Rail 9.7 の黒い蓋に本来あるべきパーツを入れてみた!

ボッシュ Kiox 300 と システムコントローラーの画像

Smart System に対応している Performance Line CX を搭載した Trek eMTB の流通開始時には、Bosch 製品輸入元は国内展開予定なしと言っていた System Controller やMini Remote 。要望が多かったのか国内でも流通することになりまして。それ以来入荷を心待ちにしていたのですが、先日ようやく手に入れることができました、バンザイ。

揃ったのは System Controller と Mini Remote それに Kiox 300 。早速愛車の Trek Rail 9.7 2023年モデルに取り付けましたのでレポートします。いや正確には、宮崎(早)eMTB部部長に取り付けてもらい、PCを経由してのアップデートや同期設定は所沢の Bosch ツゥ 相田に今回もやってもらっちゃいました...と表現するのが適切なんですが。撮影とブログ化はわたくし西村が担当です。お付き合いください。

電気仕掛けっぽい唐突な挙動やモーター音が劇的に減り、電動アシスト感がいい意味でなくなった Rail 9.7 のレビューはこちらのリンクからご覧いただけます。

eMTBの魅力についてeMTB部の部長が楽しそうに語っている動画もお見逃しなく!

    設定はお店でのパソコン操作がマスト

    BOSCH Smart Controller と Kiox 300 の取り付け作業中の一コマ

    これらのパーツ選定や取り付けには、店舗での専用アプリからの設定とアップデート、同期作業が必須です。System Controller などにご興味のある方はぜひ所沢店の相田までご相談ください。写真はPCに接続するためのコードを差し込んでいるところです。

    また、Kiox 300 をどのような位置に取り付けるかやハンドル径の違いで選ぶ部品の品番が異なります。ワタシの Rail には、トレイルダウヒルですっ転んで吹っ飛んでも最も被害の可能性が少ないと思われる位置(ハンドルの手前側ステムの左側)に取り付けるため、それに対応する品番のパーツを選びました。詳しくご紹介しても面白くはないので詳細は割愛させていただきます。

    カスタムしたバイクは所沢で試乗できる!

    カスタムした Rail 9.7 は、ほぼ毎日所沢店に置いてあります。ご興味のある方はぜひ所沢店までお越しください。試乗をご希望の場合はあらかじめご来店予定日をお電話でご連絡いただけますとより確実です。

    それでは今回のカスタムの詳細をご紹介します!

    今回取り付けたものと取り外したもの

    取り付けたものは下記のアイテムたち。

    1. BOSCH System Controller
    2. BOSCH Mini Remote
    3. BOSCH Kiox 300
    4. Trek 2023 Carbon Rail 29 Gen 4 Top Tube Display Grommet(未入荷のため取り付けは後回し)

    取り外したものは下記のアイテム。

    1. BOSCH LED Remote
    2. トップチューブの黒い蓋

    取り付けたものを順にご紹介していきます。

    1)System Controller

    Rail 9.7 にはこんなかっこいいパーツをつけられるようにフレームにあらかじめ穴が作られているのに、その穴にはかっこいいパーツが取り付けられているのではなく、穴を塞ぐためのプラスチックカバーが付いているだけなんです。エアコンを外した壁の穴に蓋をした...そんなかっこ悪さです。超高い自転車なのにキッツイですよね。System Controller の国内展開を熱望したのはそのダサさをなんとかしたかったからですw

    BOSCH Smart Controller をフレームの穴に取り付けた状態

    見てくださいフレームとスマートにデザイン統合されたこの Controller を。グロメットが未入荷なので推奨される取り付け方ではありませんが、ただの自転車ではない感じしませんか? 最先端の乗り物感といいますか、未来的な乗り物感といいますか、スマート家電的といいますか。とにかくやたらと “あたらしさ” を発していませんか?

