ロードバイクは何が楽しい?初心者におすすめの9つの楽しみ方と始め方
こんにちは。所沢店の鶴見です。
「ロードバイクって、何がそんなに楽しいの?」
これから始めようと考えている方から、お店でもよくいただく質問です。確かに、実際に乗ってみるまでは具体的にイメージしにくいですよね。
ロードバイクというと、速く走る、100km走る、レースに出る――そんな本格的なスポーツの印象が強いかもしれません。
もちろん、体力がついて長距離を走れるようになったり、坂道を登り切ったりしたときの達成感は大きな魅力です。でも、ロードバイクを楽しむうえで大切なことは、最初から速く走ることでも、無理に頑張ることでもありません。
まずは「ちょっと先のカフェまで行ってみる」「景色のいい場所を流してみる」など、自分が「楽しそう!」と思えるところから気軽に始めてみること。
自分のペースで付き合っていくうちに、自然と体力もついて、気づけば遠くへ行けるようになっている――それもまた、この乗り物の魅力なんです。
まず結論|ロードバイクは何が楽しい?
- 自分の脚で行ける場所が増え、「次はあそこへ行ってみたい」と思えること
- カフェ、ロングライド、峠、輪行旅、イベントなど、楽しみ方を自分で選べること
- 体力や技術の変化だけでなく、道中の発見や仲間との時間まで楽しめること
- 最初に目標がなくても、乗りながら好きな遊び方を見つけていけること
気になっていたパン屋まで走る。少し離れた町へランチを食べに行く。初めて50kmを走る。峠の頂上を目指す。ロードバイクを電車に乗せて旅へ出る。
昨日までは「遠い場所」だったところが、ロードバイクに乗り始めると「次の休日に行ってみようかな」という場所へ変わっていきます。
そして面白いのが、最初に想像していた楽しみ方とはまったく違う遊びにハマることも珍しくないことです。
今回は、これからロードバイクを始める方に向けて、代表的な楽しみ方と、実際にロードバイクにハマった私やBike Plusスタッフの体験を紹介します。
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ロードバイクはなぜ楽しい?自分の世界が少しずつ広がっていく
ロードバイクの特徴のひとつは、自分の力で思った以上に遠くまで移動できることです。
最初は近所を10km、20km走るだけでも新鮮だったのに、慣れてくると30km、50kmと自然に行動範囲が広がっていきます。
すると、それまでクルマや電車でしか行かなかった場所が「自転車で行く場所」に変わります。
しかも、目的は距離や速さでなくてもかまいません。
- 美味しいものを食べに行く
- きれいな景色を見る
- 身体を動かしてリフレッシュする
- 知らない町へ行ってみる
- 峠をひとつ登ってみる
- 友人と一緒に走る
- 砂利道や林道へ入ってみる
- 昨日の自分より少しだけ遠くまで走る
近年はロードバイクそのものも変化しています。太いタイヤを装着できるモデルが増え、舗装路だけを速く走るという従来のイメージから、荒れた舗装路や短い未舗装路まで含めて楽しむオールロードという考え方も広がってきました。
さらにその先には、砂利道や林道そのものを積極的に楽しむグラベルがあります。
ロードバイクの世界は、舗装された道路の中だけではありません。遠くへ行けるようになったその先に、「この道はどこへ続いているんだろう?」という新しい楽しさも広がっています。
初心者にもおすすめ。ロードバイクの9つの楽しみ方
全部やる必要はありません。
「これ、ちょっと面白そうだな」と思うものがひとつあれば十分です。
1.まずは近所へ。ポタリング・カフェライド
ロードバイクを買ったからといって、最初から長い距離を走る必要はありません。
