夏の三浦半島サイクリング|江ノ電・石切り場・田浦廃線・横須賀軍港を巡る
ひさしぶりに登場のテツ店長です!すっかり暑くなりましたが、みなさんサイクリングは楽しんでますか?
かく言うワタクシの近況は、ライフワークである『廃なるもの』をもとめて、休みになると自転車にまたがって彼方此方を徘徊しておりますが、今回は首都圏サイクリングの定番コースでもある『三浦半島』に存在する、様々な遺構巡りに出かけてきました。
今回も?かなり寄り道多めのコンテンツとなりますので、ゆる~くお付き合い下さい(笑)
境川サイクリングは鉄道ウォッチングが楽しい♪♪
ということで、まずは今回の目的地である、三浦半島の付け根に位置する『江ノ島』をめざして「出発進行」。
人気観光地でもある『江ノ島』をめざすサイクリストにおすすめなのが、ご存じ『境川サイクリングロード』ですね!
『境川』とは、そのむかし『武蔵国』と『相模国』を隔てる川であることから名づけられた名称だそうで、現在も上流域では東京都と神奈川県の都県境としての役割を果たしているというのも、歴史のつながりを感じさせます。
この日は梅雨のさ中でありながら、この上ない晴天のサイクリング日和で、これは撮れ高も期待できそう❤
ということでまずは、JR横浜線をバックにスタート♪♪
日本初の近代水道を支える境川水管橋
美しいアーチを描くこちらの『境川水管橋』は、道志川と相模川から引いた水を横浜まで通すための橋で、明治20年に敷かれたこちらの水道は、日本初の近代水道なのだそうです。
当時、外国人船員から「赤道を越えても腐らない水」と称賛されたという伝説を持つ水が、今も我々の生活を支えているというのも歴史を感じさせますねぇ…
ちなみに後方に写っているのは、東急田園都市線(を走る東武50000系)でございます(笑)
境川サイクリングロードは、大和市に入ると『藤沢大和自転車道』という正式名称となりますが、ここから先が比較的走りやすい快走区間になります。
この間、相模鉄道本線、東海道新幹線をくぐって下流に向かってゆきますが、いちいち止まって撮影していると、いくら時間があっても足りなくなりそうなので、ここはグッとこらえて先に進んで行きましょう(涙)
電車を眺めながら境川遊水地へ
そのまませっせと走って『境川遊水地』(←洪水を防ぐために一時的に水を貯める治水施設)まで来ると、上空に二本の線路があらわれますが、こちらが『相模鉄道いずみ野線』と『横浜市営地下鉄ブルーライン』となっております。
ちなみに奥に見える電車は、相鉄線に乗り入れているJR埼京線のE233系で、こんな神奈川県のど真ん中でお会いできるというのも時代ですなぁ…
境川遊水地沿いを快調に走っていると、道ばたに気になる物体を発見!
いったん通りすぎつつも、やっぱ気になって戻ってみると、なぜか大きな『クサガメ』が休憩中…
境川で見かけるカメはほとんどが特定外来種の『ミシシッピアカミミガメ』なので、クサガメはけっこう珍しいんじゃないのかな?
どうしてここでじっとしていたのかは分かりませんが、とりあえず動けないワケではなさそうだったので、しばし観察したらそのままにして先に進むことにしました。
江ノ島にやってきたら江ノ電をトコトン楽しみたい(笑)
そうこうしているうちに江ノ島まで到着!!
ココに来たらぜひ立ち寄って欲しいのがコチラ↑↑
遮断機のない交差点をくねりながら走る江ノ電
江ノ電の『龍口寺前交差点』では、遮断機の無い交差点を、車体を大きくくねらせながら電車が通過する、迫力ある光景を拝むことができます❤
それとこの場所では踏切の『音』を聴いて欲しい!!
ここの踏切の警報音が、よく聞く「カンカンカン」という電子音ではなく、『電鐘式』という昔ながらの鐘の音が鳴るんですね。
ブログでは音を紹介できず残念ですが、めっちゃレトロで味わい深い音色なので、現地に来た際は、ぜひ電車が来るまで待ってみてください。
そんな交差点に響き渡る鐘の音を満喫したところで、そのまま線路に沿って走って行くと…
デビューしたばかりの新型車両700形に遭遇!
さっきとは反対方向から別の電車がやって来た~!しかも今年4月にデビューしたばかりの新型車両700形ではないか~~!!
