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  • グラベルバイクの楽しみ方と知られざる魅力を、海外トレンドと日本の歴史から紐解く

    2026年9月24日by NishimuraDaisuke

    念願のグラベルバイクを手に入れたけれど、「ところで、どこへ走りに行けばいいんだろう?」と悩んでいませんか?「何十キロも砂利道が続くような特別なスポットへ遠出しないと楽しめないのかな……」なんて身構える必要はまったくありません!

    いつも通っているサイクリングロードで、ふと目に入った小さな脇道。きれいに舗装された道路の先にチラリと見える、緑豊かな林道。ちょっと荷物を積み込んでソロキャンプへ向かったり、仲間と「この先どうなってるんだろ?」なんて笑いながら探索したり。イベントで汗を流すのも、電車に揺られて知らない街をめぐるのも、全部がグラベルバイクの自由な楽しみ方です。

    私がグラベルバイクの一番の魅力だと感じるのは、単に「砂利道を走れるから」ではありません。「ちょっとあの道、行ってみようかな」とワクワクできる場所が、日常の中に一気に増えることです。

    舗装路から未舗装路へ続く道を走るグラベルバイク
    舗装路の先にひっそり続く砂利道や林道を見つけたとき、「この先もちょっと行ってみようかな!」と気負わず踏み出せる。それがグラベルバイクの何よりの面白さです。

    この記事の要点(サクッと3行要約)

    • 道を選ばない圧倒的な自由さ: 舗装路と未舗装路をなめらかにつなぎ、いつものサイクリングコースに「ちょっとした冒険」をプラスできます。
    • 日本の自転車旅文化とも相性抜群: 本場のグラベルカルチャーはもちろん、日本で昔から愛されてきた「ランドナー」や「輪行旅」の自由なスタイルとも見事にシンクロします。
    • 砂利道の長さより「どこへ抜けられるか」: 長い未舗装路がなくても大丈夫。一本の林道や、美味しいローカルフード、温泉などをつなぐだけで、日常のサイクリングが「探訪の旅」へと変わります。

    世界で大ブームを巻き起こしているグラベルですが、その楽しみ方はレースだけに留まりません。そして実は日本にも、昔から「ランドナー」や「輪行」「山岳サイクリング」といった、道の種類に縛られずに旅を楽しむ素敵な文化がありました。

    この記事では、本場海外の魅力と日本のカルチャーの両方を紐解きながら、日本だからこそ最高に楽しめるグラベルバイクの遊び方を分かりやすくお届けします!


    競うだけじゃない!世界で爆発的に広がる「グラベル」の自由な世界

    いま世界中で大ブームとなっている「グラベル」というスタイルは、もともと広大な北米大陆を中心に育まれてきました。アメリカには地平線の彼方まで農道や未舗装路(グラベルロード)が続いており、そこを突っ走るウルトラロングイベントが文化として定着したのです。

    とはいえ、「海外のグラベル」と一口に言ってもそのスタイルは千差万別。代表的なイベントをのぞいてみると、その自由すぎる世界観が見えてきます!

    UNBOUND Gravel|地平線まで続く砂利道を駆け抜ける限界への挑戦

    UNBOUND Gravelのグラベルコースを走るサイクリスト
    アメリカ・カンザス州の大自然を突き抜けるUNBOUND Gravel。果てしなく続く未舗装路に挑む、現代グラベルカルチャーの象徴的なイベントです。

    アメリカ・カンザス州で開催されるUNBOUND Gravelは、世界中のサイクリストが憧れる最高峰のイベント。最長クラスの200マイル(約320km)コースでは、果てしない砂利道を走り続けながら、自分で補給やメカトラブルに対応してゴールを目指します。

    ナビゲーション機器を頼りに長距離を走り抜くタフな世界ですが、「過酷なグラベルを走りきること」そのものを最高の挑戦として楽しむ、熱狂的な世界がここにあります。

    Grinduro|速さだけじゃない!週末を丸ごと楽しむお祭りライド

    仲間と会話をしながらグラベルライドを楽しむサイクリストたち
    計測区間以外は仲間とおしゃべりしながらのんびりライド。速さだけでなく、パーティーやキャンプまで含めて楽しむのがGrinduroスタイル!

