【インプレ】ドマーネ好きが新型エモンダを購入したワケ

2020年8月29日by 多摩バイクプラス

6月に発表されご好評を頂いているTREKの新型EMONDA。その中で6年ぶりのモデルチェンジになったEMONDA SLシリーズはハイエンドモデルと同じ形状で価格もお求めやすくカラーリングも魅力で気になっている方も多いのではないでしょうか? そんなEMONDA SLを多摩センター店のスタッフ大西が購入し2か月程乗りましたので購入の経緯とインプレッションをお届けします。

DOMANE大好きスタッフがEMONDA SLを購入!

山をもっと早く登りたい!!というのが一番の理由

城山湖にヒルクライムに行った話 左:大西のBOONE、右:金丸のEMONDA
それは今年5月に大宮店のスタッフ金丸とサイクリングに出かけた時の事です。最初は多摩川沿いをいつものように走り八王子で金丸と合流、二人で城山湖にヒルクライムに行きました。城山湖は相模原にある本山ダムの人口湖でほどよいアップダウンのあるコースがいくつかある人気のヒルクライムスポットです。 実はその時はじめて城山湖に行ったのですが登る距離はそんなにたいしたことないよ~と聞いていたのでいつものサイクリングのお供、シクロクロス車のBOONE(ブーン)で行ったのですが登り区間が始まるとEMONDAに乗った金丸にあっという間に置いていかれ、日頃の不摂生なのか腰が痛み出し一気にペースダウン・・・・色んな方に抜かれてなんとか城山湖まで辿り着きました。。。 シクロクロスとロードでは用途も違う、体重の増加もある、運動不足というのもある、・・・ですがこんなに登れなかったっけ?と思いました。去年は都民の森~風張峠を登ったりしましたがソロライドが中心だったのでノロノロとマイペースで登っていたんだなと痛感、どうしたらもっと楽に早く登れるようになるだろうかと悩みました。もっと鍛えろ!瘦せろ!という話なのですが(笑) そんな時に目にしたのが新型EMONDA(エモンダ)の情報。初見はフレームがエアロになっている!なんか見た目がカッコイイぞ!という印象でした。その時はまだ食指が動かなかったのですが試乗してみた時にその印象は変わり購入意欲が湧いてきました。

EMONDAにはISOSPEED(アイソスピード)がついてないけど大丈夫??

DOMANEのISOSPEED DOMANEの代名詞であるISOSPEED
私のトレックの歴代のロードバイクにはDOMANE6,DOMANE SLR,BOONEと全てのモデルにISOSPEED(アイソスピード)が付いていました。アイソスピードとはなんぞやと言う方にご説明しますロードバイクのとシートチューブとメインのフレーム(トップチューブ、シートステー)を接合せずその間に軸とベアリングを設ける事でシートチューブを最大限に前後にしならせる構造のものです。ものすごく振動を吸収してくれとても乗り心地が良くお尻に優しい設計になっています。そんなISOSPEEDの乗り味が好きでDOMANE やBOONEに乗っていました。
DOMANE SLR 乗り心地が最高なDOMANE SLR
万能なシクロクロスBOONE 万能なシクロクロスのBOONE
ISOSPEED搭載モデルと比べてしまうとEMONDAは硬いというイメージ(トレックのロードバイクはどれも乗り心地が良いですがその中での比較です)でしたが新型のEMONDAに乗ってみて印象が変わりました。あれ?思ったよりも振動が減衰されてお尻が痛くないと
EMONDA SLのシートマスト
EMONDA SLのシートチューブとシートステー
よく見てみると新型EMONDAもシートチューブは独特の形状をしています。MADONEやDOMANEと形が似ていますね。なにやらISOSPEEDを付けようとして採用を見送ったのかな?という形状に見えます。直接接合したというよりかはシートステーでシートチューブを挟み込むようなこの構造が振動の減衰に一役買っている印象です。シートマスト形状をエアロに変えずにラウンドのままにしたのは乗り心地の良さを出したかったというのもありそうですね。 形がカッコイイ、速く走りそう、乗り心地も良い、こういった理由がありEMONDAのSLの購入に至りました。

【ライドインプレッション】新型EMONDA SLは非常に懐の広いバイク

EMONDA SL DISCインプレッション

第一印象はよく進むバイク

購入したEMONDA SL6 DISCに乗ってみると『よく進むなこのバイク』というのが第一印象でした。先代のEMONDA SLは軽い、加速が凄い!という印象でしたが新型は軽さよりもよく進む、グングン進む、スピードの維持がしやすいという印象の方が強かったです。ペダリングが雑な自分が漕いでもしっかりと入力を受け止めてくれ推進力に変わってくれます。綺麗に漕ぐという事を意識しなくても反応良く発進してくれる所が懐の広さを感じぺダリングが気持ち良いです。 フレームはディスクブレーキ専用の設計になり、リアトライアングルはマッシブなエアロ形状になったことでエンドの硬さをしっかりと感じる事ができこれがエモンダのトルクのかかりの良さを支えている印象です。ただその硬い感じがシートには伝わってきにくい形状になっているのが先述した部分の構造によるものが大きいですね。私がイメージしていたEMONDAの印象をガラリと変えてくれました。 EMONDA SLインプレッション