とこの日一番テンションが上がった瞬間❤
海沿いサイクリングとテラスでランチ
ひとしきり江ノ電を楽しんだところで、海岸線沿いを走る国道134号線に入ります。
ここからは相模湾を右手に見ながら、ひとときシーサイドサイクリングを楽しみたいところですが、まあ平日でもクルマの多いこと…
さすがに人気の湘南海岸ですが、ここは安全運転で行きましょう!
逗子海岸の人気店「まるわ食堂」でランチ
江ノ島→鎌倉→逗子と国道134号線をすすんでゆくと、左側に『逗子海岸ロードオアシス』なる駐車場施設が見えてきますが、ここでランチタイムとします。
なにを隠そう、この日はここで昼食をとるのが目的だったと言っても過言ではない、テツ店長イチ推しの食堂を紹介しちゃいますね❤
こちらの『まるわ食堂』さん、新鮮な海鮮系中心のメニューが揃っていて、しかもリーズナブルなお値段ということで、いつも混雑している繁盛店です。
こちらのお店、基本的に推しメニューがアジフライなのですが、個人的におすすめなのもやっぱりアジフライ(笑)
ふんわりとした新鮮で肉厚の身と、揚げたてサクサク衣の組み合わせを、自家製タルタルソースでいただくのは、控えめに言っても最高!!の二文字しか出てきません!
とにかくリピート必至の美味しさなので、三浦半島サイクリングの際はぜひお立ち寄りください。
池子の山に隠された神殿とはいったい?
さて、今回は三浦半島一周ではなく、横須賀に向かうコースを取るため、海からはいったん離れます。
すると逗子駅近くのJR横須賀線と京急逗子線が立体交差する近くに、草むした廃線風情な線路が出てきました。
気になったので、この先に見えるトンネルの反対側をめざして走ってゆくと…
地図には出てこない総合車両製作所専用線
ゲートで区切られた、なにやら怪しげな線路が出現!!
右側を走るのは京急逗子線、そして左側のゲートで区切られた線路は『総合車両製作所横浜事業所専用線』という少々長い名前の路線で、役割としてはここ京急の神武寺駅と、JRの逗子駅を連絡する路線で、地図には出てこない幻の路線なのでした。
何のためにそんな路線があるのかと言うと、京急の金沢八景駅に隣接する車両製造工場で造られた車両を出荷するためのものなのです。
まずは京急の路線を間借りして神武寺駅へ、ここから連絡線を使ってJR逗子駅まで運び込んだ後、JRの路線で全国各地に運ぶという、「線路は続くよどこまでも」を体現する路線なのでした。
これはこれで非常に興味深いので、今度車両が運搬されるところを見に来よう…(独り言)
山の中に残る「池子石の石切り場」へ
神武寺駅から1km少々走った山の中に、最近地図で見つけた気になる場所がありまして、ようやく訪問することが叶って楽しみなのですが…
この「石切場」なる、ざっくりした案内の先には果たして何があるのでしょうか?
ここから先は自転車を置いて、徒歩で木々の生い茂る先に上ってゆきます。
斜面の細道を歩くこと数分、ドドーン!!と現れたこの神々しい建造物は果たして!?
この四面四角の造形物こそが『池子石の石切り場』跡なのであります。
明治末から昭和初期の間、ここから盛んに石が切り出されて、横須賀の軍港建設などにも使われたそうですが、その後は栃木県産の大谷石などにとってかわられて衰退して、採掘が終了して遺構となったもの。
まあ廃墟好きにとって石切り場は聖地みたいなものなので、ある意味”神殿"と言っても過言ではないような気もしますが、この神秘的な光景はなんとも痺れます❤
ノミ跡と俳句が残る神殿内部
早速中に入ってみましょう!
内部の奥行きは20m少々でしょうか、天井も高くけっこう広い空間が広がっていました。
中は乾燥していて、壁面と天井にはきれいな平行線が敷かれた、キリっとした空間が心地良い❤
この模様は当時ノミを使って石を切り出していた跡らしいのですが、均等に削ったノミの跡からは職人の生真面目さが伝わってくるようで、これはこれで繊細で日本的な美意識を感じさせてくれますね。
壁面には俳句が刻み込まれていて、これまた風情がありますが、こちらは石切り場としての役割が終わった、1936年(昭和11年)に刻まれたものだそうで、90年前にここに文字を穿った方の達筆さにも驚きを隠せません!
なお、こちらの石切り場は、特別養護老人ホーム「逗子ホームせせらぎ」の敷地内にあるので、見学の際は必ず事務所で声をかけてから入るようにしてください。
海軍の街『横須賀』の歴史を巡るポタリング
住民が私財で掘った横須賀最古の梅田隧道
さてここからディープ横須賀探索を始めましょう。
ということで、まずは大好きな古い隧道(トンネル)から!