    グロメットを取り付けた完成形のイメージ画像はこちら↓

    私はこの “あたらしさ” にナイトライダーのようなカッコよさを感じてしまったわけです。「おはよう、マイケル」なんて喋り出しそうではありませんか。もちろん System Controller は一切喋りませんし、ダイスケなんですけどね笑

    コレさえあれば手元のコントローラーがなくてもアシストバイクとして機能する

    このフレームに埋め込む System Controller ですが、これ自体がアシストの電源スイッチ部、心臓部なので、ハンドルにコントローラーがなくてもアシストは機能してくれます。

    機能的には要するにバイクに標準で付いてきた LED Remote と同じなわけです。ハンドルから手を離して操作しなければならない点以外は。

    シンプルな構成が好きな方は System Controller だけ...という割り切った構成もあり...ですが、おそらく Mini Remote が欲しくなると思います。

    私は手元で全てを操作できるコックピットにこだわりたい

    私はハンドルから手を離さずにワンタッチであらゆるパーツを操作したいという思いが強いので、System Controller だけにして無駄を削ぎ落としたシンプルな構成も悪くないと思いつつも、手元での操作性の高さ重視して Mini Remote も一緒に注文しておきました。

    また悪路ライド中にサイコンを見ることはまずないので、当初 Kiox 300 を取り付ける気はなかったのですが、せっかく Mini Remote をつけるなら店頭での見本のつもりで Kiox 300 もとりあえずつけてみることになりました。

    ハンドルを握ったまま指先だけの素早い操作で、ドロッパーポストの操作やシフトチェンジの他に、アシストモードの切り替え、ライトのOn/Off切り替え、そしてサイコンの画面表示切り替え...ができるのは捨てがたいわけです。せっかくどれもこれも「電動」しかも「ワイヤレス」にしているんですから。

    「なら  System Controller なんか買わずに LED Remote のままでよかったんじゃね?」と言われそうですがそこはどうかそっとしといてやってください。そんなことは最初からわかってはいるんです。 でも、黒い蓋の存在を消したいし、とにかく ナイト2000 っぽさのある自転車に乗りたいんですw

    オール電化ブログでもご紹介しましたが正直、取り付け位置をググッとグリップ側に寄せられる LED Remote は操作性抜群で大のお気に入りです。でも、ナイト2000(System Controller)と組み合わせて使うことはできません。フレーム埋め込みタイプの System Controller を導入するけれども手元での操作性を重視するなら Mini Remote は必須です。

    2)Mini Remote

    Mini Remote が LED Remote よりもまたさらにちっちゃくて感動ものです。例えるなら、ジュエルリング(昭和世代には懐かしい飴)のようなサイズ感です。これなら操作しやすい位置に取り付けできそうです。

    BOSCH Mini Remote の写真

    見てください、 Miniです、こんな小ささです。こんなサイズですがすごい仕事をやってのけるパーツです。

    ワイヤレス

    モードの切り替え、Kiox 300 の画面表示切り替え、ライトの On/Off 。小さくてシンプルなくせに、目視せずに確実に操作できるようメリハリの効いた形状になっています。しかも、 LED Remote と違い “ワイヤレス” です。

    Kiox 300 は、Mini Remote の四角いマークのついた小さなボタンで表示をスパスパ切り替えることができます。スマホを横スクロールしているような感覚で気持ちいいほどの反応の良さです。

    押し間違えが発生しにくい指先でわかりやすい形状

    旧型 Rail 9.7 に搭載されていた手元コントローラーは頻繁に押し間違えてしまうほど複数あるボタンの位置が指先ではわかりにくかったんですが、Mini Remote なら指先の感覚ですぐにわかります。

    Mini Remote ならかなり直感的なのでほぼ100%目視確認は必要ないです。Kiox の表示切り替えをしようと思ったら間違えてモードを変更してしまった...という失敗は確実になくなりそうです。

    Mini Remote のバッテリーは CR1620 です。交換方法は Bosch eBike systems の公式 YouTube チャンネルで公開しています。

