食の祭典?春の富山湾岸サイクリングは美味しかった
みなさんこんにちは!しばらくぶりに登場のテツ店長です!!
今回のブログは大好きな富山県で4月に開催されたロングライドイベント『富山湾岸サイクリング2024』の参加レポートをお送りします。
素晴らしい景色と食べ物の魅力に憑りつかれ、これまでひとり通っていた富山でしたが、大人数で走るサイクリングイベントもまた楽しかろうということで、今回は仲間を誘って一緒に参加してみた次第。
前回の富山サイクリングレポートはコチラ!→2022年 春の北陸輪行紀行《富山編》
時は春真っ盛りの2024年4月、美しい景色とグルメの待つ富山に向けて出発進行!!
プロローグ
いよいよスタート!
ということで、大会当日。
前日の晩も落ち着かなくて、なんだかんだで夜更かししてしまい、満足に眠れないまま会場に向かいましたが、興奮しているのか緊張しているのか、まったく眠気は気にならないまま会場入りしました。
今回のスタート地点は富山県西部、能登半島東側の『氷見』!
氷見うどん、氷見牛、氷見ブリとグルメで名高い街ですが、ひとまず食べ物のことは封印してサイクリングに集中しましょう(笑)
ここまで富山中心部から30km少々あるので、早朝からレンタカーに自転車を積んでやって来たのでした!
ところで、前方で準備している人物、どこかで見覚えはありませんか?
今回相棒としていっしょに走るのは、昨年まで戸田店に勤務していた元スタッフの高橋里緒さんでーーす!!
退職前は何度もロングライド企画に付き合わせていた関係もあって、「いつか富山に行ってみたい!」という彼女のリクエストにお応えするために、今回富山のロングライドイベント参加に巻き込んだ次第…
過去のロングライドブログはこちら↓↓
銚子を訪ねて二十五里 利根川サイクリングロード走破紀行 後編
ということで、前日からクルマの準備もしてもらって、今回も頼りにしてますので、よろしくお願いしますよ!
こうしてスタート地点に並んで、いざスタートの合図を待つ間の緊張感、ドキドキワクワク感はやっぱりいいもんですねぇ♪♪
ということで、今回参加するのは『富山湾岸サイクリング』の120kmコース。
「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟するほど風光明媚な、富山湾に沿って整備された富山湾岸サイクリングコースを往復するサイクリングイベントです!
コースは180km、120km、80km、エンジョイコースと4つ設定されていましたが、今回は初参加で勝手もわからないので、ムリせず楽しめそうな距離感の120kmコースに参加することにしました。
フルコースの180kmは次回のお楽しみにとっておきましょうね(笑)
氷見をスタートすると富山湾を左手にみながら東へ進んでゆきます。
まもなく通過するのが景勝地の『雨晴海岸』。晴れると海の向こうに立山連峰の山並みが一望できる絶景スポットなのですが、この日はあいにくの曇り空で拝むことはできませんでした(涙)
実際、晴れて立山連峰が見通せる日は少ないそうなので、晴れた日に当たるまで富山通いをするのもオススメですね(笑)
ちなみに手前を走るのがJR氷見線。いまや貴重な国鉄型気動車のキハ40が見られる路線なのですが、あいにくこの時間は走っておりませんでした。(残念…)
通過する富山新港周辺は道路が入り組んでいて、交差点を曲がったり踏切を渡ったりしながらすすんでゆきます。
正面に見えるのは高岡と越ノ潟を結ぶ万葉線の路面電車。ふだん路面電車を見慣れない都会人?的にはこの景色だけでも新鮮に感じてしまいます(笑)
充実のエイドステーション
スタートから27km地点で最初のエイドステーションが出現!
ここからおおむね20~25kmごとにエイドステーションが準備されていて、いろんな地元の味覚を楽しむことができるのも、富山湾岸サイクリングのお楽しみだと言えるでしょう♥
ということで、ここからはグルメライド報告へ…
ここ射水エイドで配られたのが地元銘菓の『かりんとう饅頭』。
ボランティアの少年の笑顔にも癒されて、こういう瞬間こそがイベントライドの悦びなんですよねぇ…
『かりんとう饅頭』の抹茶あんバージョン!
揚げてあるので歯応えがあって、クセになってしまう美味しさです♥
【翌日、帰りの電車に乗る前にしっかりリピ買いさせていただきました(笑)】
こちらは次の滑川エイドで登場した旬の『ホタルイカ』!
エイドステーションで出てくるメニューとしては斬新すぎるサプライズ!!
今年はホタルイカが豊漁だったそうで、今年は大盤振る舞いだったのかも知れませんがこれはうれしい❤
茹でてあって、酢味噌とあえて頂くのでしたがこちらもめちゃ美味!!
