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  • 【夏の足元革命】Crankbrothers Trail Ventレビュー|蒸れにくく乾きやすい新世代MTBシューズ

    2026年6月30日by NishimuraDaisuke
    Crankbrothers Trail Ventシリーズ。夏のMTB・グラベルライド向け高通気シューズ
    暑さを我慢するのではなく、装備で快適さを変える。Crankbrothers Trail Ventシリーズは、高い通気性と速乾性を兼ね備えた、真夏のマウンテンバイクライドやクロスバイクライドにぴったりのサイクリングシューズです。

    こんにちは、バイクプラスです。

    真夏のライドで一番暑い場所はどこでしょうか。

    頭?背中?それとも腕でしょうか。

    実は意外と見落とされがちなのが「足元」です。

    MTBパークでの長い登り返し、真夏のゲレンデライド、長時間のグラベルイベント。走っている最中は気にならなくても、気付けばシューズの中は汗でムレムレ。ライド後半になると足が重く感じたり、不快感から集中力が落ちたりした経験がある方も多いのではないでしょうか。

    ヘルメットの通気性は気にする。ジャージも夏用を選ぶ。ボトルは保冷タイプにする。

    それなのにシューズだけは一年中同じ。

    そんな状況に対してCrankbrothersが提案したのが、今回ご紹介するTrail Ventシリーズです。

    Crankbrothers Trail Ventシューズ。高い通気性を備えた夏向けMTB・グラベルシューズ
    Crankbrothers Trail Ventは、大胆なメッシュ構造による優れた通気性と、濡れても乾きやすい設計を両立した、真夏のトレイルライドやグラベルライド向けの新しいサイクリングシューズです。

    Trail Ventは単なる新作シューズではありません。

    「夏のトレイルライドを快適にするための専用シューズ」という、かなり尖ったコンセプトで開発されたモデルです。

    そしてフラットペダル用のStamp Trail Ventは、MTBだけでなく、クロスバイクでのポタリングや街乗り、休日のサイクリングにも相性の良い一足です。

    この記事でわかること

    • Trail Ventシリーズの特徴
    • なぜ夏は足が暑くなるのか
    • Stamp Trail VentとMallet Trail Ventの違い
    • 基本性能(グリップ力や歩きやすさ)の高さ
    • クロスバイクや街乗りでの使いやすさ
    • 導入前に知っておきたい注意点
    • 日本の夏との相性
    • 海外レビューでの評価

    目次


    なぜ夏は足だけ暑くなるのか

    サイクリストの多くは暑さ対策というと、まず頭部や上半身をイメージします。

    もちろんそれも重要ですが、実は足裏には非常に多くの汗腺が存在しています。

    さらにサイクリングではペダリングによって常に脚の筋肉が活動し続けています。

    つまり足元は常に熱を発生し続けている状態です。

    特にマウンテンバイク用のシューズは保護性能を重視するため、ロードシューズよりも厚みのある構造が採用されることが少なくありません。

    その結果として、シューズ内部に熱と湿気がこもりやすくなります。

    例えばMTBパークで長時間走る日。あるいは夏場のグラベルイベントやアドベンチャーライド。

    身体全体が暑いのは当然ですが、シューズの中はさらに過酷な環境になっています。

    足が蒸れると不快なだけでなく、シューズ内のフィット感が変化したり、長時間のライドで集中力が低下する原因になることもあります。

    だからこそ、夏専用のシューズという発想には意外と大きな意味があるのです。


    Trail Ventとは?

    Trail VentはCrankbrothersが展開するMTBシューズシリーズの新しい派生モデルです。

    ベースになっているのは人気モデルであるフラットペダル用の「Stamp Trail」と、ビンディングペダル用の「Mallet Trail」。

    その基本性能は維持しながら、真夏のライド向けに通気性能を大幅強化したモデルとして開発されました。

    つまり単なる軽量モデルではありません。

    「夏でも快適に走るための機能」を優先して設計されたシューズです。

    なかでもStamp Trail Ventはフラットペダル用なので、MTBライダーだけでなく、クロスバイクで気軽にサイクリングを楽しむ方にも取り入れやすいモデルです。ビンディングシューズのような特別な操作が不要で、歩きやすさもあるため、カフェに立ち寄るポタリングや街乗りにも自然に使えます。


    見た目でもわかるほどの通気性能

    Trail Ventの高通気メッシュアッパー
    アッパー全体に配置された指が透けるほどの大型メッシュパネルが特徴。走行風を効率よく取り込み、シューズ内部にこもった熱や湿気を逃がすことで、真夏のライドでも快適な履き心地をサポートします。

