サイクルトレインを利用して、楽々ロングライドのススメ

サイクルトレインてご存じですか?

読者のみなさんこんにちは!鉄道をこよなく愛する”テツ店長”こと、多摩センター店スタッフ河井です!

突然ですが、みなさんは『サイクルトレイン』てご存じですか?

これまでサイクリングと鉄道を組み合わせた移動手段といえば、自転車を分解して専用の袋に入れて乗車する『輪行』でしたが、最近全国的に増えているのが、自転車をそのまま電車に乗せられる、便利な『サイクルトレイン』なのですね!

ということで、首都圏近郊で最近サイクルトレインをはじめた鉄道会社があるということで、今回は山梨県の大月~河口湖間を走る『富士急行線』まで行ってきました。

 まずは甲州街道で大月駅までひとっ走り(走行距離:約50km)

相模湖ダムを見物

今回はJR・京王線が発着する"橋本駅"をスタート&ゴールに設定しました。

ということで、まずは津久井湖、相模湖を経由して国道20号線へ向かいます。

この日(10月中旬)はまだ紅葉には早かったですが、1か月後には素晴らしい紅葉を見せてくれることでしょう。

わりと山奥感のある国道20号(甲州街道)

 中央線に沿って大月方面を目指してゆきますが、途中なかなか山深い感じになってきます。

おおむね上り基調ですが、傾斜はそれほどキツくないので、山の景色でも楽しみながら無心に走ってゆくのがおすすめです(笑)

またトラックが多い区間でもあるので、うしろに付かれたら脇によけて、車列は先に行ってもらうくらいがよろしいかと思います。

大月駅からサイクルトレインでヒルクライム(笑)

富士急行大月駅前の鳥居

 さて、起点の橋本駅から3時間たらずで約50km走ったところで『大月駅』に到着!

ここまでたどり着くまでにもうけっこう走った感はありますが、ここからお楽しみのサイクルトレインが始まります!

ちなみに向かってJR改札口の左横にある鳥居が富士急行線の改札口になっているので、まずは突撃してみましょう!!

駅ホームからそのまま電車に乗車

 改札口で駅員さんに「自転車があるんですけど?」とひと声かけると、「手前の車両に乗車してください」との指示を受け、そのままSUICAをタッチして自転車を押しながら改札を通過。

そしてホームに待ち構える電車に愛車と共に乗り込むこの瞬間こそが、サイクルトレインの醍醐味と言っても過言ではありません(笑)

サイクルトレイン告知の吊り広告

 まだ開始間もないこともあってか、列車内にはサイクルトレインを紹介する吊り広告が!

ここらにも富士急行さんの力の入りようがうかがえます!!

自転車そのまま乗車できます

 車内はロングシートのいわゆる通勤電車スタイルですが、混んでいるとき以外は、こんな風に着席して自転車を支えるスタイルで良いみたいです。

とりあえずサイクルウェアのまま乗車ていますけど、目の前に自転車もあるので、見た目をそれほど気にする必要は無いと個人的には思います(笑)

下吉田駅で下車してしばし鉄活を…

下吉田駅で下車して電車お見送り

 サイクリングのコース的にはここから2駅先の『富士山駅』で下車した方が良いのですが、今回はここ『下吉田駅』で下車して河口湖行きの普通列車をお見送りします。

駅ナカはちょっとした鉄道博物館

 テツ的にはこの駅はぜったいに外せない場所で、駅構内には富士急行線にゆかりのある車両が保存展示されているので、素通りするわけにはいきません。

ちなみに奥にみえる青い客車はかつて寝台特急富士として活躍していた車両で、富士山つながりでここにやってきたという、少々こじつけ的な縁ではありますが、貴重なブルートレイン客車が保存されているのですから、ここは広い心で受け入れてあげてください(笑)

水戸岡鋭治さんデザインのおしゃれな駅舎

改札を通って駅の外に出ると、これまたレトロモダンでお洒落な駅舎じゃありませんか!

じつはココ、鉄道界隈では有名な工業デザイナー『水戸岡鋭治』さん監修によるもので、もともとの古い駅舎を活かしたデザインは、鉄道マニアでなくても一見の価値ありだと思います。

サイクリング前にご当地グルメを満喫

うどん屋のロードバイク用スタンド

ということで、サクッとサイクリングを再開しましたが、せっかく富士吉田市まで来たら、やっぱりご当地グルメでもということで、通りがかりに"吉田うどん"のお店に寄り道することに…手打ちうどんふもとやの吉田うどん

 立ち寄ったのは国道413号沿いにある『手打ちうどん ふもとや』さん。

ここでは注文用紙に記入して店員さんに手渡しするセルフ方式で、注文したのは肉うどん大盛り+まぜごはん!

