シティサイクルとクロスバイクの違いを解説します。自転車通勤や自転車通学に使用する自転車としてクロスバイクを購入すべきか悩んでいる方必見です。
おすすめクロスバイク
全て見るシティサイクルとクロスバイクのブレーキの効きの違い
濡れた路面で全く効かなくなるシティサイクルのブレーキと違い、濡れてもさほど静動力が変わらないディスクブレーキが標準装備。もちろん晴れた日の効きも全然違います。
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この効きなら安心!
軽いブレーキタッチでしっかり効くのがディスクブレーキ。シティサイクルのブレーキとは大違い。天候や路面状況にかかわらず制動力が安定しているので安全です。
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制動距離が短いので確実に止まれる!
指1,2本でしっかり制動できる油圧式の軽いレバータッチは、市街地の信号でのストップ&ゴーでも真価を発揮します。もちろん下り坂でも軽い力でしっかり止まるというのは安心です。手の小さな小柄な方の助けにもなります。
ブレーキが簡単にしっかり効くというのは、握った時から止まれるまでの距離が短いということ。安全面から考えても大事なことです。
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雨の日に全然止まらないブレーキとは大違い!
またディスクブレーキは雨の日でも制動力が落ちにくく、天候に関係なく毎日自転車に乗らなければならい、自転車通学・自転車通勤をされる方にとても最適です。
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リムサイドが銀色じゃないから見た目もかっこいい!
ホイールのリム(外周部)が黒いことが多く、車体全体がかっこよく見えるという意見もありますし、ローターの存在感が乗り物としてカッコイイという意見もあり。
油圧ディスクブレーキのメリットをもっと深く解説した記事はこちらから。
シティサイクルとクロスバイクの違い 基本的な違いここ
軽い、そして速い
クロスバイクはスポーツバイク。なのでシティサイクルよりも、長距離をラクに速く走れます。速さの理由の一つが車体の軽さ。フレーム素材にもよりますが、クロスバイクは10kg~13kgくらいの重量が一般的。女性でもひょいと持ち上げられ、車に積むことができる重さです。
ちなみにママチャリなどは15kg~、電動アシスト付きになると20kgオーバーということも。スポーツ自転車にとって、車体の重量はスピードにも、漕ぎ出しの軽さにも影響します。このひと漕ぎでスーッと進む感じは、試乗をするとすぐにわかります。はじめてクロスバイクに乗ると、全然力を入れていないのにスピードが出る軽快な走りに感動することでしょう。
重量だけでなくフレームやホイールの剛性の違いも速さに強く影響します。
ギアがたくさんある
クロスバイクは多段ギアを搭載しているものが多く変速機も前後2箇所についています。車体によって異なりますが、前側2~3段、後側7~11段という多段ギアが特徴です。なるべく体に負担をかけずに長い距離を走るためには、こまめにギアチェンジをすることが大切。信号での漕ぎ出しのときも、重たいギアよりも軽いギアのほうが疲れないですよね。
重たいギアから軽いギアまで幅広い組み合わせが可能なため、陸橋やキツイ登り坂も軽いギアを選べばラクに走ることができます。また重たいギアを使えばガンガンスピードを上げていくことも可能。シティサイクルの時速がおおよそ15km/h前後、クロスバイクは時速20~25km/h、がんばり次第ではもっと速く走ることもできるでしょう。
車輪の脱着が簡単にできる
クロスバイクは工具なしで車輪を外せます。一度覚えてしまえば簡単で、誰でもすぐできるようになります。車輪を外すことができたら、パンクしたときのチューブ交換も簡単で、フレームやチェーンまわりの掃除をする際も作業しやすくなります。さらに、車輪さえ外せばコンパクトになるので、車に積み込むのも簡単です。