じつは走りながらホタルイカ食べたいね、と話をしていたところだったので、出てきた時に歓喜したのは言うまでもない…
サイクリングイベントでこのグルメ感はさすが富山といった感じで、すっかりやられてしまいました。
やっぱ富山はいいわぁ♥
サイクリングコース上にはルートを示す標識が出ていて、油断しなければまず迷うことはないでしょう。
富山湾岸サイクリングコース自体、路面に青いナビゲーターラインが敷かれていていて、基本分かりやすく整備されているところに、富山県の力の入れようが伝わってくるようです。
60km地点にある魚津エイドまで到着したら、これにて往路は終了。
ここまでやや向かい風ながらも、ふたり協調してまあまあ良いペースでやって来ることができました。
補給してひと息ついたら、ぼちぼち復路に就くことにしましょう。
帰路は寄り道しながらマイペースで
往路の頑張りで時間に余裕が出来たので、帰路は富山観光を織り交ぜながら戻ろうという方針で、ここからはポタリング的に走ることとします。
レースじゃないし、早くゴールするよりはたくさん楽しんだほうがきっと得なハズ!!
わざわざ富山まで来てもらった高橋女史にも満足してもらいたいですしね…
ということで、復路に就いた早々から気になるスポットが登場!!
ここ魚津は、その昔日本史の授業で習った『米騒動』発祥の地なのだそう…
時は1918年(大正7年)、貧富の格差拡大や米価吊り上げなどに苦しむ地元住民が米の搬出を阻止したことで、これが全国に飛び火して米騒動となり、当時の内閣を総辞職に追い込まれるという大事件が、まさにこの場所からはじまったというのだから興味深い…
この日は整備のためかグリーンのシートに覆われていましたが、この建物こそが当時のまま米騒動を今に伝える米倉庫だそうで、現存する全国唯一の貴重な建造物とのこと。
今に生きる歴史の生き証人といった感じで、これは感慨深いものがありますね。
しばし歴史を学んだあと再び走り出すと、この日ずーっと雲に隠れていた立山連峰がわずかに姿を見せてくれました。
晴れた日には雪化粧した立山連峰が背景一面に白い壁を作って、個人的には日本一雄大な景色ではないかと思うのですが、まあ一度見みたらきっとあなたも富山の虜になってしまうことでしょう❤
競輪場バンク走行体験とランチのハズが…
米騒動の地から20kmたらず走ったところで、この日の昼食スポットとなる(ハズだった…)『富山競輪場』に到着!!
このサイクリングでは競輪場のトラックがコースに組み込まれていて、もれなく競輪場のバンクを走れるという貴重な体験に、ふたりテンションが爆上がりしたことは言うまでもない(笑)
エイドステーションで出てきたのは、ここ岩瀬の名物『三角どら焼き』でした!
これも富山土産の定番と言っても良い銘菓でしたが、そろそろお腹も空いてきたところでだったので、一瞬にして胃の中に消えていったのでした。
と言うことで、われわれのお昼ごはんどこだろう?と見まわしていると、ほかの参加者とスタッフの会話が聞こえてきて、なにやら事情によりお弁当が届いていないらしい…
「ウソだろ~!!」と心の中でつぶやくも、ここで待っていても何も出てこなさそうですし、もはやゴールしてから氷見でご馳走にありつくのを楽しみにして、先を急ぐことにしましょう。
気の向くまま寄り道しながらライド終盤へ
昼食は諦めて走り出したところで、道路わきを走る富山地方鉄道市内線のものと思われるイイ感じの木造駅舎を発見!
すかさず止まって観察すると、そこはあったのは『東岩瀬』という駅で、こちらの旧い駅舎とホームは現在使用されておらず、集会所的な用途で使われている様子。
こちらの路線は、かつてJR西日本(旧国鉄)の富山港線というローカル線でしたが、廃線だなんだと紆余曲折あったのちに、富山県主体の第三セクター『富山ライトレール』となってLRT(次世代型路面電車システム)化され、そこからもう一段進化して富山地方鉄道市内線のネットワークとつなげて一体化したという、現代日本の路面電車界をリードする路線なのです!!!