ここまでの50kmと、これから70km走ることもふまえて、がっつりカーボローディングをしておくことにします。

食後ひとっ走りして山中湖までやってきた(走行距離:約10km)

紅葉にはちょっと早い山中湖畔

 腹いっぱいになったあとは、山中湖に向かって両側を森に囲まれた国道413号の緩い上りを淡々と走って行きます。

上りきって少し下ると、目の前に山中湖の景色が目に入ってきました!

晴れていれば富士山の雄大な景色も見れるはずなんですが、あいにくこの日はどんよりとした曇り空…

紅葉にはちょっと速いタイミングで、ここはあらためて訪問してみないといけないな…などと思いながらペダルを回してゆきます。

 紅葉の時期でもない平日午後の山中湖は、誰もいなくて正直ちょっと寂しいくらい…

東京オリンピックロードレースのコース道志みちを走る(走行距離:約60km)

山中湖から道志みちへの入り口

 山中湖を半周ほど回ったら、そろそろ帰路につきたいと思います。

ここからふたたびの国道413号に入って相模原方面に向かいます!サイクリストにはわりと有名な"道志みち"は、言わずと知れた山岳ルートとして知られていますが…

道志みちの気温表示

 山中湖を離れるとこの先4kmほど上り区間が続きます。最初はゆるい斜面で最後に峠の手前だけ少しキツい上りなりますが、距離は短いので頑張ってゆきましょう!

それよりどんどん気温が下がってくる方が気がかりで、頂上近くでは気温11℃とかなり肌寒い!

ここは夏場涼しくて良いのですが、秋になるとここらは寒さ対策は必須ですね。

山伏峠の手づくり看板

 山中湖から約100m上ったところにあるトンネルが見えてきたら『山伏峠』に到着!

特に何もない場所なので、とりあえず雑な手書きの看板の前に止まって、ここでウインドブレーカーを着込みます。

ここで標高1093mですからどおりで寒いわけですな…

道の駅どうしのオリンピック記念バナー

 山伏トンネルを抜けたあとはひたすらの下り区間が続きます!

『道の駅どうし』に到着する頃には、すっかり体が冷えきって温かい飲み物でも欲しい気分に…

ここまで9km走って400m高度を下げるので、正直下りが辛く感じるレベルですが、寒い時期でなければ最高のダウンヒルが楽しめる区間でもあります(笑)。

ここ"道志みち"は、2021年に開催された東京オリンピックの自転車ロードレースのコースとして使用され、レース開催を記念した看板が誇らしげに掲げられていました。

おからドーナッツとコーヒー

 ということで、温かいコーヒーとドーナッツを調達してほっと一息…

豆腐屋さんのおからドーナッツ

 ここ『道の駅どうし』で売っている、豆腐屋さんのおからドーナッツがテツ店長のお気に入りなんです♥

甘さ控えめで適度に満腹感を与えてくれるのと、適度なサイズ感なので余りはフロントバッグに入れて、道中モグモグしながら帰りました(笑)

道ばたの湧き水で水分補給

道の駅での休憩も終えて走り出すと、まだまだ下り区間が続きます!

途中で多少の上り返しはありますが、長い下りで強ばったカラダをほぐせるので、ちょっと気持ちが良いくらい(笑)

道中に湧き水スポットなどもあるので、水分補給したい方は『大渡水くみ場』でチェックしてみてください!!

そんなこんなで、思った以上に早く戻ってこれてしまう"道志みち"は、山中湖から相模原方面に戻るには天国、反対に山中湖方面に向かうのは地獄…とは申しませんが、それなりに覚悟が必要なコースとなっておりますのでご注意ください。

おわりに

いうことで、今回はサイクルトレインを組み入れたロングライドのリポートでしたが、いかがでしたでしょうか?

周回距離にすると140km強、走行距離にして120km強というまずまず長距離を走りながら、景色も楽しみつつ疲労感は最小限にとどめられるこのコース、個人的には超おすすめのロングライドルートだと思っています。

このコースのミソは、なんといっても電車で500m近く高いところまで運んでもらうところで、その分人間は体力を温存できるところですね!

これならヒルクライムに自信のない方も、高原サイクリングを楽しんでいただけてしまうワケです。

前半はちょっと頑張って、次は鉄道の旅を楽しんで、その後はきれいな景色に癒されて、帰りは下りメインでサクッと帰れる、そんなサイクリングコースなので、ぜひみなさんも出かけてみてください!

なお標高が高いため冬場は凍結のおそれがあるのでご注意ください。


バイクプラス多摩センター店外観写真

バイクプラス多摩センター店

こちらのブログは私たち多摩店スタッフが書きました!