    いっぽうで、ガラリと雰囲気が違うのがGrinduro(グラインデューロ)です。コース全体のタイムを競うのではなく、コース内に用意された4箇所の「計測区間」だけの合計タイムで順位を決めます。

    つまり、計測区間以外は仲間とおしゃべりしながらのんびり走ったり、エイドステーションで美味いものを食べたりしてOK! 夜はライブ音楽やキャンプ、パーティーで盛り上がります。

    「ただレースをするだけじゃなく、自転車好きが集まる週末のお祭りそのものを楽しもう!」という最高にハッピーなイベントです。

    Tuscany Trail|順位もタイムもなし。景色と美食を味わう贅沢な旅

    グラベルバイクで景色の中を旅するサイクリスト
    誰かと順位を競う必要なんてなし。自分のペースで風を感じ、美しい景色や美味しい食事を味わう旅の相棒としてのグラベルバイク。

    さらに「旅」へと舵を切ったのが、イタリアのTuscany Trail(トスカーナ・トレイル)。「No Race(順位も競走もなし)」をスローガンに掲げるバイクパッキングイベントです。

    トスカーナの美しい白土の道や中世の街並みを、自分の好きなペースで走ります。絶景があれば立ち止まって写真を撮り、地元レストランでワインとパスタに舌鼓を打ち、好きな場所で眠る。

    ここでのグラベルバイクは、スピードを競う機材ではなく「贅沢な旅をかなえてくれる道具」なのです。

    日本でも熱狂!国内で広がる本格グラベルイベント

    このようなワクワクするスタイルは、いま日本全国へも波及しています! 国内でも本格的なグラベルイベントが続々と登場しています。

    例えば宮城県加美町のHYSK GRAVEL CLASSIC YAKURAIでは、コースの約70%がグラベルという本格派コースが用意されています。北海道の広大な自然を背景にしたPanaracer NISEKO GRAVELや、普段は入れない特別な道を走れる静岡県の富士グラベルなど、地域独特の地形を生かしたイベントが目白押しです。個人的には十勝グラベルに興味ありありです。

    ※コース距離や開催内容は年度により変動します。最新情報は各イベント公式サイトをご確認ください。

    アメリカのように見渡す限りの地平線…とはいかなくても、日本の深い山々や林道を駆ける面白さは唯一無二。日本ならではのグラベルの遊び方が、どんどん面白くなってきています!

    極限のロングライドに挑戦するもよし、仲間とパーティー気分で走るもよし、荷物を積んで気ままに旅するもよし。同じ「グラベル」でも、楽しみ方はどこまでも自由です!


    実は新しくない? 日本には昔から「道を選ばない旅」があった

    海外のポップで自由なグラベル文化を見ていると「なんだか最先端の新しい遊びだなあ」と感じるかもしれません。でも、よくよく考えてみると…「未舗装路を走る」「荷物を積む」「峠を越えて知らない街へ行く」。

    「これって、日本のサイクリストが昔から夢中になってたやつでは…!?」

    往年の日本のランドナーによる自転車旅をイメージしたビジュアル
    サイドバッグに夢を詰め込み、未舗装の峠を越えて未知の街へ。昭和の日本で愛されたツーリング文化は、まさに現代グラベルの原点と言えます。(AI生成画像のためドライブトレインの位置はご愛嬌!)

    昭和から愛された「ランドナー×輪行」という最強の自由

    その代表格が、昭和の旅人を魅了した「ランドナー」です。元々はフランス生まれの旅行用自転車ですが、1950年代から日本独自の進化を遂げ、ツーリング文化の象徴として愛されてきました。

    大きなバッグを自転車の前後に取り付け、舗装も怪しい険しい峠を越える。時には自転車を担いで泥道を歩き、未知の集落へと抜けていく「パスハンティング(峠狩り)」と呼ばれる情熱的なスタイルもありました。

    そこに組み合わさったのが、日本が世界に誇る「輪行(りんこう)」という文化です。自転車をバラして袋に詰め、電車に乗り込む。見知らぬ駅で組み立てて走り出し、峠を越えた先の別の駅から電車に乗って帰る。戻ってこなくていいから、旅の可能性はどこまでも広がりました。