    Trail Vent最大の特徴は、誰が見てもわかるレベルの大型メッシュパネルです。

    一般的なシューズに見られる小さな通気孔とは比較にならないほど大胆な設計になっています。

    Trail Ventの高通気インソール
    通気性へのこだわりはインソールにも。パンチング加工を施したインソールがシューズ内部の空気の流れを妨げにくくし、足裏の蒸れを軽減。アッパーだけでなく、足全体で快適さを追求した設計です。

    海外メディアのレビューでも「指が透けて見えるほど」と表現されるほど。

    まさに空気を通すことを最優先に考えた構造です。

    Trail Ventのサイドメッシュ構造
    シューズ側面にも大型のメッシュパネルを配置。前方から取り込んだ走行風がシューズ内を通り抜けやすく、ライド中にこもりがちな熱や湿気を効率よく排出する設計になっています。

    日本の夏は高温だけでなく湿度も非常に高いため、単純なベンチレーションホールだけでは十分な効果を得られないことがあります。

    Trail Ventはシューズ全体を使って空気を循環させることで、内部にこもった熱や湿気を効率よく逃がそうとしています。

    この通気性は、MTBやグラベルだけでなく、クロスバイクでの街乗りやサイクリングでも大きなメリットになります。信号待ちの多い市街地や、夏の河川敷サイクリングロードでは、足元の蒸れが想像以上にストレスになるからです。


    海外レビューでも高評価。Trail Ventはどう評価されている?

    Trail Ventシリーズは発売直後から海外メディアでも取り上げられています。

    特に注目されているのは、やはり圧倒的な通気性能です。

    海外メディア「BikeRumor」では、

    Made for the hottest days.

    (最も暑い日に向けて作られたシューズ)

    と紹介されており、大型メッシュパネルによるベンチレーション性能を最大の特徴として評価しています。

    また、eBike-MTB Magazineでは、既存のStamp TrailやMallet Trailが持つフィット感や操作性を維持しながら、軽量化と通気性向上を実現したモデルとして紹介されています。

    さらにBikepacking.comでは、長く暑い夏のライドやアドベンチャーライドとの相性の良さにも注目しています。

    まだ発売直後ということもあり長期耐久レビューは少ない状況ですが、少なくとも「真夏向けに特化した高通気MTBシューズ」というコンセプトについては、海外でも高い注目を集めていることがわかります。


    濡れても乾きやすいという発想

    Trail Ventの面白いところは、単に風が通るだけではありません。

    Crankbrothersは「濡れないシューズ」を目指したのではなく、「濡れても快適なシューズ」という発想で設計しています。

    その思想は、シューズの細部を見るとよく分かります。

    Trail Ventのライニングとヒール周辺の構造
    一般的なシューズに見られる吸汗ライニングを最小限に抑えた構造。さらに踵やくるぶし周り、タン部分のクッション材も必要十分な量に留めることで、水分を溜め込みにくく、濡れても素早く乾きやすい設計になっています。

    一般的なMTBシューズでは、履き心地を高めるために厚めのライニングやクッション材が使われることがあります。しかし、それらは汗や水分を吸収しやすく、一度濡れると乾くまで時間がかかることも少なくありません。

    Trail Ventは、肌触りの良いソフトなメッシュ素材を採用しながら、水分を保持しやすい素材の使用をできるだけ抑えています。そのため、通気性だけでなく速乾性にも優れた構造になっています。

    これはグラベルライドやマウンテンバイクでは非常に理にかなった設計です。

    突然の雨や沢渡り、水たまりを避けられないシーンでは、「濡れないこと」よりも「濡れてもすぐ乾くこと」の方が快適につながる場面も少なくありません。

    グラベルイベントや夏場のアドベンチャーライドはもちろん、富士見パノラマやフジテンなど、汗をかきやすい真夏のライドでも、この速乾性は大きなメリットになりそうです。


    Stamp Trail VentとMallet Trail Ventの違い

    モデル ペダル 特徴 おすすめの用途
    Stamp Trail Vent フラットペダル 高いグリップ力と足の自由度 Roscoe・Fuel EX・Slash・Marlin・クロスバイク・街乗り・ポタリング・サイクリング
    Mallet Trail Vent SPD系ビンディング 効率的なペダリングと歩きやすさ Top Fuel・Supercaliber・Checkpoint・XC・トレイル・グラベルライド