こちらの『梅田隧道』は、ぱっと見かわり映えのしないトンネルですが、その歴史は古く明治20年に開通したものなので、なんと140年近く前に掘られたものなのですね。
ここのトンネルがすごいのが、当時の横須賀が海軍基地として開発されたあおりで、海上の移動手段を奪われた付近住民の有志が、私財でもって素掘りで掘削したという、横須賀最古の歴史を持つ、民間由来のトンネルなんですって!
トンネルを抜けて150mくらいすすんだ先には、その偉業を称える記念碑が建てられており、解説板を拝読してしばし歴史のお勉強を…
ここからさらに前進すると横須賀市浦郷町という、いかにも港湾地区といった、あまりぱっとしない工業地帯に入ってゆきます。
浦郷地区に残る旧海軍航空技術廠の建物
やってきた横須賀市・浦郷地区は戦前『海軍航空技術廠』という、日本海軍最大の航空技術研究・開発拠点だった場所で、今でも当時の建物が点在するとのことでしたが…
早速ありました!いかにも昭和初期の鉄筋コンクリート建築といった感じの殺風景な意匠と、打ちっ放しで薄黒く汚れた歳月を感じさせる建物が!
こちらが『海軍航空技術廠第四研究所』だった建物だそうで、現在は民間企業の事業所となっているようですが、まるで映画のセットのような渋い風景にただただ見とれてしまいます。
正面から見たときは廃墟のように見えましたが、裏にまわると建物内には明かりが灯り、いまだ現役で使われている雰囲気があります。
しかしこの凛とした佇まい、ザ昭和!!な雰囲気が画になりますねぇ❤
さらに回り込んだ先には『日本海軍航空技術廠第四風洞場』だった建物も現存。
こちらは老朽化によるコンクリートの剥離落下事故を防止するためか、全面ネットで覆われてはいますが、こちらもまだまだ現役のようで、建物の中では人が動いている気配を感じます。
この一見老朽化した建物ですが、当時ここ一帯が航空機開発の一大拠点だったことを今に伝える貴重な物件でもあり、ここにいた技術者たちが、戦後の航空機や新幹線を生む礎となったのだと思うと、胸がアツくなってしまいます。(ワタシだけ?)
鉄道好きの聖地?『田浦』で廃線とレトロを味わいつくす
さて、いよいよやってきました!ここからがレトロ横須賀の本領発揮です!!
ここ横須賀市田浦町こそ、今回いちばん皆さんに紹介したかった魔境?になります。
まずJR田浦駅前に立つこちらの案内図、田浦駅から長浦ふ頭に向かう線路が見えるのですが、こちらが『田浦臨港線』という貨物専用線で、果たして現在の姿はどうなっているのか?さっそく探索してゆきましょう。
倉庫街を貫く田浦臨港線の廃線跡
駅前の通りを走りだすと、さっそく倉庫街を貫く廃線が登場!
田浦町一帯はかつて旧海軍の軍港で、当時網の目のように線路が張り巡らされていた痕跡を、現代に伝えてくれています。
首都圏近郊にありながら、戦争遺構と廃線跡がこれだけの規模で残っている場所って本当にレアですから、横須賀ってやっぱりすごい…
道路沿いには、わりと原型をとどめた廃線跡が残っており、見どころが多くて忙しい…
ちなみに左にチラッと見える近代的な建物は、海上保安庁の事務所でして、現在と過去が違和感なく共存する不思議な空間がひろがっていました。
戦前から残る海軍軍需部長浦倉庫
ここ一帯に立ち並ぶ古い倉庫群も一見の価値ありで、ほとんどが『海軍軍需部長浦倉庫』として戦前から使われている歴史的建造物で、おどろおどろしい雰囲気ですが風格ありありです。
周辺を観察していて発見したのが、さきほどの地図にもあったJR横須賀線の田浦駅から分岐して軍港に向かう連絡線の跡。
線路はほとんどがコンクリートや藪で埋まってしまっていましたが、工場出入り口のところだけ僅かに露出していて、頭の中の地図が繋がって大興奮の瞬間でした♪♪
線路が十字に交わる「ダイヤモンドクロス」
そしてこちらが、ここ田浦を鉄道の聖地たらしめるランドマーク、『ダイヤモンドクロス』の遺構になります!