また輪行といって専用の袋に入れて電車に積み込むこともできます。スポーツ自転車が欲しいけれど自宅に置くスペースがとれない、という場合にも車輪を外して車に積んでおいたり、輪行袋に入れてコンパクトに収納しているという方も時折いらっしゃいます。
ほとんどのクロスバイクが車輪を工具なしで外せるタイプですが、購入する際は念の為確認しておきましょう。世の中には工具がないと車輪を外せないクロスバイクも流通しています。サイクリングを楽しむのならば車輪が工具なしで外せるタイプのクロスバイクを選んだほうがよいでしょう。後からその部分だけ交換することはできません。
力いっぱい漕いでも大丈夫な丈夫なフレーム
スポーツバイクは重たいギアで力いっぱい漕ぐことも、長時間漕ぐことも想定された丈夫なつくりになっています。だからこそ、ペダルで漕いだ力がいちばんかかるクランク周りや体重のかかるハンドル周りは、軽快車よりも剛性が高く、フレームがヨレず、漕いだ分だけしっかり進みます。これがクロスバイクに乗ったときにスイスイ加速していく理由の一つ。体力次第で、時速30km近くで走ることもできるでしょう。
フレームの耐久性が高いのはクロスバイクの特徴です。そのかわり、チェーンに覆いがなかったり、たくさんあるギアの歯もむき出しになっていたりして、放っておくと錆びてしまいます。また長い距離をラクに走れる分、タイヤやブレーキパッド、チェーンなど少しずつ消耗していきます。そのためメンテナンスフリーというわけにはいきません。ときには掃除をしたり注油をしたり、消耗したパーツを交換したりすることで、数年~長い方で十年以上使うことができます。
フレームの性能、ホント全然違うんです!
同じ自転車なので特に大きさが違うわけでもないのに、こんなに重さと速さが異なるのはフレームの材質が違うから。
シティサイクルに多いスチール素材
価格がもっとも安いのは鉄素材のクロスバイクです。ママチャリなどのシティサイクルも鉄であることが多く、クロスバイクで鉄フレームの場合やはり車体重量は重たくなってしまいます。アルミよりも剛性は低く、錆やすかったり、耐久性や強度の面であまりおすすめはしません。
フレームの素材や使用しているパーツで、剛性が変わってきます。剛性というのは、力をかけたときにフレームやパーツのしなりを抑えて、漕いだ力を自転車が前に進む力に変えてくれるたわみにくさです。剛性が高いものほど、ひと漕ぎでスーッと走りだして、がんばって漕いだ分ぐいぐい加速していきます。剛性を比較すると、カーボン>アルミ>鉄の順です。そして剛性はやはり価格に比例します。
2~3万円のクロスバイクと5~6万円のクロスバイクでは、重量のちがいだけでなく剛性がかわるため、同じように漕いでも進み方が違います。日ごろの接客の中でクロスバイクの買い替えを検討している方に実際に乗り比べてもらうと「自分のものと全然違う、速い」という感想を耳にします。フレームの剛性、さらには使用しているパーツの剛性も異なるためです。
スポーツバイクといえばアルミ
軽量で、スポーツ自転車に必要な剛性を併せ持つため、クロスバイクにもっとも多いフレーム素材です。カーボンのように割れてしまうというリスクは少なく、駐輪場などで倒れてしまってたり、普段使いにも安心な丈夫さが魅力です。
アルミフレームの場合、キックスタンドの取付にも耐えられる厚みと強度をもっているため、アクセサリー取付の自由度が高く実用的です。走行性能が高いにもかかわらず価格も良心的な設定のモデルが多く、街乗りや自転車通勤、自転車通学にはアルミフレームがオススメです。
さらに乗り心地をよくしたい、長時間乗っても疲れにくいものにしたいという場合には、フレームはアルミでも、フロントフォークがカーボン素材になっているモデルを選ぶとよいでしょう。カーボン素材ならではの振動吸収の高さと、素材の軽さで体に優しい走りを体感できます。
究極の性能カーボン
アルミフレームと比較すると高価で、カーボンフレームを使ったクロスバイクは20万円以上することもあります。カーボンフレームのメリットはまず車体の軽さ。10kg以下の車体重量になるため、輪行なども簡単にできるようになります。また剛性が高くパワーをロスしないため、漕いだ分グイグイ進みます。