家の近所を走る。気になっていたパン屋へ行く。川沿いを走ってコーヒーを飲んで帰ってくる。ちょっとのサイクリングでも、とても新鮮なはずです。
ロードバイクなら「ちょっとそこまで」の範囲が自然と広くなります。
クルマでは素通りしてしまう道を走ったり、小さなお店を見つけたり、季節によって変わる景色に気づいたり。
私はSNSやGoogleマップで見つけたお店に行ってみたり、その日の気分で行く方向だけ決めて、距離を決めずに走ってみたりもします。すると道すがら面白いお店や歴史的な場所などを見つけることも多く、「こんなにいい場所が近所にあったんだ」と世界の広がりを実感します。
そういうことを知ると、今まで何気なく見ていた道の景色がちょっと違って見えてくるんですよね。
そんなわけで速度や走行距離を気にせず、自転車に乗って広がる世界を楽しみたい方には、ポタリングやカフェライドが最初の入口としておすすめです。
2.少しずつ遠くへ。ロングライド
ロードバイクに慣れてくると、多くの人が漠然とした「もう少し遠くまで行ってみようかな」という気持ちを抱くと思います。
- 自分の脚で目的地へたどり着く達成感
- 途中で食べるご飯
- 知らない道や町との出会い
- 季節ごとに変わる景色
- 少しずつ距離が伸びていく成長の実感
ロングライドの距離に決まりはありません。今の自分にとって「今日は遠くまで来た」と思えるところから始めれば十分です。
20kmだった行動範囲が30kmになり、50kmになり、いつの間にか一日を使って遠くまで走るようになる。その少しずつ行動範囲が広がっていく感覚自体が、ロングライドの面白いところです。
そして自分の脚で目的地へたどり着く達成感はもちろんですが、道中で味わう細かな出来事もまた格別です。
例えば夏のロングライドなら、目的地で食べるご飯と同じくらい、途中で駆け込んだコンビニのアイスが全身にしみわたるほど美味しかったりします。
都心から郊外へと抜けていくロングライドは、景色の移り変わりが非常に激しいのも魅力です。さっきまで高さ634mの東京スカイツリーの足元にいたはずなのに、数時間ペダルを回し続けるだけで、気がつけばのどかな田園風景の真ん中にいる。
地図の上だけでなく、町と町がつながっていることを、自分の脚で走ることで実感できます。
「何キロ走らなければロングライド」なんて決まりはありません。自分の脚でペダルを回し、見知らぬ景色と出会いながら、ただ昨日とは違う場所へたどり着く。その連続のすべてが、ロングライドという遊びの面白さです。
ロングライドをもっと楽しみたい方へ
3.坂の頂上を目指す。ヒルクライム
「どうしてわざわざ自転車で坂を登るの?」
ロードバイクに乗ったことがない人から見ると、少し不思議な遊びかもしれません。
実際、登っている最中は決して楽ではありません。
それでも多くの人が何度も峠へ向かう理由があります。自分の力だけで頂上までたどり着いたときの達成感が、とても分かりやすいからです。
前回より少し楽に登れた。休憩せずに登れた。ギアを上手に使えるようになった。同じ坂を走ることで、自分の変化も感じやすくなります。
もっとも私はヒルクライムが得意というわけではなく、ひとりで日光いろは坂から群馬へ抜ける金精峠に挑んだときには、約1,300mの標高差に挫けて途中で折り返してしまったこともあります。
ですが、その悔しさが忘れられず、なんとか登り切りたいと再挑戦したくなってしまう――ヒルクライムには、そんな不思議な魅力があります。
Bike Plusスタッフの面々に連れられて行った房総半島・養老渓谷ライドも、奥佐野坂バカライド!も、とても大変な登りでしたが、その分登り切った、走り切った達成感はひとしおでした!
