タイヤの交換時はいつ?劣化や摩耗の事例とともにタイヤの寿命をご紹介
タイヤ交換をオススメする基準はいくつかあり、消耗、劣化などが主な要因です。
交換の必要がありつつもそのまま乗り続けると、思わぬ事故やケガなどに繋がりかねません。ここでは交換の基準となったいくつかの事例を紹介していきますので、愛車のタイヤをチェックしてみてください。
そもそもタイヤの寿命って??
タイヤは基本ゴムなので、柔軟性を失った時点で寿命を迎えていると考えられます。一年越しの輪ゴムが引っ張ったとたんにプチンッと切れてしまうように、形があるからといって機能(伸び縮み)するとは限りません。
使用せず冷暗所などに保管していれば一般的には数年(3~5年)持つと言われています。が、外で使う自転車タイヤの場合、摩擦による熱や紫外線による化学変化、オゾンなどによる酸化劣化など、様々な要因で元の機能を失っていきます。質感としては“硬く”なるため、スリップするなど安全性を損なってしまいます。
次いで摩耗消耗。見た目で一番分かりやすいかもしれませんね。すり減ってしまうと厚みが無くなることでパンクのリスクが増えたり、メーカー基準の性能を発揮しなくなってしまいます。
空気圧の設定によっても摩耗が促進されることがあり、乗る前の準備もとても重要です。
また、ゴム以外にもタイヤの内側にはケーシングという布地があり、これもまた切れる、破れるなどのダメージを受けてしまうとタイヤとしては寿命となります。
・酸化劣化したタイヤ
一見なんともないようにも見えますが、柔軟性を失っているので少し変形させるとひび割れがみられます。
状態からは消耗はあまり見られませんが、オーナーは何年か乗っていなかったので全体のメンテナンスご希望でお持ちいただきました。
パッと見で問題なさそうでもこうした亀裂があると単純にパンクのリスクが増えます。また劣化して硬質化しているのでコーナーやブレーキング時にスリップの危険性も増えてしまいます。
・ひび割れタイヤ2選
さらに年季(?)が入ってくるとこんな感じ。さすがにここまでくると乗るのはマズそう…と感じると思います。
これはもう迷うことはありません!この状態で走っていられたなら奇跡です!すぐに交換しましょう!!
・すり減ったタイヤ
タイヤはゴム以外にケーシングでも構成されているので、ゴムがすり減ると最終的にケーシングが露出します。
こうなってしまう前に交換が必要ですし、急ブレーキ等でドリフトしてしまうとあっという間にケーシングが見えてきてしまいます。カギをなくして後輪を引きずって移動した・・・なんて時も削れてしまうので要注意!!
・亀裂の入ったタイヤ
こちらも一見ちょっとしたキズのようにも見えますが、ガラス片などでざっくり切れてしまっています。空気を入れた時にここから暴発してしまうのでこれではチューブ交換も不可!!
裏から畳んだお札を当てるという先人の知恵もありますが、お金がもったいないのであまりオススメしません。スタッフブログでも紹介しているタイヤブートなるものもありますが、あくまで一時的な補修なので新しいタイヤに交換するようにしましょう。
・走行して摩耗したタイヤ
上記それぞれの状態に当てはまっていないように思えても交換の必要があるタイヤがコチラ。
特に体重のかかる後輪側で起こりやすい現象で、接地面が平らにすり減っている状態です。最終的にはケーシングが露出してしまうのと、走行感にも影響が出てきてしまいます。
・トレッドウェアインジケーター
こちらは新品のタイヤですが、矢印の点のような部分がトレッドウェアインジケーターと呼ばれるタイヤの使用限界を示すマークです。
凹んでいるので、タイヤが摩耗してくるとこのマークが薄く(もしくは見えなく)なってきます。そうなった場合は距離、期間に関わらず交換が必要です。
劣化や摩耗を抑えるコツは?
長期間乗らずに保管する時などは、なるべく地面も含めて変形に関わる接点が少ない状態がいいとされています。また、汚れを取り除いたうえで袋に入れて冷暗所に保管・・・なかなか面倒ですし、せっかくなので乗りましょう!!
急発進、急加速や急ブレーキなども摩耗に影響します。レースやイベント以外では交通安全上もオススメしません。
空気圧は高すぎると凹凸で跳ねて、結果細かなスリップを繰り返すようになり摩耗します。低すぎれば接点が増えすぎて摩耗します。タイヤに表記される空気圧範囲を守り、自身の適正値を把握していきましょう。
最後に紫外線や寒暖差、水分など。使用条件としてしょうがない時はありますが、保管時に太陽に当たっている、寒暖差のある所に置いている、水分が付着したままになっているなども劣化する原因になります。
愛車のタイヤは大丈夫??
あえて近づいて見ることの少ないタイヤですが、観察してみるといろいろと状態が分かってきたりします。
メーカーやグレードなど、タイヤの種類によってゴムの厚みやケーシングの頑丈さも異なり様々です。“3000km”や“2年”など目安になりそうな数字もありますが、実際には走行距離や期間に関わらず紹介をしたタイヤの様に交換が必要な場合があります。
判断に迷う時には各店舗へお持ちいただければ状態の確認や案内などいたします。タイヤは乗り心地に最も影響を与えるパーツの一つなので、交換する時にはこだわってみてはいかがでしょう?