    時代や機材は変われど、「道の種類に縛られず、自転車ひとつでどこまでも遠くへ行きたい」という日本のサイクリストの冒険心は、昔から脈々と受け継がれてきたのです。

    相棒は変わっても、僕らの冒険心はずっと変わらない

    時代ごとに相棒の姿は変わってきました。かつてはランドナーが旅を支え、やがてマウンテンバイク(MTB)が空前のブームとなって山道の魅力を広げました。

    そして今登場したのが、舗装路を快適にスピードに乗せて走りつつ、太いタイヤで砂利道もクリアでき、荷物もしっかり積める「グラベルバイク」です。

    だからこそ、「日本にはアメリカみたいな広大なグラベルがないから楽しめない」なんて思う必要はゼロ! グラベルという言葉ができるずっと前から、僕たちの足元には最高に面白い「冒険の道」が広がっていたのですから。


    「ここで引き返そう」が「もっと先へ行こう」に変わる瞬間

    ロードバイクやクロスバイクからグラベルバイクに乗り換えると、サイクリングの景色はどう変わるのでしょうか?

    一番大きな変化は、頭の中の「あ、ここで行き止まりだな」「引き返そう」というブレーキが外れ、「おっ、この先どうなってるんだろう? 行ってみよう!」というワクワクに変わることです。

    石が多い荒れたグラベル路面を走るグラベルバイク
    きれいなアスファルトが途切れ、ゴツゴツした石が転がる未舗装路が現れても大丈夫。「よし、ここからが本番だ」と笑顔になれる頼もしさがあります。

    細いタイヤのロードバイクだと、砂利道や荒れた林道が見えた瞬間にパンクや転倒が怖くて足がすくんでしまいますよね。でも、太くグリップ力のあるタイヤを履いたグラベルバイクなら、「ちょっと冒険してみるか!」とそのまま突き進むことができます。

    長距離のアスファルトを軽快に走り抜け、途中の荒れた砂利道をグイグイ登り、また舗装路に戻って遠くへ向かう。ドロップハンドルのおかげで手も疲れにくく、軽いギア比なら荷物満載の登り坂もスイスイ登れます。

    「舗装路の走りやすさ」「未舗装路の走破性」「荷物を運ぶ力」。この3つのバランスが最高レベルでまとまっているのが、グラベルバイク最大の武器です。

    これから相棒を選びたい方は、ぜひグラベルバイクの選び方|走りたい道や楽しみ方から考えるも覗いてみてくださいね。

    また、乗り心地や走行性能を左右するタイヤの秘密は、グラベルタイヤの選び方|太さ・トレッド・ケーシング・空気圧をどう決める?で詳しく解説しています。

    荷物を積めるだけで、いつもの走りが一瞬で「旅」に化ける

    もうひとつの魅力が、驚くほどの「積載能力」です。フレームのあちこちにバッグを装着できる構造になっていて、リュックを背負って肩を痛めることなく、スマートに荷物を運べます。

    バイクパッキングのイメージ
    フレームの空きスペースをフル活用! 荷物をバイク自体に分散して積めるので、体はいつでも軽やかです。
    • サッと羽織れるレインウェアやウインドブレーカー
    • 山の上で淹れる、お気に入りのコーヒー道具セット
    • パンク修理キットや万能マルチツール
    • 旅の思い出を切り取る一眼レフカメラ
    • 温泉から上がったあとの気持ちいい着替え
    • 一泊二日分の着替えとアメニティ
    • 一晩を過ごすコンパクトなテントと寝袋

    「頂上で最高のコーヒーを淹れて飲む」「ふらっと温泉に入って着替える」「そのままキャンプして夜空を見上げる」。持っていけるアイテムが増えるだけで、単なる運動だったサイクリングが、ドラマチックな「物語」へと変わっていきます。

    バイクパッキングのギア選びに興味がわいたら、ぜひバッグ・バイクパッキング用品をチェックしてみてください!