坂道を楽しんでみたい方へ
4.ロードバイクと電車で旅へ。輪行サイクリング
ロードバイクの行動範囲を一気に広げてくれるのが輪行です。
自転車を輪行袋へ収納し、利用する交通機関のルールに従って公共交通機関を利用すれば、自宅から走れる範囲だけがサイクリングフィールドではなくなります。
電車で山へ行って走る。海沿いを走って帰りだけ電車に乗る。旅行先へロードバイクを持っていく。
たとえば、所沢店をスタートして南下し続け、一気に鎌倉を目指すルート。自走で往復するとなると、鎌倉で美味しい海鮮丼を味わった時点で「ここから所沢まで同じ距離を漕ぎ戻らなければいけない」というブレーキが頭をよぎり、それ以上先へ進むのをためらってしまいます。
ですが、帰りの輪行を予定しておけば、復路を同じ距離だけ自走する必要はありません。
鎌倉からさらに足を延ばして神奈川の先っぽ、三浦半島を攻め、久里浜まで走り抜けることだって可能です。久里浜港から東京湾フェリーに乗り、対岸の千葉・金谷へ渡って房総半島を走るというダイナミックな大回りルートすら選択肢に入ります。
行き止まりを気にせず、「常に新しい景色を見続けながら前へ進み続ける」――それこそが輪行旅の最大の魅力です。
疲れたときに利用できる駅や便を把握しておけば、帰りの選択肢を持って走れます。この「無敵感」があるからこそ、自走で往復する計画ならためらうような遠くの街や、その先の絶景へも走り出せるんです。
ロードバイクと公共交通を組み合わせると、「自転車で旅をする」という新しい楽しみ方が始まります。
※実際の輪行は交通機関ごとに条件が異なります。輪行袋への収納方法、持ち込み可否、運行時間などを事前に確認し、無理のない計画を立てましょう。
輪行を始めてみたい方へ
5.誰かと走る。イベント・グループライド
ロードバイクは、一人でも始めやすい趣味です。一方で、人と一緒に走るとまた違った面白さがあります。
例えば、出発前の集合場所からしてすでに楽しく、最近走った場所や愛車のカスタム、最近変えたパーツの談義でひとしきり盛り上がり、まだ走り出してもいないのに時間を忘れてしまいます。
いざ走り出せば、「一人では絶対に選ばなかった道や距離」へ引っ張り出されるのも、誰かと一緒ならではの醍醐味です。
自分ひとりの基準なら途中で引き返していたような距離も、仲間がいれば不思議とペダルが回り、気がつけば今まで走れなかった遠くへ行き、自分史上最も高い山を登り切っていたりする。
さらには、大きなイベントに飛び出せば、見ず知らずの大勢のサイクリストと同じコースや目的地を共有することで、「自分たちはいま、同じ旅をしているんだ」という言葉にし難い強い一体感や安心感を味わうこともできます。
「誰かと走る」という体験は、自分の限界の線を少しだけ外側に押し広げ、ロードバイクの世界をさらに鮮やかにしてくれるのです。
※仲間と走るときも、周囲の交通や自分の体力を優先し、無理にペースを合わせないことが大切です。
6.舗装路の先へ。グラベル・未舗装路を走る
ロードバイクの楽しみ方は、舗装路だけで終わるものではありません。
最近は、太めのタイヤを装着できるロードバイクや、舗装路と荒れた路面の両方を楽しむオールロード的なモデルも増えています。そして、砂利道や林道まで積極的に走るために発展してきたのがグラベルバイクです。
いつものサイクリングルートの途中で、ふと目に入った怪しげな脇道へハンドルを切ってみる。河川敷の砂利道をざらざらと進み、峠へ向かう途中の未舗装路に足を踏み入れる。
舗装路を走るうえではめったに味わわない、砂の上でタイヤがフワッと滑る感覚や、地面を捉える手応え。その少しの心もとなさがあるからこそ、「今、自分は自転車をしっかり操っている、乗っている」という実感が身体の底から湧いてきます。
また、こうしたバイクは積載の自由度が高いのも魅力で、フレームにバッグを括り付け、小型のバーナーやコッヘルを放り込んでおく。飲みたいときに、その場でお湯を沸かしてコーヒーを淹れる。なんでもない場所で一服するこの時間こそが、自転車遊びの自由さを一番よく表している気がします。
舗装路の旅が「どこまで遠くへ行けるか」という距離の面白さだとすれば、グラベルの世界には「この道の先はどこにつながっているんだろう?」という探索と、途中で自分だけの休憩地点を作り出す秘密基地のような楽しさが加わります。
舗装の途切れたその先には、まだ見ぬ景色と、ちいさな自由が広がっているのです。
舗装路の先にも興味が出てきた方へ
ただし、すべてのロードバイクが本格的な未舗装路走行に向いているわけではありません。車体設計、タイヤ幅、路面状態などで適性は変わります。荒れた林道や長い未舗装路を積極的に走りたいなら、最初からグラベル走行を想定したバイクの方が適しています。