    どちらも通気性能という基本コンセプトは同じですが、ライドスタイルによって選択が変わります。

    Stamp Trail Ventは、トレイルライドだけでなく、クロスバイクでのサイクリングやポタリングにもおすすめです。フラットペダルなら普段履きのような感覚で扱え、観光地を散策したり、カフェへ立ち寄ったりするライドとも相性抜群。夏場の街乗りや通勤・通学でも、その高い通気性の恩恵を感じられるでしょう。

    一方のMallet Trail Ventは、ビンディングペダルならではの効率的なペダリングを活かし、XCやトレイルライド、グラベルライドなど、よりスポーティーな走りを楽しみたいライダーにおすすめです。


    涼しいだけじゃない、高い基本性能

    これだけ「涼しさ」が強調されていると、シューズとしての剛性やグリップ力が犠牲になっているのでは?と心配になるかもしれません。

    しかし、そこはCrankbrothers。Trail Ventは、夏用シューズでありながら、トレイルライドに必要な基本性能もしっかり備えています。

    フラットペダルモデルのStamp Trail Ventには、Crankbrothers独自のMC2コンパウンドを採用。ペダルピンにしっかり食いつく高いグリップ力を発揮しながら、必要に応じて足の位置を微調整しやすい絶妙な硬さに仕上げられています。

    Stamp Trail VentのMC2コンパウンドとMatch System対応ソール
    フラットペダルモデルには、Crankbrothers独自のMC2ラバーコンパウンドを採用。優れたグリップ力と足の動かしやすさを両立し、トレイルライドはもちろん、クロスバイクでのサイクリングや街乗りでも快適なコントロール性能を発揮します。

    ビンディングシューズの脱着に不安がある方や、「まずは気軽にスポーツバイクを楽しみたい」という方にとっても、Stamp Trail Ventは扱いやすい一足です。

    一方、ビンディングモデルのMallet Trail Ventは、Crankbrothers独自のMatch Systemを採用。シューズ・クリート・ペダルをひとつのシステムとして設計することで、スムーズなステップイン・アウトと安定したペダリング性能を実現しています。

    Mallet Trail VentのMatch System対応ソール
    ビンディングモデルは、クリートポケットやソール形状を最適化した「Match System」を採用。高いペダリング効率に加え、スムーズな着脱性と歩きやすさも両立しています。

    両モデルともクロージャーにはSpeed Laceシステムを採用。素早くフィット感を調整できるだけでなく、ライド中に紐が邪魔にならない工夫も施されています。

    Trail VentのSpeed Lace収納ポケット
    Speed Laceシステムで締め上げた後、余ったレース(ゴム紐)はシュータン上部の専用ポケットへすっきり収納可能。ライド中に紐がチェーンやクランクへ巻き込まれる心配を軽減し、見た目もスマートにまとまります。

    さらに両モデルとも、ハイク・ア・バイクを想定したソールデザインを採用。つま先とかかとには深めのラグパターンが刻まれており、押し歩きが必要な急斜面や岩場でも高いグリップ力を発揮します。

    Trail Ventのハイク・ア・バイクに対応したソールパターン
    つま先とかかとには、ハイク・ア・バイク(押し歩き)を想定したラグパターンを採用。岩場や急斜面、ぬかるんだトレイルでも地面をしっかり捉え、歩行時の安心感を高めています。

    つまりTrail Ventは、「涼しいから性能を妥協したシューズ」ではなく、トレイルシューズとしての基本性能をしっかり維持したまま、真夏の快適性を高めた一足と言えるでしょう。


    購入前に知っておきたいポイント

    ここまでTrail Ventの魅力を中心にご紹介してきましたが、どんな製品にも向き・不向きがあります。

    Trail Ventは「真夏の快適性」を最優先に設計されたシューズだからこそ、購入前に知っておきたいポイントもあります。

    購入前にチェックしたいポイント

    • 冬場は足元が寒く感じる可能性がある
    • 泥や砂が入りやすい環境では通常モデルの方が向いている場合もある
    • 防水性能を重視したシューズではない
    • 「濡れない」のではなく「濡れても乾きやすい」という考え方のシューズ