    「グラベル」なんて言葉を知る前から、僕たちは夢中だった

    ちょっと昔話をさせてください。私自身、まだ「グラベルバイク」なんて言葉がなかった高校生の頃、マウンテンバイクに荷物をくくりつけて夢中で走っていました。電車で長野まで行き、そこから未舗装の三国峠をハァハァ言いながら越えて埼玉側へ抜ける……そんな旅を何度も繰り返していたんです。

    今でも鮮明に覚えているのは、「砂利道を何キロ走ったか」なんて数字ではありません。ダムの底に沈む前の静かな集落の風景や、千曲川で竿を振ったのに一匹も釣れなくて二人で苦笑いしたこと。早朝の山道で出会った、キャベツ収穫に汗を流すおじいちゃんの笑顔。そういう情景ばかりです。

    大人になってフルサスMTBで旅をした時は、サスペンションが動いて舗装路が全然進まず「このペース、峠に着く前に日が暮れて遭難するんじゃ…!?」と焦ったのも良い思い出(笑)。激しい振動で荷台のネジが吹っ飛んで焦ったこともありました。

    何年、何十年経っても心に残り続けるのは、平均スピードや走った距離ではありません。その土地で出会った景色、食べたものの味、そしてハプニングも含めた旅の思い出なんですよね。


    ルールなんてない!今日から試せるグラベルバイクの遊び方

    「よし、乗ってみよう!」と思ったら、自分のスタイルで自由に遊び尽くしましょう! いくつかのおすすめスタイルをご紹介します。

    まずは「ちょっと気になるあの脇道」へ探検してみる

    いきなり深い山奥へ行く必要はまったくありません。いつものサイクリングコースの脇にある小さな草道、河川敷の砂利道、田んぼのあぜ道。「あ、この道どこに抜けるんだろう?」と思ったら、迷わずハンドルを傾けてみましょう。ほんの100メートルの未舗装路でも、立派な冒険の始まりです!

    砂利を踏みしめる音と風の音。林道でしか味わえない没入感

    少し慣れてきたら、静かな林道へ足を踏み入れてみましょう。アスファルトから砂利道へ入った瞬間、「パキパキッ」とタイヤが地面を踏みしめる心地よい音が響きます。スピードを落とし、路面の凹凸を読みながらラインを選ぶ緊張感。自転車を止めたときに広がる深い森の匂いと鳥のさえずりは、病みつきになる体験です。

    航空写真と睨めっこ。「ルート探索」という密かな楽しみ

    グラベルバイクに乗り始めると、地図アプリの見方がガラリと変わります。「この林道、山の反対側の集落へ抜けられるのかな?」「航空写真で見ると、ここだけ砂利道っぽいぞ!」なんて妄想を膨らませる時間がたまらなく楽しくなります。

    現地へ行ってみたら倒木で通行止めになっていて、「うわーダメだったか!」と笑いながら引き返す。そんなルート探索も含めて、大人の宝探しゲームなのです。

    道具を詰め込んで、一泊二日のマイクロアドベンチャーへ

    キャンプ道具を積んだ自転車と仲間たちのバイクパッキング
    愛車にキャンプギアを積んで出発! 一晩野外で過ごす「日常を少し離れた大冒険」へ。パッキングを考える時間からワクワクが止まりません。

    お気に入りのキャンプ場を目指してバッグにギアを詰め込む。あるいは、リュックひとつで温泉付きのビジネスホテルを目指す。はたまた山頂で熱いバーナーでお湯を沸かし、カップラーメンを食べるだけでもOK! 自分に合ったサイズ感で非日常に飛び込んでみましょう。

    実際のパッキング例は自転車キャンプ女子 カバンの中身全部見せます!!や、気軽なハウツーをまとめたゆるキャン志向の自転車キャンプ装備と初心者向け簡単ハウツーをぜひご覧ください。キャンプギアをお探しなら自転車キャンプ用品もオススメです。

    「なんだこの激坂!?」を笑い合える、仲間との特別な時間

    仲間と一緒に未知のルートを走るのも最高の思い出になります。「うわっ、急にグラベル始まった!」「この坂ヤバすぎるでしょ!(笑)」なんて言い合いながら汗を流す時間。頂上で分かち合う缶コーヒーの味は格別です。


    未舗装路の長さより「どこへ抜けられるか」がワクワクの鍵

    海外の動画に出てくるような、地平線まで何十キロも続く広大なグラベル。確かにあれはロマンがありますし、一度は走ってみたいですよね!