※通行可能な道かを事前に確認し、火気の使用は現地のルールと安全条件に従ってください。
こんな人にはグラベルという楽しみ方もおすすめ
- 舗装路だけではなく、砂利道や林道にも入ってみたい
- 速さだけでなく、ルート探索や冒険感も楽しみたい
- ロングライドと未舗装路を一日のルートに組み込みたい
- バッグを積んで自転車旅やバイクパッキングを楽しみたい
- 「この道、どこにつながっているんだろう?」に惹かれる
7.ロードバイクを日常にする。自転車通勤・通学
ロードバイクは休日だけの遊び道具ではありません。毎日の通勤や通学に取り入れるという楽しみ方もあります。
いつもの移動時間が、そのまま自転車に乗る時間になる。朝の空気を感じながら身体を動かすと、同じ道でも少し気分が違うものです。
ただし、自転車通勤では休日のサイクリングとは違い、交通量、天候、夜間走行、駐輪場所、荷物、トラブルへの備えも必要です。
また、ロードバイクなら何でも通勤に向いているわけではありません。距離や道路環境、荷物、保管場所なども考えて選ぶことが大切です。雨の日には、無理をせず公共交通機関を使う選択肢も持っておきましょう。
自転車通勤を考えている方へ
8.昼だけじゃない。ナイトライド・早朝ライド
ロードバイクを楽しめるのは、昼間だけではありません。早朝や夜の街を走るナイトライドも、昼とは違った楽しさがあります。
いつもは交通量の多い都市部でも、早朝や夜間になると道路が空き、昼間とは違った走りやすさを感じることがあります。
視界に入る情報が少なくなるぶん、ペダリングや呼吸、路面の感覚など、走ることそのものに集中しやすいのもナイトライドの面白さです。
静まり返った夜気を切って走るうちに、湿った葉や土の匂いが鼻をかすめ、昼間とは全く違う表情の街を味わえます。
一方で、暗い時間帯は路面の状態が見えづらく、トラブルが起きたときの対応も難しくなります。夜間に走るなら、明るさとバッテリー容量に余裕のあるフロントライト、リアライト、反射材を用意し、パンクなどの小さなトラブルには自力でも対応できるよう準備しておきましょう。
早朝ライドも、日の出前に走るなら同じ。無理に暗い道へ入らず、慣れたルートから楽しむのがおすすめです。
ナイトライドをしてみたい方へ
9.乗るだけじゃない。カスタムする楽しさ
ロードバイクは、購入した状態がずっと完成形とは限りません。
- タイヤを変えて乗り心地や走れる路面を変える
- サドルを身体に合わせる
- ホイールを交換して走りの感覚を変える
- バーテープで握り心地や見た目を変える
- バッグやライトを追加して旅仕様にする
- 身体に合わせてポジションを調整する
最近のロードバイクやグラベルバイクでは、タイヤを変えるだけでも楽しめる道が大きく変わる場合があります。実際に30mmを履いた私のMadoneは、快適性が大幅にアップしました!
ただ速くするだけでなく、「長い距離をもっと気持ちよく走りたい」「輪行しやすい一台にしたい」と自分なりの目的を決めていくと、どこを変えたいかも見えてくるものです。
オールロードやグラベルバイクなら、舗装路中心の軽快な仕様から、太めのタイヤを使って荒れた路面にも入れる仕様にしたり、バッグを増やしてロングライドやバイクパッキングへ、より旅に向いた仕様に変えていったりすることもできます。この懐の深さも面白いですよね。
※タイヤの装着可否はモデル・世代・リム・タイヤの組み合わせによって変わります。スタッフの個別カスタム事例とメーカーの許容タイヤ幅は区別して確認してください。
まずは乗ってみる。困ったことや、もっとこうしたいと思うことが見えてから変えていく。その方が、カスタムしたときの違いも楽しみやすくなります。
Bike Plusスタッフがロードバイクにハマったきっかけ
坂を登るのが好きな人もいれば、遠くへ行くことに夢中な人もいる。まずは愛車の色やデザインに惹かれた、という人だっています。入口はそれぞれ違っていいんです。
BIKE PLUS STAFF
猪瀬|坂も林道もカフェも。行きたい場所が次々増えていく
ヒルクライム・林道探索・カフェ&グルメライド
ヒルクライムや林道探求を楽しんでいる猪瀬ですが、いつもストイックに坂を登っているわけではありません。
気になるカフェへ走ったり、美味しいものを目的地にしたりするカフェライドやグルメライドも大好き。ロードバイクで走る理由は、その日によって変わります。
坂を一本登れば、その先の道が気になる。林道を見つければ、どこへ続いているのか走ってみたくなる。そして地図を見ていて気になる店を見つければ、今度はそこが次の目的地になる。
