ナショナルサイクルルートに認定された「つくば霞ケ浦りんりんロード」を走ってみた

つなげて走ると180キロ!霞ケ浦と筑波鉄道線跡をつなぐ壮大なコース
「つくば霞ケ浦りんりんロード」は茨城県の面積の35%を占める霞ケ浦の湖岸を整備した「霞ケ浦サイクリングロード」、そして昔走っていたローカル線「筑波鉄道」の線路後を自転車が走れるよう整備した「つくばりんりんロード」というそれぞれのコースをひとつにまとめる事で誕生しました。それぞれのコースをつなげて走ると180キロというとてつもない距離を走る事ができます。
おすすめしたい!旧筑波鉄道線跡を整備した平坦コース40km
そんな「つくば霞ヶ浦りんりんロード」、今回は筑波鉄道線跡の40キロを実際に走ってみる事にします。筑波鉄道は当時の国鉄常磐線土浦駅から水戸線岩瀬駅までを結んでいたローカル鉄道ですが、車の普及が進むにつれ乗客が減少した事もあり今から30年ほど前に惜しまれつつ廃止されてしまいました。その後線路跡が整備されサイクリングロードとして生まれ変わって現在に至ります。

そもそもナショナルサイクルルートってなに?
「ナショナルサイクルルート」とは
ナショナルサイクルルートという聞きなれない名前、実は令和元年にスタートした年々伸びつつあるインバウンド需要、スポーツ自転車の普及がすすむ中でさらなるサイクリングニーズの創造、そしてサイクリングで地域を活性化させていく事を目的に、全国各地で官民が連携することで自転車を活用した観光地域づくりを進め、そして中で日本だけでなく世界に向けて「サイクルツーリズム」を提唱しようという国土交通省が始めた取り組みです。
具体的には優れた観光資源を持ち、サイクリングするにあたって安心快適に楽しめる走行環境や休憩・宿泊が容易であったり積極的にコースの情報発信を行ったりして、地域創生をはかるためにハード面・ソフト面共に「一定の水準」を満たすルートを国が「ナショナルサイクルルート」に指定しておすすめ推奨ルートとして国内外でどんどんPRしていきますよ!という事なんですね。
今回のナショナルサイクルルート発足に合わせてロゴもデザイン公募で作成されました。自転車を漢字の「和」で表現、日本らしさや和やかで個心地よいサイクリング、そしてサイクリストが訪れた土地で出会うヒトや体験するモノやコトとのつながりをイメージしているそうです。
国土交通省が推進する「ナショナルサイクルルート」について
※「一定の水準」は、①ルート設定②走行環境③受入環境④情報発信⑤取組体制─の5項目で評価され、第三者委員会での審査を経て決定。
という事で認定されたのはサイクリストのみなさんならご存知「しまなみ海道」、「ビワイチ」、そして今回走った筑波鉄道跡も含めた「つくば霞ヶ浦りんりんロード」3つのコースが認定されました。
こちらもかんたんにまとめてみましたのでご覧ください。

愛媛県・広島県にまたがる「しまなみ海道サイクリングロード」
自転車乗りなら一度は行ってみたいサイクリングコースでサイクリングの聖地とも称される広島県尾道から愛媛県今治までを橋と船で6つの島を渡るルート。国内だけでなくCNNが選ぶ世界7大サイクリングロードとして選ぶなど海外からも注目されるコース。瀬戸内らしい穏やかな海と浮かぶ島々が訪れるサイクリストを魅了します。

滋賀県をぐるっと一周「ビワイチ」
日本最大の湖「琵琶湖」をかかえる滋賀県。この琵琶湖一周を巡るサイクリングコース「ビワイチ」が今回ナショナルサイクルルートに選ばれています。関西のサイクリストなら淡路島一周「アワイチ」と同じく非常にメジャーなルート。琵琶湖沿いをしっかり走ると200kmとなかなかの距離。なので途中をショートカットしたり一泊二日で余裕を持って走ったりするのがおすすめです。