    でも、日本の狭くて複雑な地形で同じものを探す必要はありません。舗装路をじっくり走り、途中でたった2〜3kmの林道を通って、また舗装路に出る。それだけでも、そのわずかな林道が「2つの違う街や谷」をつないでくれる架け橋になります。

    日本のグラベルの面白さは、「一日のうち何km砂利道があったか(グラベル率)」ではありません。「その道を通ることで、どんな新しい景色や街へ抜けられたか」にこそ、一番のワクワクが詰まっています!

    山を1つ通り抜けるだけで、話されている方言が変わり、名物の蕎麦の味が変わり、出会う風景が一変する。そんな豊かな変化を楽しめるのが、日本の道ならではの贅沢です。


    どんな道も呑み込む、グラベルバイクは「旅サイ」最強のパートナー

    色々な遊び方を紹介してきましたが、私がグラベルバイクと一番相性がいいと確信しているのが、自転車で気ままに旅をする「旅サイ」です。

    超激しい岩場の下りならMTBの独壇場ですし、綺麗なサーキットや舗装路を時速30km以上でぶっ飛ばすならロードバイクが一番です。

    でも、旅の途中には色々な道が現れます。美しいアスファルト、荒れた舗装、泥混じりの砂利道、急な登り坂、雨上がりの路面。グラベルバイクは、そんな「目まぐるしく変わる旅のシチュエーション」に一ถ่ายで丸ごと寄り添ってくれる頼もしい相棒なのです。

    どんな道が現れても笑顔で通り抜け、荷物をしっかり受け止めて遠くまで運んでくれる。だからこそグラベルバイクは「旅」の最強パートナーなのです。

    旅にぴったりな一台を探している方は、バイクパッキング・ツーリング向け自転車のラインナップもチェックしてみてくださいね。


    「点」ではなく「線」で巡る、まだ見ぬニッポン探訪の旅

    山や川、田畑、集落を眺めながら日本の里山を旅するグラベルサイクリストのイメージ
    清流の流れ、田んぼの青々とした匂い、古民家が建ち並ぶ集落。自分の足で漕ぎ進むからこそ、日本の豊かな表情がひとつにつながっていきます。

    自転車旅の主役は、ペダルを回すことだけじゃありません。途中で見つけた渋い温泉に入り、歴史ある神社でお参りをし、地元のおばあちゃんが営む定食屋で名物を食べる。

    新幹線や車だと一瞬で通り過ぎてしまうグラデーションのような風景の変化を、自分の肌と五感でしっかり感じ取ることができる。これぞ自転車旅の醍醐味です。

    ガイドブックに載っている観光地(点)だけを訪ねるのではなく、その間に広がるローカルな暮らしや自然(線)を味わい尽くす。

    北海道の大原野も、信州の深い山々も、伊豆の海岸線も素晴らしいですが、何も遠出だけが旅ではありません。隣町の裏山や、普段電車で通過しているあの街へ出かけるだけでも、見たことのない「未知の日本」があなたを待っています。


    海外勢が熱狂! 外から見た日本の道は「冒険の宝庫」だった

    SNSを見ていると、海外からわざわざ自転車を持って日本へ旅しに来るサイクリストが急増しています。彼らの投稿を見ていると、日本人である私たちがハッとさせられる瞬間がたくさんあります。

    私たちが普段見慣れている何気ない田んぼや自動販売機、山道の風景が、彼らにとっては「息をのむような大冒険の舞台」に映っているのです。

    札幌から福岡へ!自転車一台で日本を縦断する大冒険

    チェコ出身のMartina Waňkováさんは、2026年8月、札幌から福岡までの日本縦断バイクパッキング旅に出発しました。母国の医療支援チャリティを背負いながら、日本の美しいロケーションを駆け抜けています。

    Instagram|Martina Waňková @martinawankova
    Across Japan to the Other Side|旅とチャリティ活動について