速く走ることや記録を伸ばすことだけでなく、「自転車なら、今日はどこへ行こう?」と考える時間そのものが楽しい。猪瀬のロードバイクの楽しみ方は、そんな自由さがあります。
ヒルクライムだけがロードバイクの楽しさではありません。
頑張って峠を登る日もあれば、のんびりカフェを目指す日もある。知らない道へ寄り道してみる日もある。ひとつの遊び方に決めず、その日の気分や目的に合わせて楽しめることもロードバイクの魅力です。
BIKE PLUS STAFF
最上|その先の景色が見たくて、距離が少しずつ伸びていく
ロングライド・自転車旅
高尾から糸魚川まで約300kmを走り切った経験を持つ最上。
とはいえ、ロードバイクの楽しさは「300kmを走れるようになること」ではありません。
最初は近所。そのうち少し遠くへ。走れる距離が伸びるにつれて、今まで行ったことのない町や景色が少しずつ身近になっていきます。
行きたい場所ができる。そこまでのルートを考える。途中で休憩し、食事をして、知らない土地を通り、自分の脚で目的地へたどり着く。
距離は、その楽しさを重ねていった結果として伸びていくもの。最上のロードバイクの楽しみ方には、そんな「自転車で旅をする」感覚があります。
ロングライドは、距離の数字だけを楽しむものではありません。
一日かけて知らない土地を走り、景色や町の変化を感じながら、自分の力で目的地へ近づいていく。その過程すべてを楽しめるのがロングライドです。最初は20kmでも30kmでも、その人にとって「今日は遠くまで来た」と思える距離から始めれば十分です。
BIKE PLUS STAFF
笹本 康聖|始まりは「この自転車に乗りたい」
憧れの一台から始まるロードバイクの楽しさ
笹本の愛車はTrek Émonda SL 5。
購入のきっかけのひとつは、以前から好きだった青系のカラーに惹かれたことでした。
ロードバイクを始める理由は、必ずしも「100km走りたい」「峠を登りたい」「レースに出たい」といった明確な目標である必要はありません。
「この自転車がかっこいい」「これに乗ってみたい」という気持ちだって、立派な始まりです。
気に入った一台があると、特に大きな目的がなくても乗りたくなる。乗れば少し遠くへ行ってみたくなり、パーツやメンテナンスにも興味が湧いてくる。
最初は見た目への憧れだったものが、少しずつ自分の趣味や日常の一部になっていく。そんな入り方ができるのも、ロードバイクという趣味の面白さです。
ロードバイクを始めるのに、大げさな理由はいりません。
色が好き。形がかっこいい。この自転車に乗ってみたい。そんな「好き」から選んだ一台だからこそ、乗りに出かけたくなることがあります。楽しみ方は、乗り始めてから見つけてもいいんです。
坂、距離、旅、見た目。ロードバイクを好きになる理由は、人の数だけあります。誰かと同じ楽しみ方を目指す必要はありません。
初心者はどの楽しみ方から始めればいい?
正解はありません。
何を楽しいと感じるかによって、最初に試してみたい遊び方は変わります。まずは「自分が普段から好きなこと」とロードバイクを結びつけてみるのがいいと思います。
| こんなことが好き | おすすめの楽しみ方 |
|---|---|
| 景色やお店をのんびり楽しみたい | ポタリング・カフェライド |
| 少しずつ遠くへ行ってみたい | ロングライド |
| 達成感や自分の成長が好き | ヒルクライム |
| 旅行や知らない土地が好き | 輪行サイクリング |
| 仲間と一緒に楽しみたい | グループライド・イベント |
| 砂利道や林道、ルート探索が気になる | グラベル・オールロード |
| 日常的に自転車へ乗りたい | 自転車通勤・通学 |
| 人やクルマの少ない時間に、走ることそのものへ集中したい | ナイトライド・早朝ライド |
| 道具や機械を触るのが好き | カスタム |
気になる楽しみ方があれば、リンク先の初心者ガイドもぜひチェックしてみてください。必要な装備や始め方、実際のライド記事まで詳しく紹介しています。
最初はカフェへ行くだけだった人が、数か月後には50kmを走っているかもしれません。ロングライドを楽しんでいた人が、突然ヒルクライムへハマることもあります。
太めのタイヤに交換してみたことをきっかけに、舗装路の脇にある砂利道が気になり、そこからグラベルやバイクパッキングへ興味が広がる人もいます。
ロードバイクは、乗りながら自分の好きな遊び方を見つけられる自転車です。 始める前から全部決めなくてもいいんです。
ロードバイクを始めたら、最初の休日はどう走る?