これなにかと言うと、線路が平面で十字に交差する、鉄道の交差点なんですね。ここ長浦港にも昔は縦横に線路が敷かれていて、物資輸送に大いに賑わっていたんでしょうね。
今ではワタシの知る限り、名古屋と松山に現存していますが、廃線跡でこれだけきれいにダイヤモンドクロスが残っているのは、ほんとうに奇跡と言ってもいい貴重な風景で、鉄道好きも、歴史好きも、一般の人も一見の価値ありありな場所ですぞ!
横須賀軍港の歴史を今に伝える、まことに貴重な鉄道遺構なので、早いとこ『重要文化財』として保存して欲しいけど、それはやっぱりムリかなぁ?
横須賀軍港の自転車スポットに立ち寄り
いよいよ横須賀軍港の中心『ヴェルニー公園』までやってきました!
こちらは広大な軍港を一望できるビュースポットなのですが、ここにはちょっと気になる自転車向け施設があるので寄り道を…
愛車と軍港を撮れる操舵輪型サイクルスタンド
それがこちら!!
『操舵輪型サイクルスタンド』なる、撮影スポットがありまして、バイクの前輪をスタンドに載せると、黒船の操舵輪と愛車が一体化して、さらに軍艦を背景に写真が撮れるという、謎の映えスポット?なのでした。
これができた経緯は存じ上げませんが、サイクリストを喜ばそうという、そのお気持ちだけはありがたく頂戴しましょう❤
横須賀軍港では潜水艦も間近に見られる
それにしても、横須賀軍港はアメリカ海軍と海上自衛隊が共用するという事もあり、いろんな種類の軍艦を一度に見る事ができて、見ていて飽きることがありません。
特に国内ではここ『横須賀』と『広島県・呉』でしか目にすることのできない、潜水艦を間近に見られるのがアツい❤
余談にはなりますが、軍艦をもっと近くで見たいという方は、ここの近くから「 YOKOSUKA軍港めぐり 」というクルーズツアーもあるので、こちらもおすすめですよ!
戦艦三笠と東郷平八郎元帥に会いに行く
ディープ横須賀巡り最後のコンテンツが、ヴェルニー公園から自転車だと5分くらい走ったところにある『三笠公園』。
じつはヴェルニー公園に続いて、こちらの公園にある『東郷平八郎サイクルスタンド』でも記念撮影するのを楽しみにしていたのですが、残念なことにこの日は公園内の大規模工事中で、お目当てのサイクルスタンドは撤去されており、写真撮影は叶いませんでした(涙)
ちなみにこちらで保存展示されている『戦艦三笠』は、ご存じ日本海海戦でロシアのバルチック艦隊を破った時の連合艦隊旗艦をつとめた戦艦で、こちらも時間があればぜひ見学してみてください!
せっかくなので、愛用のボトルに貼ってあるステッカーと、戦艦三笠の艦尾にはためく旭日旗を並べて一枚。
ちなみにこちらのCAMELBAK製保冷ボトルは、ステッカーでの自分流カスタマイズが楽しめますので、みなさんもぜひ(笑)
サイクリングの〆はレトロ銭湯でキメる
この日の帰路は輪行と決めていたので、時間を気にせず遊んでいられたのですが、時間はすでに17時も回った事ですし、そろそろ帰路につく事としましょう。
とは言うものの、汗だくで帰るのも気がすすまないので、電車に乗る前に銭湯で軽く汗を流して帰ることにします。
横須賀に限らず、歴史のある街にはたいてい年季の入った銭湯があるので、GoogleMAPで良さげな銭湯を探して、立ち寄り湯を楽しむのも乙なものです♪♪
ORTLIEBに収まる超コンパクト風呂セット
建物の中もまんま昭和の風景で感動的ですらありましたが、こういう銭湯も今は数を減らしていて、遠からず体験することも叶わなくなりそうなので、味わって入る事とします。
ちなみにこちらがテツ店長持参の超コンパクト風呂セット!愛用のORTLIEBのサドルバッグに、輪行袋とタオル、着替え、そして風呂セットを仕込んでサイクリングの締めに備えていたのですね♪♪
さっぱりしたら横須賀中央駅から輪行で帰宅
ひとっ風呂浴びて、さっぱりした出で立ちとなって、『横須賀中央駅』に戻ってきました。
最近はサイクリングのルートを組み立てる際、駅近の温泉または銭湯のある駅に目星をつけて輪行するのが、すっかりクセになっているテツ店長なのです。
冬は体が温まるし、夏はさっぱりするしで、サイクリングのクオリティが上がるので、みなさんも一度経験してみてください!これかなりおすすめですよ❤
最後まで読み通して頂きありがとうございました!ご要望が多ければ、次のサイクリングネタもまた、アップさせてもらいますね~♪♪
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