    3)Kiox 300

    走った距離や今の速度、それぞれのアシストモードであとどれくらいの距離バッテリーが持ちそうかなど、サイクリング中に必要な情報をすぐに確認できるサイクルコンピューター。Bosch Smart Sytem 専用なので、電動アシストならではの情報が確認できます。便利です。

    ボッシュ Kiox 300 の画面の見やすさを紹介するために撮影した写真

    画面が大きく、文字も大きく、ディスプレイはさらに見やすくなりました。コントラストが強くなったような、文字との境界がクリアでシャープになったような、そんな印象も受けます。また、日本語で表示されるようになっていて格段に見やすいです。

    ボッシュ Kiox 300 が夜間でも表示が見やすいことを紹介している写真

    強い日差しの下でも夜間の真っ暗闇でもクリアに見えます。Kiox 300 を取り付けたことで、以前乗っていた旧型 Rail のようにバッテリー残量がまた数値で見えるようになりました。

    配線は簡単スッキリ

    eバイクバッテリーから Kiox 300、Kiox 300 から System Controller へと配線はつながっています。今まで LED Remote にバッテリーからつながっていたコードを Kiox 300 の台座に接続し、台座からは今回追加購入した短いコードで System Controller に接続させます。Mini Remote はワイヤレス接続なので、ハンドル周りはスッキリです。

    ドロッパーポストもリア変速もワイヤレスにカスタム済みなので、ハンドル左手側には後ブレーキホースのみが、右手側には前ブレーキのホースとフロントライトの Hi/Low 切り替えスイッチだけが伸びています。スッキリです。

    フレーム内蔵バッテリーからKiox300、システムコントローラーの配線がスッキリしている状態を紹介する写真

    Kiox 300 本体は台座からワンタッチで取り外しが可能ですが、前モデルの Rail 9.7 に搭載されていた 元祖 Kiox とは違い、Kiox を台座から取り外してもeバイクの電源は入ります。

    ワンタッチで取り外しできないようにすることもできます。トレイルで転んだ時に Kiox が脱落し落ち葉の下に隠れてしまい見付からずに焦った経験があるため、今回は取り外せないようにセッティングしました。

    おさらい

    カスタムに興味にある方のためにあらためてポイントを整理しておきます。

    システムコントローラーを固定している様子

    system Controller を導入すると 手元コントローラー LED Remote は使えなくなる。手元でモード操作したい場合は Mini Remote の購入もおすすめ。

    System Controller を導入したら、ハンドルを握っている手元でアシストモードの切り替え操作できるスイッチがなくなりますので、手元で操作したい方は ワイヤレス接続の Mini Remote も取り付けましょう。便利です、かなりおすすめです。

    ハンドル周りをシンプルにするなら System Controller だけという選択もあり。

    手元ではなくハンドルから手を離して操作するのでも大丈夫な方はトップチューブの System Controller だけの購入でOKです。Mini Remote も Kiox 300 もマストではありません。ハンドル周りがとてもスッキリするので、これはこれで選択肢としてはありです。

    Kiox 300 は標準搭載コントローラーの LED Remote のままでも導入できる!

    Kiox 300 は、新型 Rail 9.7 に標準でついている LED Remote でも使用できます。System Controller  に交換する必要はまったくありません。サイコン機能だけを追加したいのであればこのやり方でOKです。おすすめです

    ワタシのように system Controller と Kiox 300 の両方を導入したい方は、一緒に Mini Remote もご購入いただくのがおすすめです。手元操作はとにかく便利です。

    フレームの黒い蓋が特に嫌ではない方は System Controller を導入する必要は全くない

    私はこの黒い蓋が嫌で嫌で仕方なかったわけですが、そもそもそこが気にならない方は全く不要のカスタムです(笑

    個人的にとても気になっていたフレームの黒い蓋の写真

    以上、System Controller、Mini Remote、Kiox 300 のカスタムレポートでした。カスタムのご相談はバイクプラス各店まで〜!

    所沢店、戸田彩湖店には、最新ユニットを搭載したeMTBの試乗ができます。お気軽にお声がけください。


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