平地の巡行でもしっかりとアドバンテージを感じる事ができる

ホビーライダーの私でも意識せずに力を抜いて漕いでも時速26~27㎞で走る事ができます。ちょっと意識して出力高めに漕げば時速32~33㎞の巡行は可能です。スピードを出していくと気になってくる空気抵抗はあまり感じにくかったというのが印象でエアロフレームのメリットはわずかにも感じる事はできました。 広い道路で一度思いっきり漕いでみましたがあっという間に高速域に到達して巡行する事ができました。その時の後ろで見ていた友人によれば『音もなくすーっと加速していなくなってしまった』との事でした(笑) 新型EMONDAはエアロに形状に変わった事で速さは確かに手に入れました。しかし登坂性能はどうでしょう?トレックのサイトを見てみるとEMONDA SLのフレームセットの重量は旧モデルと比べて約250g重くなっています(フレームサイズ56:1.91㎏)。重量増はKVF形状の賜物ですがそれがヒルクライム時にどう影響してくるのか

緩斜面に非常に強い!

まずは緩斜面を登ってみました。普段坂を登る時は『よし、これからヒルクライムだな』と少し身構えてフォームを変えたりしますが、斜度が4~5パーセント程度のものであれば平地の感覚のままスルスルと登る事ができます。斜面を登っているという感覚があまりなく確かにこれは速いなと実感する事ができました。先述したようペダリングの入力の感覚が非常にスムーズで斜面でもしっかりと前に進んでくれます。トレックのデータによるとEMONDAのハイエンドモデルで8パーセントの勾配を1時間走った時に18秒の時間が短縮ができたとの事です。 その登坂時の速さはEMONDA SLのフレームでもしっかりと感じる事ができました。 では急勾配ではどうでしょう?今度は10%を越える勾配の坂を登ってみました。 流石に急勾配では平地そのままの感覚で進んで行く事はできませんがサドルに前乗りして適切なギアを選択すれば確実に登れます。私はダンシングよりもシッティングの方が急勾配を登りやすいと感じました。左右に早く振るダンシングが得意な方はそちらの方が早く駆け上がれると思います。 軽量ホイールのパラダイムホイールと前傾姿勢の取りやすいアイオロスサドル、フロント34T×リア30Tのギアが選択できるEMONDA SL 6 DISCはヒルクライムしやすいパーツがアッセンブルされている自転車と言えます。

EMONDA SLは総合力が非常に高いバイク、オススメはロングライド

EMONDAとトレックセガフレードチーム 平坦でも登りでも速さが際立った新型のEMONDA SL。その速さを支える空力性能、剛性、軽さ、そして快適性を持ち合わせたEMONDA SLは非常に総合力が高いバイクです。このバイクがあれば大宮店のスタッフ金丸に後れを取る事はないでしょう(笑) そんな総合力の高さはどんなシーンでも活躍すると思いますが私が個人的に一番オススメするのはロングライドです。平地の巡行もしやすいですし山岳が絡んでくるような場所でも早く楽に登りきる登坂性能もあり、下りのコントロール性も抜群でロングライドで自然と走行距離が伸びる事間違いなしです。 そして今回EMONDAを購入してみて改めて感じたのはDOMANEの凄さです。ドマーネのジオメトリーとISOSPEEDによる乗り心地の良さは非常に高い次元にあったんだなと感じました。そういえば荒れた路面やグラベルをも見つけると嬉々としてDOMANEで走っていたなあ・・・(笑)EMONDAだと流石にそれは躊躇すると思いますがそういった無茶な走り方ができるのもDOMANEの魅力とも言えますね。