カーボンフレームでもっとも魅力なポイントが振動吸収性の高さです。さまざまな方向に配置されたカーボン繊維がほどよくしなるため、路面からの突き上げ感を和らげて長時間乗っても体に不快感が伝わらず疲れにくくなります。ロードバイクに負けないくらい速く走りたいという方、休日はサイクリングロードで長めの距離を走る方、体力回復には自信がないという方におすすめの素材です。
フレームにサイズ展開がある
クロスバイクには、XS、S、M、L、XLなどフレームの大きさにサイズ展開があります。メーカーによってサイズの数も様々です。
フレームサイズが異なると、またがった時のフレームの高さ、ハンドルの高さと遠さなどが異なります。小柄な人がLサイズの自転車に乗ったら、またぐこともできず、サドルに座って漕ぐなんてとてもできません。ハンドルをつかもうにも腕が伸びきってしまって、それどころではありません。体格にあったサイズ選びがクロスバイクを楽しむうえでになにより肝心です。
クロスバイクは購入時にサイズフィッティングを行います。サイズ展開はメーカーによっても異なります。同じ身長の方でも、手足の長さも柔軟性も異なるため、実際に股下を計測してみないと、なにがぴったりのサイズなのかわかりません。
通信販売で購入できるメーカーもありますが、サイズフィッティングを行ってから店頭で購入をおすすめします。
サイクリング用途に特化したクロスバイクのその他の特徴
車輪が大きくて、タイヤが細め
クロスバイクの車輪は700Cとよばれる大きさで、シティサイクルのホイールと同じインチに換算すると27.5インチくらい。太さはおおよそ28C~35Cくらいのタイヤを使っているものが多いのですが、シティサイクルより細く、さらに空気圧が高いため、同じ太さであっても軽い走り心地で、サーっと進んでいきます。
ちなみに、チューブのバルブの先端の形も異なります。シティサイクルによく使われるバルブ(英式)ではなく、米式や仏式のことが多く、空気入れを購入する必要もあります。また決められた空気圧を守ることでパンクのリスクを抑えることができるため、空気圧ゲージのついたポンプがおすすめです。
アクセサリーは必要なものを取り付ける
スポーツバイクがカッコよく見えるのは引き算の美学。泥除けや荷台、スタンドなどは乗り方によっては必要のないケースも多々あります。なので、クロスバイクの完成車には、ペダルや反射板など最低限走れる装備だけで、それ以外は何もついていません。
街乗りならばライトや鍵、泥除け、スタンド、キャリア、ドリンクホルダーなど必要なものは自分で選んで取り付けるかを決めていきます。余分なものを取り付けずに、車体をなるべく軽く、機敏な走りができるようにしてあるのです。
サドルは高めにしてこぎやすく
サドルの高さも、高ければ高いほど言い訳ではありませんが、適正な高さは予想以上に高く設定するので最初は驚くかもしれません。
サドルに座った状態で足がつくようにするのではなく、ペダルを1分間に60~80回転させても漕ぎやすい高さに設定するため、実際はサドルに座った状態ではつま先が地面につくかつかないかという高さになってしまいます。
乗り降りの仕方は、シティサイクルと異なりますが、慣れてしまえば、視線も高く、視界も広く、さらに足も回しやすいため、とても気持ちよく走れます。
力の入れやすいほどよい前傾姿勢
クロスバイクはシティサイクルよりも前傾姿勢をとりますが、ほどよい前傾姿勢のため初めて乗る方でも違和感なくすぐに慣れてしまうはず。車体が軽い分、ひと漕ぎでスーッと進んでいく感覚は一度味わうとやみつきです。いままでのシティサイクルとは違う加速感に驚く方も多く、試乗したら思わずニヤけてしまうお客様も多数いらっしゃいます。
これならいつもの通勤距離も余裕で行けそう、もっと遠くに行けるんじゃないかという欲が出てくるかも。まず10kmは自転車で行く距離になって、時間さえ気にしなければ100km走るのも夢ではありません!
最後に
スポーツバイクサイクル専門メーカーのクロスバイクは、こちらでご紹介したようにシティサイクルとは別次元の走りを楽しむことができます。各店でクロスバイクを試し乗りすることもできますので、是非一度走りの軽さを体験しにいらしてみてください。