    コンビニの補給すら愛おしい!北海道の大自然を突き進む

    Denisaさんも2026年9月、北海道の雄大な自然をめぐるグラベル旅を敢行。土降る山道を走り抜け、海岸線に出て、美しい青空の下を突き進む最高のストーリーを投稿しています。

    印象的なのは、荷物満載のグラベルバイクと一緒にセブンイレブンの前で嬉しそうに微笑む写真。私たちにとっては当たり前のコンビニも、旅人にとっては「砂漠のオアシス」のような感動的な風景になるのです。

    ロードバイクを飛び出した先で見えた、アルプスの絶景

    もともとロードバイクでヨーロッパのアルプスを走っていたDenisaさん。「舗装路だけじゃ物足りない!もっと奥の美しい世界が見たい!」という想いからグラベルバイクへと転向し、圧倒的な自由を手に入れたと語っています。

    「ロードバイクでは通り過ぎていた道が、グラベルバイクなら最高のルートに変わる」。この感動は、世界中のサイクリスト共通の体験です!

    Instagram|Denisa @denixxaa
    Big Agnes|Bikepacking à travers les Alpes

    野生のサルや秘湯との出会い。日本アルプス460kmのソロ冒険

    Henna Palosaariさんは、群馬県みなかみから日本アルプスを越える460kmのソロ旅へ。山道で出会うニホンザルに驚き、途中の秘湯で疲れを癒やし、コンビニのおにぎりや冷たい缶コーヒーでエネルギーを補給しながら完走しました。

    BIKEPACKING.com|The Japan Journal: Bikepacking the Japanese Alps

    山深き緑、湧き出る温泉、あちこちにある自動販売機、どこへ行っても親切な人々。海外のライダーたちが「日本は世界最高の冒険天国だ!」と熱狂している場所は、まさに私たちが暮らしているこの国なのです。


    自走だけに縛られない。電車も船も使った自由自在な旅スタイル

    旅のスタイルに正解はありません。家から直接漕ぎ出してもいいし、車のリアに自転車を積んで美味しいところだけ走るのもスマートです。

    そしてやっぱり一押しなのが「輪行(りんこう)」! 電車で一気に遠くの駅までワープし、そこから山を越えて別の路線の駅へ抜ける。帰りはまた電車に乗って、座席でビールを飲みながら帰ってくる……なんていう最高の旅が作れます。

    自転車、電車、車、フェリー。いろいろな乗り物を自由に組み合わせて、あなただけの「理想の旅」をデザインしてみましょう!

    輪行のコツや手順が知りたい方は、初心者にもわかりやすいガイド輪行で自転車旅に出かけようをチェックしてくださいね。


    自由を楽しむからこそ。安全に山を楽しむための事前ルール

    どこへでも行けるグラベルバイクだからこそ、山や自然に入る時はしっかり準備をしておきましょう!

    • 林道の最新通行状況(工事や崖崩れがないか)
    • 山間部のリアルタイムな天気予報
    • 日の入り(日没)時刻の確認
    • 十分な水と予備の補給食(羊羹やエネルギーゼリーなど)
    • パンク修理キットと携帯ポンプ
    • クマ鈴や野生動物対策ギア

    日本の深い山に入ると、携帯の電波が届かなくなったり、途中で抜け道が一切ない一本道だったりすることも珍しくありません。「思ったより時間がかかっているな」と感じたら、日没前に勇気を持って引き返す判断も大切です。

    「地図に道が載っている」ことと、「今安全に走れるか」は別問題。無理のない計画で安全第一に楽しみましょう!

    林道は地元の作業車両や登山者の方も利用します。お互いに気持ちよく過ごせるよう、スピードを控えめにしてすれ違い時は挨拶を交わすなど、思いやりのマナーを大切にしていきましょう。


    いつもの日常を抜け出して。グラベルバイクとまだ見ぬ日本へ

    海外でポップに開花した現代のグラベルカルチャー。そして、日本で昔から愛されてきた旅サイクリングの伝統。

    その2つが心地よく重なり合うグラベルバイクは、現代の私たちが日常を脱出して冒険へと飛び出すための「タイムマシン」のような存在です。

    グラベルバイクは、ただ悪路を走るための自転車ではありません。「あそこに行ってみたい!」というあなたの好奇心をどこまでも遠くへ連れて行ってくれる頼もしい相棒です。

    さあ、いつもの日常を少しだけ抜け出して、グラベルバイクと一緒に「まだ見ぬ日本」を探す旅に出かけてみませんか?