EMONDA SLのラインナップ

EMONDA SLシリーズのラインナップもシマノ105仕様で30万円を切る価格のSL 5やアルテグラ仕様のSL 6、カーボンホイールがアッセンブルされているSL 6 PROそしてアルテグラDi2コンポのSL 7と種類も豊富にあるので2021年モデルのTREKのキラーアイテムです。
EMONDA SL5 DISC Carbon Blue Smoke/Metallic Blue EMONDA SL5 DISC Carbon Blue Smoke/Metallic Blue
EMONDA SL5 DISC Quicksilver/Brushed Chrome EMONDA SL5 DISC Quicksilver/Brushed Chrome
EMONDA SL6 DISC Trek Black/Radioactive Red EMONDA SL6 DISC Trek Black/Radioactive Red
EMONDA SL6 DISC Lithium Grey/Brushed Chrome EMONDA SL6 DISC Lithium Grey/Brushed Chrome
EMONDA SL6 DISC PRO EMONDA SL6 DISC PRO
EMONDA SL7 DISC EMONDA SL7 DISC
ここまで述べると完全無欠のバイクのように感じますがEMONDAにはハイエンドモデルのSLRがあります。 先日EMONDA SLRに乗る機会があったので試乗してみましたがこれはもう本当に凄いバイクです。
EMONDA SLR EMONDA SLR 7 DISC
めっちゃ軽い!縦方向の入力が凄い!ダンシングしやすい!(語彙力喪失) ここでは語り切れないのでまた別の機会にEMONDA SLR DISCのインプレをお届けできればと思います。同じ多摩店スタッフの乗り込み系ライダー・中村がEMONDA SLRを購入したのでお願いしましょう(笑) 謳い文句である“Crazy light,crazy fast”の名に偽り無しです。

スタッフ愛車紹介・EMONDA SL 6 DISC

スタッフの選んだカラーは大人カッコイイカラーリング、テーマは○○

スタッフ大西の愛車のEMONDA SL 6 DISC TREK EMONDA SL6 DISC Lithium Grey/Brushed Chrome
ではここで多摩店スタッフ大西のマイバイクをご紹介したいと思います。EMONDA SLはどれも魅力的なカラーリングですが購入したのはEMONDA SL 6 DISCのLithium Grey/Brushed Chromeカラーです。(サイズ56)ここに指し色としてレッドのアクセサリーを取り付けています(ボトルケージ・コラムスペーサー) カラーのテーマはズバリフルアーマー〇ンダム』です。(サン〇ーボルト版) サイクリングロードでジャズが聞こえてきたら私が来た合図です(笑)
EMONDA SL トップチューブ
EMONDA SL を後ろから見るとカッコイイ
またこのカラーリングですがトップチューブやフォーク・シートステーのリア部分にレジメンタルストライプの模様が入っているのがお気に入り♪このギザギザの感触が良く気分が落ち着くのでこの模様にはリラックス効果があります。(※個人の感想です) サブカラーのBrushed Chromeが車体の背面に配色されているので光を反射しやす被視認性の高いカラーリングです。
ブレンダーシステムでサイコンとライトをセット
サドル専用マウントでリアライトをセット
ライトやサイクルコンピューター、センサーはボントレガー独自の専用マウントで取り付けて見た目をスッキリさせているのもポイント。エアロを意識したバイクにはこういったインテグレーションパーツの取り付けにこだわりたくなりますね。

スタッフ大西の今後のアップグレード予定

現在EMONDA SL 6 DISCの乗り味やコンポーネントやパーツには満足していますが今後のパーツのアップグレードも考えています。それらをご紹介します!

Bontrager Aeolus RSLハンドルバー

Aeolus rsl ハンドル Bontrager Aeolus RSL VR-C Handlebar / Stem
まずはハンドル!新型エモンダと一緒に発表になったステム・ハンドル一体型のBontrager Aeolus RSLハンドルバーを取り付けようと計画しております。エアロ形状の見た目がカッコよくケーブルルーティンもすっきりし、重量も一気に軽くなります。 ステム・ハンドル一体型のハンドルはそれぞれ長さが決まっており一体型の為簡単に交換できる金額ではないので慎重にサイズ合わせを行う必要があります。今はもう少し乗り込んでフィッテイングに問題無ければ購入しようと考えています。

Bontrager Aeolus Pro 37 ホイール

Aeolus Pro 37ホイール Bontrager Aeolus Pro 37 TLR Disc Road Wheel ※前後セット

そしてやはり気になるのはホイールですね。EMONDA SL 6 DISCに搭載されているパラダイムホイールも比較的軽量(前後1675g)でよく回る癖のないホイールです。ここから軽い方向にもっていくのか、エアロ効果を更に高めるのか、快適性を重視するのか、とはいえ購入のコストは抑えたい・・・それらを考慮した結果 ボントレガーのAeolus Pro 37 TLR Disc Wheelがいいという結論に至りました。 重量、強度、耐久性を兼ね備えたOCLV Proカーボンに空力性と軽さを重視した37㎜ハイトのリム、スムーズに回転しラチェットの数を変えられるスターラチェットのDT Swiss350ハブ、DTエアロライトスポークで重量は前後で1505gと隙のないパーツ構成になっています。 ボントレガーのカーボンホイールは生涯補償が付いており非常に安心して乗れるホイールです。もし壊してしまったとしても購入してから2年以内であれば無償で修理または交換が可能なプログラムもあるので非常にオススメなホイールだと思います。 この二つをアップグレードパーツを搭載すれば完全無敵なフルアーマーのエモンダになるでしょう(笑) いかがでしたでしょうか?注目の新型EMONDA SL。バイクプラス各店では試乗車をご用意しておりますのでぜひその乗り味を体感してみて下さい!!