「楽しそうなのは分かった。でも、最初は何をしたらいい?」という方へ。
私はSNSやGoogleマップで気になるお店を見つけて、そこへ行ってみるのが好きです。最初のロードバイクでも、そんな小さな目的地を決めるだけで十分だと思います。
- 行ってみたい場所をひとつ決める。 気になっていたパン屋、近くのカフェ、公園、川沿いの景色など、ちょっと楽しみになる場所でOK。
- 無理なく帰れる道を考える。 初めは交通量の少ない走りやすい道を中心に。遠回りしすぎず、帰りの体力も残しておきましょう。
- 出発前に自転車を確認する。 タイヤの空気圧、ブレーキ、タイヤ・車輪の状態、必要なライトを確認。ヘルメット、飲み物、スマートフォンも忘れずに。フレンチバルブ(仏式)の扱いがまだ不安なら、空気の入れ方も一度確認しておくと安心です。
- 途中で気になったら止まる。 写真を撮ったり、面白い路地を見つけたり、おいしいものを食べたり。寄り道こそサイクリングの楽しさです。
- 「また乗りたい」と思えるうちに帰る。 走り足りないくらいで終わってもいい。次に行ってみたい場所を考える余裕があれば、大成功です。
最初は短めのカフェライドがおすすめ。目的地があれば走り出しやすいし、途中で休む口実にもなります。少し慣れたら「今日はあっちの道から帰ってみようかな」と寄り道を増やしていくのも面白いですよ。
走る距離や行き先が広がるにつれて、パンクやちょっとしたメカトラへの備えも少しずつ覚えていきましょう。全部を最初から自分で修理できる必要はありませんが、何か起きたときに「帰るための選択肢」を持っていると安心して行動範囲を広げられます。
最初に覚えておくと安心なこと
ロードバイクを長く楽しむコツは「頑張りすぎないこと」
ロードバイクに乗り始めると、SNSやサイクルコンピューターで他の人の速度や走行距離が目に入るようになります。
100km走った。平均速度が何km/hだった。獲得標高が何mだった。
数字を目標にするのも、ロードバイクの立派な楽しみ方です。でも、それが全員の基準ではありません。
20km走って美味しいものを食べて帰ってもいい。写真を撮りながらゆっくり走ってもいい。林道を一本探索して帰ってもいい。疲れたら休んでもいい。輪行なら電車で帰ることだってできます。
「今日も楽しかった。また乗ろう」と思えること。初めのうちは、距離や平均速度よりもずっと大切です。
疲れを無駄に残したくないなら、水分とエネルギーの補給も大切です。
楽しく走れたのに、帰宅してからぐったりして何もしたくない。翌日まで妙に疲れが残っている――そんなときは、単純に「走りすぎた」だけでなく、ライド中の水分やエネルギー補給が足りていなかった可能性もあります。
特に距離や走る時間が伸びてきたら、喉がカラカラになってから飲む、お腹が空いてから食べるのではなく、不足する前から少しずつ補給することを意識してみてください。せっかくの休日ライドで、その日の残り時間や翌日まで必要以上に消耗してしまうのはもったいないですよね。
補給も、速く走る人だけのテクニックではありません。無理なく長くサイクリングを楽しむために覚えておきたい、大切なスキルのひとつです。
ライド後まで気持ちよく過ごすために
また、手、首、腰、お尻などに強い違和感が続く場合は、「ロードバイクだから仕方ない」と我慢せず、サイズや乗車姿勢を確認してみましょう。
自転車のサイズ、サドル高、ハンドルまでの距離などが身体に合っているかによって、ロードバイクの楽しさは大きく変わります。特にお尻の痛みは、単純にサドルを柔らかいものへ交換すれば解決するとは限りません。サドルの幅や形状だけでなく、サドル高や乗車姿勢も含めて考えることが大切です。
お尻の痛みやサドルが気になる方へ
これから買うなら、ロード・オールロード・グラベルをどう選ぶ?
