ロングライドにぜひおすすめしたい注目カーボンホイール!ボントレガー「アイオロスRSL37」をインプレッション
こんにちは!港北店の森田です。今回は去年の夏登場して以来人気上昇中の「アイオロスRSL37」の試乗を行いました。その感想をインプレッションとしてまとめてみました。 アイオロスシリーズの中で最軽量となるアイオロスRSL37はリアハブに新型のフリー機構であるDTラチェットEXPを採用しており、かつボントレガーOCLV製法を用いたカーボンリムをアッセンブルすることでクリンチャー(チューブレスレディにも対応)用エアロホイールとして超軽量の1325gと要注目のモデルです。
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ロングライドにこそおすすめしたい注目カーボンエアロホイール
人気モデルトレックエモンダSLに装着してテストライド
今回はホイール試乗にあたってこちらも昨年登場以来人気の高い、「トレックエモンダSL6ディスク」に装着して港北ニュータウン周辺を60キロほど実際に走ってみる事にします。 エモンダSL6には元々ミドルグレード帯のアルミホイールが装着されているのですが、今回ホイールをチェンジすると平地だけでなく登りの加速感が心地良くてめちゃくちゃ爽快でした。 セミエアロ形状にデザインされたエモンダSLシリーズの足まわりがさらに引き立てられるのでユーザーの方にはバイクカスタマイズとしてオススメしたいですね。エモンダSLに装着すると740gのダイエットに成功
試乗前に完成車スペックとホイール交換後の重量をそれぞれ計測してみました。 アルテグラのペダルを装着した状態で完成車重量が8.63kgほど、ディスクロードとしては十分に軽く仕上がっていると思います。 そしていよいよ気になるアイオロスRSLを取り付けて再度測ってみると・・。 ちなみにホイールに装着されているカセットとローターは完成車と同一のアルテグラ、タイヤに関してはボントレガーのR3の28C(完成車では下位グレードのボントレガーR2の28Cを装着)をアッセンブルした状態となっています。 再度同じように測ると7キロ台となりかなりの軽さ(7.89kg)。新型エモンダ登場に合わせて発売されたステム一体型ハンドルなど全体的にカスタマイズを行えば7キロ前半にも軽々届きそうですね。 足まわりを履き替えれば740g減と相当なダイエットが可能です!実際にアイオロスRSL37で走ってみた
実際に起伏のある港北ニュータウン周辺や鶴見川沿いのサイクリングロードなど60キロほど走ってみました。実際に使用してみた印象ですが、アイオロスRSL37はレースやイベントだけでなく、ロングライド用としてめちゃくちゃおすすめです。 なぜそう感じたのかをまとめてみました!ストップ&ゴーが軽くてラクラク
アイオロスRSL37は名前の通り37mmのリムハイトを採用しているのが特徴です。それだけのリム高がありながら前後ホイール重量が1325gにまで抑えられているのですがやはり乗ってみると体感的もその違いを大きく感じます。 踏めばススっと進む加速感は、エアロホイールにありがちなスタート直後のもっさり感がなく、リム高のない平べったいホイールと同じ感覚で切れよく進んでくれます。 なので一瞬エアロホイールで走っている事を忘れてしまうくらい(ホントに忘れてました…)ナチュラル、かつ鋭い加速感が気持ちよかったですね。ホイール外周部の軽さに貢献するOCLVカーボンリム
フロント側が600g、そしてリア側も725gとクリンチャーモデルとして超軽量なアイオロスRSL37。 トレックのカーボンフレームでもおなじみのOCLV製法をこのアイオロスRSLでも用いる事で、高精度かつ、リム部分を390gと非常に軽く仕上がっています。ストップ&ゴーがラクに感じたのはこのホイール外周の軽さも大きな要因でしょう。長時間ライドにも絶妙な37mmリムハイト
また今回開発された37mmハイトのリム形状は中速域までの加速感の良さと、時速30kmあたりでも感じられる適度なエアロ効果も魅力的でした。 一定のスピードで巡行が可能なイベントやレースであれば50mm以上のリムハイトのエアロ効果の高さが利点になりますが、ロングライドだと信号待ちなどで停止⇒発信を頻繁に繰り返す事となるので足回りの軽さは見逃せません。 青信号から加速する度にエネルギーを消耗すること無く、また良いスピードに達してからの巡行速度維持がしやすいバランスの良さが今回採用されている37mmなんだと思います30キロ半ばくらいまでが楽に加速できる
また、ソロで出かけるロングライド中は20キロ台後半から30キロ台前半くらいで走る事が多いと思うのですがそんな速度域にピッタリなホイールでしょう。 ストップ&ゴーで切れ良い立ち上がりが小気味良く、ラクラクと30キロ台半ばまでスイスイ伸びやかに加速することができます。そして30キロ前後の巡行性も37mmリム高によってなかなか良好です。試乗で使用したエモンダSLシリーズはフレームのエアロデザインが強化されましたが、さらにアイオロスRSL37によって強化された印象です。横風の影響も少なくハンドルを取られない