茨城県の「つくば霞ヶ浦りんりんロード」
そして今回サイクリングで走った「つくば霞ヶ浦りんりんロード」もコース認定されています。琵琶湖に次ぎ国内第二位の面積を誇る霞ヶ浦は水郷筑波国定公園に指定されていて、また筑波山周辺にも豊かな自然が残っています。少し足をのばせば鹿島神宮などの歴史や文化にふれる事ができることができます。

という訳でりんりんロード筑波線跡を実際に走ってみました
JR水戸線「岩瀬駅」から出発!
話が脱線しましたが話を戻して筑波線跡を走るサイクリング、土浦から延びていた旧筑波鉄道の終点岩瀬駅からいよいよ出発です。旧筑波線と接続していた岩瀬駅は現在もJR水戸線の地域の足として活躍中。りんりんロードは岩瀬駅からすぐなのでサイクリングのスタート・ゴール地点として輪行を活用すると便利です。

ローカル線の遺構も残るサイクリングロード
すっかりサイクリングロードに変貌した筑波線ですが、コース沿いには駅のホームなど当時の面影も結構残っているんですね。列車が走っていた頃はどんな様子だったのかなどとついつい想像してしまいます。
筑波山を眺めながらサイクリングを楽しむ
沿道を走っていると必ず目に止まるのが茨城県のシンボルでもある筑波山、標高は877mほどですが、その山容から「西に富士、東に筑波」と称されるだけあり百名山にも選定されています。そんな筑波山はサイクリストなら関東屈指のヒルクライムコースとして有名です。健脚な方はぜひ筑波線跡と合わせてチャレンジしてみてはいかがでしょう?
りんりんロード沿いにあるおすすめグルメスポット
ただ走るだけでなくいろいろ美味しいものを食べたい!という事でいくつか評判のグルメスポットにも立ち寄ってみました。今回はりんりんロード筑波線跡の途中の真壁休憩所、そして筑波山駅跡にあるお店をはしごしてみる事にします。真壁休憩所近くの絶品「つくばプリン」
サイクリングロード真壁休憩所から自転車で5分ほど走ったところにあるのがつくばプリンで有名な「ふじ屋」さん。地元茨城県の食材にこだわり奥久慈卵、そして筑波山麓で育った牛から搾った生乳を使って作られています。
旧筑波山駅そば「松屋製麺所」で食べるラーメンも
ふじ屋さんでプリンをテイクアウトして次のお店へとペダルを進めます。サイクリングロードの中間にある旧筑波山駅の駅前にある松屋製麺所。本業の製麺のかたわら、店内のイートインスペースで頂けるラーメンが評判です。しかしここで問題発生!ちょうどお腹も減った昼の1時にワクワクしながら入店すると。 「すいません、今日全て売り切れてしまって。。」 「えっ...!!」 という事で早めに到着しないと無くなってしまう事もあるようなのでご注意を。また機会あれば食べに出かけたい、残念です!


自転車でそのまま入店できる「プレイアトレ土浦」が便利
残り20キロはとろ~り濃厚つくば「ゴールドプリン」の力で乗り切ったといっての過言ではないでしょう(とは言え少し言い過ぎた)。

余裕があれば霞ケ浦も訪れてみたい
まるで海のような霞ケ浦の風景
もし霞ヶ浦まで走るなら駅の西口となる「アトレ」に立ち寄らず東口経由でまっすぐ向かった方が走りやすそうです。駅から霞ヶ浦サイクリングコースを10分ほど走ると日本第二位の霞ヶ浦はすぐそこ。周囲に目立った山がないので海の水平線のような広がった風景を望む事ができます。ここまでやってきたという達成感も味わえますよ。
霞ヶ浦総合公園には温泉「霞浦の湯」もあります♪
土浦駅東口から3キロほどサイクリングすると霞ヶ浦沿いにある霞ヶ浦総合公園を今回のサイクリングの終着点。風車やこのモニュメントは周辺を走る方にはおなじみですね。実はこの公園内には「霞浦の湯」という温泉施設があって一日のサイクリングの疲れをリフレッシュできます。今回のサイクリングはもちろん霞ヶ浦一周する時にもお世話になりました。
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