これから一台を選ぶなら、スペックだけでなく「どんな道を走って、どんな休日を過ごしたいか」を考えてみましょう。
| 楽しみたいこと | 考えやすい方向性 |
|---|---|
| 舗装路を軽快に走り、ロングライドやヒルクライムを楽しみたい | ロードバイク |
| 舗装路中心でも太めのタイヤを使い、荒れた舗装や短い未舗装路も想定したい | オールロード寄りのロードバイク |
| 砂利道・林道を積極的に走り、荷物を積んで旅をしたい | グラベルバイク |
この境界は完全には線引きできません。タイヤや車体の設計によって得意な領域は重なりますし、ロードバイクでロングライドを始めてから、グラベルに興味が向くこともあります。
「まだ何をしたいか分からない」という方も大丈夫。それを一緒に考えるところからが、自転車選びです。 何を楽しみたいかが少しでも見えてきたら、候補となる自転車を見比べたり、店舗で相談したりしてみてください。
ロードバイクは「どこまで行けるだろう?」を楽しむ自転車
ロードバイクの楽しみ方に、一つの正解はありません。
速く走ってもいい。ゆっくり走ってもいい。
遠くへ行ってもいい。近所のカフェで帰ってきてもいい。
一人でも、仲間と一緒でもいい。
坂にハマっても、ロングライドにハマってもいい。
夜や早朝の静かな街を走ってもいい。
舗装路を離れてグラベルへ入ってもいい。
バッグを積んで旅仕様にしても、カスタムばかり楽しんでもいい。
そして笹本のように、最初は単純に「この自転車に乗りたい」というところから始まってもいいんです。
自分の脚で行ける場所が増え、走れる道が増え、やってみたいことも増えていく。
それが、今のロードバイクという趣味の大きな魅力です。
「自分なら、ロードバイクで何をしてみたいだろう?」
まずはそこから始めてみてください。
ロードバイクを始めてみたくなったら
まだロードバイク、オールロード、グラベルのどれが合うのか決まっていなくても大丈夫です。Bike Plusでは、走ってみたい場所や使い方、身体に合うサイズを確認しながら自転車選びをお手伝いしています。
ロードバイクの楽しみ方についてよくある質問
ロードバイクを始めたいと思ったときに気になりやすいことをまとめました。最初から速く走れなくても、やりたいことが決まっていなくても大丈夫です。
ロードバイクって、何がそんなに楽しいんですか?
ロードバイクの大きな魅力は、自分の脚で行ける場所と、できることが少しずつ増えていくことです。近所のカフェから始まり、ロングライド、峠、輪行旅、イベント、グラベルまで楽しみ方は広がっていきます。速さや距離だけでなく、「次はどこへ行こう?」と考えることそのものを楽しめるのがロードバイクの面白さです。
ロードバイクは速く走れなくても楽しめますか?
はい。速さを楽しむのはロードバイクの楽しみ方のひとつにすぎません。景色を見ながら走る、カフェや美味しいものを目的地にする、知らない町へ行く、輪行で旅をするなど、スピードを競わなくても楽しみ方はたくさんあります。平均速度や走行距離を人と比べず、「また乗りたい」と思える走り方を見つけるのが一番です。
ロードバイクは一人でも楽しめますか?
はい。一人でも始めやすい趣味です。好きな時間に走り出し、その日の気分に合わせて距離や目的地を決められます。カフェライド、写真を撮りながらのサイクリング、ヒルクライム、ルート探索など、一人だからこそ自由に楽しめる遊び方もあります。一方で、グループライドやイベントに参加すると、一人では知らなかった道や距離へ挑戦するきっかけにもなります。
初心者は最初に何kmくらい走ればいいですか?