鶴見川沿いのフラットな路面もあわせて走ってみました。ご存じのとおり河川敷周辺を走ると周囲に遮るものが無いので風の影響を受けやすいのですが、ここでも37mmハイトのリム高の良さを感じる事ができました。 この日も冬らしい季節風が終始吹いていましたが、その際横風を受けてハンドルを取られてふらつくような状況も少なく優秀です。 巡行性能が高いリム高のあるホイールほど形状のトレードオフでバイクコントロールがシビアになってきますが、今回試乗してみると一般的なロープロファイルリムのホイールと同じ感覚で走れるので、エアロホイールで走っているという感覚が(褒め言葉としてなのですが)終始希薄だったなと思います。クセの無さこそアイオロスRSL37の最大の強み
ただ、この「まるでエアロホイールに乗っている感じがしない」と思わせてしまう所がアイオロスの凄いところで、ここまでエアロホイールを意識せずに普通に走れるのが素晴らしいと思います。クセなく走ってくれる様子はまさに優等生タイプ。 ヒルクライムやロードレース、クリテリウムなど普段からエアロホイールを使いこなしている方だけでなく、サイクリングやロードバイクツーリングで初めて使用する方でも安心して使用できると思いますよ。ヒルクライムは盤石でまさに死角なし
このアイオロスRSL、軽さだけで登りでは踏み込めばしっかりトルクもかかりクイっと加速してくれます。ボントレガーのハイエンドモデルでは以前からスイスのハブブランド、DTを採用しています。ちなみに今期よりミドルグレードクラスのアイオロスプロ37でもスターラチェットDTハブが採用されグレードアップ!スペック等下記のリンクでご紹介しています。
軽量化と動力伝達性をアップさせたDTラチェットEXP
AeolusRSL37ではDTが新たに開発したラチェットEXPという機構を採用しています。今までDTの定番だった2枚のスターラチェットを中で噛み合わせる方式から、1枚のラチェットリングのみでトルク伝達できるよう改良されたのがポイントで、7mm程の厚みのあるスターラチェットなど部品の削減できた事で軽量化が可能となりました。 またそれだけでなく、今までハブ本体側のラチェットリングが収まっていた箇所にベアリングを入れ込むことで、左右のベアリングの間隔を広げる事も可能になったのです。メンテナンス性も従来のDTと同様カンタンに行える
ロングライドに最適なアイオロスRSL37
という事でここまで書いた事を簡単にまとめると、アイオロスRSL37をロングライドにおすすめしたい理由として ①平地や登りを難なくこなすオールラウンダーに使用できる汎用性の高さ ➁ストップ&ゴーでの加速の軽さによって脚を無駄に削られない ③横風の影響が少なくハンドルコントロールがラク といった点がポイントになると感じました。 また下記に書きましたが、さらに付け加えると、ディスクブレーキ化された事でのダウンヒルでの安定感や安全性も見逃せない部分だと思います。ディスクブレーキ化された事も見逃せないポイント
ディスクブレーキがこの数年でかなり普及が進んで来た印象ですが、中でも油圧ブレーキは雨天や下りなど悪条件でも安定したバイクコントロールができるのが特徴です。 ヒルクライムを楽しんだ後の長いダウンヒルでも安定したブレーキ制動がかけられるのは大きな助けになるでしょう。 個人的にも経験があるのですが、乗鞍や渋峠、麦草峠など2000m超のヒルクライムだと冬でなくても天候によっては想像以上に下っている時身体が冷やされて、ブレーキレバーを握り続ける余裕がなくて弱った・・、というロングライドもあったので状況によらず安定した制動が得られる事は安全面で大きなメリットだと思うのです。ブレーキング時の熱問題が解消、より安全なダウンヒルが行える
そしてディスク化されたメリットがもうひとつあって、ダウンヒル中のカーボンリムが摩擦熱によってダメージを受ける事がなくなった事も挙げられます。 従来のリムブレーキだとカーボンリムがブレーキング時、シューと長時間接触する事で表面のレジン樹脂が溶けてしまったり、チューブが過熱されてバーストしてしまうリスクがありました。ディスクブレーキとなる事でカーボンリム表面に対しての熱問題が解消することになります。 取扱いやすさがアップしたことでレースやイベントといった特定の目的だけなく、サイクリング、ロングライドを楽しむ全てのサイクリストにより安全かつ快適に楽しんで頂けるカーボンホイールになったと思います。買ったあとも安心保証、ボントレガーのカーボンケアプログラム
アイオロスRSL37の製品詳細でもカーボンケアプログラムの詳細について触れていますのでこちらも合わせてどうぞ