おっといけない!ついつい熱く語ってしまった(汗)
閑話休題
この先のコース、思い付きでちょっとだけコースを変更することにしました。
やってきたのは堀岡発着場という船着き場。ここから船に乗って富山新港を横断しようと思います。
ここは以前ひとりできた時に利用してみて面白かったので、初富山の高橋女史に楽しんでもらおうという、テツ店長のサービス精神ということでお許しください(笑)
乗船したのは『富山県営渡船』という小さなフェリー。
経緯としては、もともと陸地だった場所を掘り込んで富山新港を造ったため、東西の海岸が分断されて不便が生じてしまったために、自動車用には新湊大橋を造り、徒歩や自転車、原付バイク用には渡し船を用意したもの。
といった事情なので、富山県の運行するこのフェリーは無料で自転車を載せることができてしまうのです!
コレちょっと楽しそうだと思いません(笑)
乗船した「堀岡」から「越ノ潟」まで、所要時間約5分の船旅はあっという間に終わってしまうのですが、船で移動したという体験はマジでプライスレス!【1円も払ってないけど…】
余談ですが新港ができるまで、ここには富山地方鉄道射水線という路線も通っていて、陸地の分断と同時に鉄道も廃線となり、ここもサイクリングロードになっていて走ることができるんです。♪♪
お次は「新湊内川」という運河で、別名『日本のベニス』と呼ばれる景勝地で、運河に面した旧い街並みは風情があって、のんびりポタリングするにはとても良い場所だと思います。
最後のエイドステーションがある『伏木』のエリアには、港とつながる廃線が多く残っていて、テツ店長的には激アツなスポットなのでした。
遺構らしきものを見つけると直ぐに止まって撮影をはじめるので、都度付き合わされる高橋女史には迷惑おかけしました…
歴史を辿ると、ここ伏木港は明治の開国から終戦までの間、ロシアや朝鮮・樺太との貿易でおおいに賑わい、日本海側随一の港だった時期もあったそうで、これらの廃線跡も当時の賑わいを今に伝えるものとして見ると、なんか味わい深いものがあります❤(自分だけ?)
そんなこんなで最後の伏木エイドを出発して、残り13km少々を走破するとついにゴール地点の『氷見』に到着!
時間は14時すぎで、散々寄り道して遊んでいた割には、まあまあ余裕を持って完走することができました♪♪
平地の120kmだったので、それほどヘトヘトになる事も無く(まだその時は…)、完走証を受け取ってニッコリ(笑)
一仕事やり遂げたところで、ご褒美にちょっと豪華なお昼ご飯としましょう!
ここ『氷見魚市場食堂』も人気のグルメスポットで、営業時間が15時までということで、じつはここに間に合うようペース配分をしていたのでした。
時間は14時を回ってもいまだ行列している人気っぷりに期待は高まりますが、もうこのあとは何も予定は無いので、リラックスして順番が回ってくるのを待つことにします。
注文したのは"氷見海鮮漬け丼"、魚へんに春とかく魚『鰆(サワラ)』はこの時期が旬だそうで脂が乗っていて美味しいこと!!
セットで土鍋の漁師汁が付いてきて、これが冷えたカラダに沁みて、これまた生き返りました♥
お昼のお弁当は無かったけど、これで十分取り返せたような気がします(笑)
ということで、まる一日富山を満喫させてくれた富山湾岸サイクリング120kmコークは、無事に幕を下ろしたのでした。
次回参加するときはガッツリ走りに集中する180kmも気になりますが、みなさんもご一緒にどうですか?
エピローグ
このあと二人クルマで富山市内まで戻りましたが、食欲を満たされたのと前日の睡眠不足が祟って、帰路は睡魔との闘いに苦戦を強いられて、サイクリングよりこっちのほうがキツかったような気がします(汗)
ちなみに運転していたのは高橋女史でしたので、ワタシは横で叱咤激励するだけでしたが(爆)
泥のように眠って充電した翌日、帰途に就く前にちょっと富山観光に繰り出そう!ということで、ここは自転車ではなく路面電車に乗って富山市内へ!!
路面電車の走る街って、なんか風景が様になりますよね❤
やって来たのは、もつ煮込みうどんが人気のお店『糸庄 本店』♪♪
つねに行列しているお店でしたが、開店すこし前に並んで一巡目で入ることができてラッキー!!
そもそも、もつ煮って美味しいものですが、こちらはしっかりと煮込みうどん+もつ煮でそれぞれが成立しているのが深い…
とか言いつつ、ものすごい熱さで食べる事だけで精一杯だったのはココだけの話。
食後の散歩がてら富山城を見たり…
富山市役所展望塔から市内を一望したり…【正確には電車ばかり撮っていましたが(笑)】
富山を満喫したのでした。
このあと東北までお帰りになる高橋女史をお見送りして、テツ店長は東京行きのはくたか572号に乗車して日常の世界へ戻っていったのでした。
あぁ、楽しかった…
忙しくも充実した富山サイクリングもこれにて終了。
ながらくのご乗車ありがとうございました(笑)