    特に気温が低い季節では、高い通気性が裏目に出ることもあります。

    Trail Ventは春から初秋にかけて最も性能を発揮するシューズと言えるでしょう。

    逆に真夏のライドが多い方であれば、そのメリットを十分に体感できるはずです。


    実は日本の夏こそ本領発揮かもしれない

    Trail Ventはアメリカで開発された製品ですが、実は日本の方が恩恵を感じやすいかもしれません。

    その理由は、日本特有の高温多湿な気候です。

    気温が高いだけでなく湿度も高いため、汗が蒸発しにくく、シューズ内部に熱や湿気がこもりやすい環境になります。

    そんな日本の夏だからこそ、大型メッシュによる高い通気性や、水分を保持しにくい構造が活きてきます。

    富士見パノラマやふじてんリゾートでのゲレンデライド、グラベルイベント、長距離ツーリングはもちろん、クロスバイクでの河川敷サイクリングや街乗りでも、その快適性を感じられるでしょう。

    ライド後にシューズを脱いだ瞬間の不快感が少なくなるだけでも、夏のライドはもっと楽しくなります。


    こんな人におすすめ

    • 夏になるとシューズの蒸れが気になる
    • 富士見パノラマやふじてんをよく走る
    • グラベルイベントに参加することが多い
    • バイクパッキングやアドベンチャーライドを楽しむ
    • RoscoeやFuel EX、Top Fuelなどで夏もたくさん走る
    • クロスバイクで週末サイクリングやポタリングを楽しんでいる
    • 街乗りでもスポーツシューズらしい快適さが欲しい
    • フラットペダルで歩きやすいシューズを探している

    夏のMTB装備、優先順位を見直してみませんか?

    夏のライド装備というと、多くの方はまずヘルメットやジャージを思い浮かべると思います。

    もちろんそれらは非常に重要です。

    しかし実際に真夏のトレイルやグラベルライドを続けていると、「どれだけ体温上昇を抑えられるか」が快適性を大きく左右することに気付かされます。

    例えば保冷ボトル。

    炎天下でも冷たいドリンクを維持できれば、水分補給のストレスは大きく減ります。

    薄手のソックスも効果的です。シューズ内部の蒸れを軽減し、足元の快適性向上につながります。

    そして意外と見落とされがちなのがシューズです。

    ヘルメットは夏用と冬用を使い分ける方も珍しくありませんが、シューズは一年中同じという方も多いのではないでしょうか。

    だからこそTrail Ventのような製品は面白い存在です。

    「シューズの通気性なんてどれも同じでしょ」と思われるかもしれません。しかし足元は常に発熱し続ける場所であり、長時間のライドではその差が少しずつ蓄積していきます。

    真夏のMTBライドはもちろん、クロスバイクでのサイクリングや通勤・通学でも、その違いを体感できる場面は少なくありません。

    真夏のライドで見直したい装備

    • 保冷ボトル
    • 薄手の高機能ソックス
    • 通気性の高いシューズ
    • メッシュグローブ
    • 吸汗速乾インナー

    速く走るための装備も大切ですが、夏はまず「快適に走り続けられる装備」を整えることも重要です。

    Trail Ventは、その考え方を体現した一足と言えるかもしれません。


    まとめ|夏専用シューズという新しい選択肢

    Crankbrothers Trail Ventを履いて夏のトレイルを楽しむライダー
    暑さを我慢するのではなく、装備を見直して夏のライドをもっと快適に。Trail Ventは、真夏でもトレイルライドやサイクリングを思い切り楽しみたいライダーのための一足です。

    Trail Ventは単なる新作シューズではありません。

    夏のライドで発生する「暑さ」「蒸れ」「濡れた後の不快感」という問題に対して、真正面から向き合ったシューズです。

    フラットペダル派にはStamp Trail Vent、ビンディング派にはMallet Trail Vent。

    どちらも高い通気性と速乾性を備えながら、Crankbrothersらしい高い基本性能をしっかり受け継いでいます。

    真夏のトレイルライドはもちろん、グラベルライド、クロスバイクでの街乗りやポタリングまで、「暑いから走らない」ではなく、「暑くても快適に走る」という新しい選択肢を与えてくれるシューズと言えるでしょう。

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    この記事を書いた人

    Bike Plusスタッフとして、日頃の接客や整備、ライドなどの実体験をもとに記事を執筆しています。

    バイクプラス共同創業者 バイクプラスオンライン 業界歴31年

    Bike Plus共同創業者。スポーツバイク業界30年以上の販売・整備・店舗運営経験を持ち、米国Barnett Bicycle Instituteでは自転車メカニック技能認定BSEの最高位「Master Mechanic 3.0 Certified」を日本人として初めて取得。現在はウェブサイト全体の企画・運営やコンテンツ制作を中心に、Bike Plusのサービスと情報発信のあり方を考え続けています。


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