    グラベルバイクで、あなたの「走れる道」を増やしてみませんか?

    静かな林道を走ってみたい。テントを積んでキャンプ旅に出たい。普段の街乗りも快適にこなしたい。あなたの「やりたいこと」に合わせて、ベストな車体やタイヤ、バッグの組み合わせは変わります。

    Bike Plusでは、専門スタッフがあなたの思い描く冒険のイメージをお聞きしながら、最高の相棒選びを全力でサポートします!

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    グラベルバイクの楽しみ方 よくある質問

    グラベルバイクは完全な初心者でも楽しめますか?

    もちろんです! 最初からハードな山道へ行く必要はありません。河川敷の平らな砂利道や綺麗な公園の小道など、身近で安全な場所から少しずつ足を伸ばしてみてください。タイヤが太くて安定感があるので、実は初心者の方にこそ安心してお勧めできる自転車です。

    ロードバイクやクロスバイクとは何が違うのですか?

    ロードバイクは舗装路でのスピード感を追求した自転車で、クロスバイクは街乗りの扱いやすさに優れた自転車です。グラベルバイクは「太くて丈夫なタイヤ」「坂道を楽に登れるギア」「荷物をたくさん積めるダボ穴(ネジ穴)」を備えており、舗装路のスピード感を持ちながら未舗装路やロングツーリングまで一台でこなせる万能さが特徴です。

    近所に長い砂利道がなくてもグラベルバイクを買う意味はありますか?

    大アリです! 数百メートルの短い林道を通るだけでも、今まで行けなかった隣の谷や街へショートカットできるルートが見つかります。また、舗装路でも段差や荒れたアスファルトを気にせず快適に走れるため、普段のサイクリングのストレスが劇的に減りますよ。

    一回のライドで未舗装路はどれくらい走ればいいですか?

    決まりやノルマは一切ありません! 50kmのサイクリングのうち、砂利道がたった1kmあるだけでも大満足の冒険になります。「どれだけ未舗装路を走ったか」ではなく、「どんなワクワクするルートを作れたか」を楽しみましょう。

    キャンプ道具を積んで一泊旅行にも使えますか?

    得意中の得意です! フレームバッグやサドルバッグ、フォーク部分に取り付けるカーゴケージなどを使えば、大型バックパックを背負うことなく大量のギアを車体に固定できます。ソロキャンプからホテル泊ツーリングまで自由自在です。

    山の中の林道なら、どこでも自由に走っていいのですか?

    いいえ、注意が必要です。地図に載っている道でも、林業の作業中であったり、土砂崩れや工事で立ち入り禁止になっている場合があります。また私有地や保護区など走れない場所もありますので、事前に自治体や林道管理者の情報を確認して出かけましょう。

    輪行(電車に乗せること)は必須ですか?

    必須ではありません。自宅から自走で出発したり、車に積んで出かけるスタイルでも十分楽しめます。ただ、輪行を覚えると「行きは自走で山を越え、帰りは近くの駅から電車でビールを飲みながら帰る」といった自由なルートが組めるようになるのでおすすめです!


    この記事の執筆にあたり参照した主な公式サイト・情報

     

     

    この記事を書いた人

    Bike Plusスタッフとして、日頃の接客や整備、ライドなどの実体験をもとに記事を執筆しています。

    バイクプラス共同創業者 バイクプラスオンライン 業界歴31年

    Bike Plus共同創業者。スポーツバイク業界30年以上の販売・整備・店舗運営経験を持ち、米国Barnett Bicycle Instituteでは自転車メカニック技能認定BSEの最高位「Master Mechanic 3.0 Certified」を日本人として初めて取得。現在はウェブサイト全体の企画・運営やコンテンツ制作を中心に、Bike Plusのサービスと情報発信のあり方を考え続けています。


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