決まった距離はありません。体力だけでなく、坂の多さ、気温、風、交通量などでも負担は変わります。最初は10〜20km程度でも十分ですし、距離よりも無理なく自宅まで戻ってこられる範囲で楽しむことを優先しましょう。慣れてきて「もう少し先まで行ってみたい」と思ったら、少しずつ距離を伸ばしていけば大丈夫です。
運動不足で体力に自信がなくてもロードバイクを始められますか?
はい。最初から長距離を走ったり、速く走ったりする必要はありません。軽いギアを使いながら自分のペースで走れるので、まずは近所への短いサイクリングから始められます。大切なのは、体力に合った距離とペースで走ることと、身体に合ったサイズやポジションの自転車を選ぶことです。乗る回数が増えるにつれて、以前は遠いと感じていた場所へ自然に行けるようになるのも楽しさのひとつです。
まだ何をしたいか決まっていなくても、ロードバイクを買って大丈夫ですか?
もちろん大丈夫です。ロードバイクを始める前から「ロングライドをする」「ヒルクライムをする」と決めている人ばかりではありません。見た目が気に入った、少し遠くへ行ってみたい、運動を始めたいという理由でも十分です。実際に乗ることで、カフェライドが好きだと気づいたり、距離を伸ばしたくなったり、グラベルへ興味が広がったりします。楽しみ方は乗りながら見つけてもいいものです。
ロードバイクを買ったら、最初は何をして楽しむのがおすすめですか?
まずは、自宅から無理なく帰ってこられる範囲で、気になるカフェやパン屋、公園、川沿いなどへ走ってみるのがおすすめです。目的地をひとつ決めるだけでも十分楽しめます。何度か走って操作や姿勢に慣れてきたら、少しずつ距離を伸ばしたり、坂や輪行、イベントなどへ挑戦してみましょう。詳しくは「最初の休日はどう走る?」でも紹介しています。
サイクルジャージを着ないとロードバイクを楽しめませんか?
いいえ。短いカフェライドやポタリングなら、動きやすく安全に走れる服装でも十分楽しめます。走る距離や時間が長くなると、汗を処理しやすく動きやすいサイクルウェアの快適さを感じやすくなります。カフェライドならカジュアルに、長距離ならサイクルウェアを中心にするなど、楽しみ方に合わせて服装を選べばOKです。
普通のロードバイクで砂利道や未舗装路を走っても大丈夫ですか?
車体の設計、装着できるタイヤ幅、タイヤの種類、路面状態によります。締まった短い砂利道を走れるロードバイクもありますが、細いタイヤではパンクや滑りやすさへの注意が必要です。荒れた林道や長い未舗装路を積極的に楽しみたいなら、太いタイヤや安定性を考えて設計されたグラベルバイクの方が適しています。舗装路の先へ興味が出てきたら、グラベルバイクの選び方も参考にしてください。
ロードバイクとグラベルバイク、どちらを選べばいいですか?
舗装路を中心に軽快さやスピード、ロングライド、ヒルクライムを楽しみたいならロードバイクが選びやすいでしょう。舗装路だけでなく砂利道や林道にも積極的に入りたい、自転車旅やバイクパッキングも楽しみたいならグラベルバイクが向いています。その中間として、太めのタイヤを使いながら舗装路中心に楽しめるオールロード的なモデルもあります。「初心者向けか」より「どんな道を走りたいか」で考えるのがおすすめです。
ロードバイクは通勤にも休日のサイクリングにも使えますか?
はい。一台を通勤と休日のサイクリングの両方に使うこともできます。ただし通勤では、距離だけでなく、雨天、夜間走行、荷物、駐輪場所、盗難対策、パンクなどへの備えも必要です。毎日の使いやすさを重視するなら、タイヤ幅やバッグ・フェンダーの取り付けやすさも確認しましょう。詳しくは自転車通勤初心者ガイドもご覧ください。
ロードバイクを長く趣味として楽しむコツはありますか?
一番大切なのは、他の人の速度や走行距離を自分の基準にしすぎないことです。短いカフェライドの日があってもいいですし、峠、輪行、グラベル、早朝ライドなど、その日の気分で楽しみ方を変えてもかまいません。距離や時間が伸びてきたら水分とエネルギーの補給も意識し、痛みを我慢せずサイズやポジションを見直すことも大切です。「今日も楽しかった。また乗りたい」と思える走り方を続けることが、長く楽しむ一番のコツです。
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