下北半島ロングライド三日間500kmの旅 見どころ沢山の長距離サイクリング

2016年10月29日by Shopify API
下北半島。海沿いを八戸から青森まで走るとその距離なんと420キロほど。東京からだと名古屋を飛び越えて琵琶湖にたどり着くくらいの距離感です。今回は3日で走破するプランを組んで挑みました(笑) 下北半島ロングライドマップ この地図以外の場所にも寄り道したら結果一日平均165キロとなかなかハードな工程になってしまいましたがなんとか走破してきました! 軽量なロードバイクだからこそ可能な快速自転車旅を楽しんでみました♪

八戸・下北半島・青森ロングライドは八戸からスタート

八戸ロングライド

青森八戸までは東北新幹線で輪行

新幹線で輪行する 今年は新幹線が函館まで伸びた事で利用客が急増中の東北・北海道新幹線。東京を6時半すぎに発車するはやぶさ1号で一路北を目指します。在来線よりもややゆとりのある新幹線ですが、輪行袋はやはりかさばるのでなるべく邪魔になりにくい場所の置いておきたいところ。 今回は車両最後列を事前に予約して座席の後ろへ輪行袋を収めていざ出発! 八戸を起点にまさかりのような形をした下北半島をぐるっと一周する超ロングライドのスタートです!
輪行袋 東京から八戸までの距離はおよそ630キロありますが、新幹線最速だけあってさすがの韋駄天ぶりで3時間弱で到着。ここからロングライドがスタート、楽しみ楽しみ♪
時間あれば八戸市内を自転車散歩したいところ。まずは陸奥湊駅前の朝市へ。八戸から出発して10キロほどですから小一時間ほど走ればたどり着く事ができます。
駅前の道路を挟んだ真向かいが八戸市営魚菜小売市場。 午前3時から正午まで周辺に200店から300店が軒を連ねる朝一は覗くとワクワクしてきます。
朝ごはんゲットのため市場内をビンディングシューズでそぞろ歩き(転倒注意!)手頃な刺身セットを発見。これで320円なり。今回はこれでマイ海鮮丼を作るのですが、、

八戸市営魚菜小売市場で頂くオリジナル海鮮丼

買った刺身セットを片手の奥の食堂でごはんとみそ汁をさらに買い込みます。その上に刺身を盛って盛って盛りまくる!とこんな感じで世界でただ一つだけの一杯が完成! この朝一はこんな形で市場の中で買った食材をその場で食べる事ができるのでこんな事ができるんです♪ これも地方ロングライド旅の醍醐味。 自分で盛り付けするが楽しさとごはんが100円でみそ汁が100円と吉○家もびっくりの破格で海の幸が堪能できるのが魅力。みそ汁の磯の香いっぱいで良い感じでしたよ。朝からちょっと贅沢な気分で再び出発。

下北半島を目指すはずがちょっと寄り道して『うみねこライン』を南下

下北半島ロングライドは北上しないといけないのですが、今回はもう少し八戸観光ロングライドも楽しみたい!という事で少し三陸海岸沿いを南下しながら走ります。 『うみねこライン』とも呼ばれる県道はゆるやかなアップダウンを繰り返しつつ美しい三陸海岸線沿いを並走します。このあたり比較的走りやすいので誰でもサイクリングを楽しめるコース。海沿いの風を受けながら快走すると気分も盛り上がりますね♪

ウミネコの有名な蕪島神社へ

やってきたのがウミネコの繁殖地としても有名な蕪島神社。蕪島という名前の通り、元々は島だったのですが戦前に埋め立てて陸続きになり今にいたります。 階段を上った丘の上に元々神社があったのですが、昨年火災で焼失してしまって現在再建中なのだそう。
登っていくとたくさんのウミネコに出会う事ができます。逆に鳴き声が響いてものすごい賑わい。 人の数よりも明らかにウミネコの数の方が多い。参拝するこちらがちょっと気を遣うほど。。
ちょうど繁殖中で境内には至るところに卵を温めるウミネコの姿が。こんなところで大丈夫かと思ったのですが、人が訪れる事で天敵が来ないのかも。近くによっても逃げる事はありません。

三陸有数の絶景!種差海岸

三陸といえば、リアス式海岸の切り立った荒々しい海を想像しますが。種差海岸はむしろ海辺近くに芝生の広がる眺望の良さが魅力です。 三陸復興国立公園にも指定されている有数の景勝地なのですが、ついつい走る事をやめて芝生の上でごろごろしたくなってしまうほど。

もうひとつ立ち寄りたかった八戸・厳島神社へ

神社づいていますがもう一つぜひ見ておきたいものがあって八戸市内の厳島神社にも立ち寄ってみました。ちなみにこちらもウミネコが大繁殖していて足の踏み場に困るくらい。子育て中のウミネコをおどかさないようにそぉ~と敷地の中にお邪魔します。。
2011年の東日本大震災で八戸も被害を受けました。その際の津波によって太平洋を渡り、はるかアメリカのオレゴン州に流れ着いたのがこの鳥居。7000キロの旅を得て去年の秋故郷に戻ったのだそう。

海を渡った鳥居のドラマ

震災から2年後、太平洋を渡りオレゴン州に漂着した朱色の木片。笠木という鳥居の一部ということがわかり、その後、ポートランド日本庭園の関係者の尽力の結果この厳島神社のものという事が判明。そして2015年に4年半ぶりに故郷へと戻ってきた笠木は修理を受け、今年の春に再びこの地の再建される事となりました。 訪れたこの日は穏やかな晴天でしたが、穏やかな日々が末永く続く事を祈念して神社を後にしました。という訳で八戸の自転車で周ったあとはいよいよUターンして下北半島最北端を目指して再びペダルを漕いでいきます。 ロングライド 下北半島ロングライドの2ページ目。東側と西側では大きく風景と道が異なる下北半島のロングライド。大間のマグロ、最高です。

ロードバイクで巡る下北半島ぐるっと一周ロングライド

信号少なくスイスイ快走

初日は八戸からスタートして尻屋崎経由でむつ市まで。市街地を抜けるとだんだん車通りも少なくなってきて快走路に。信号が少ないのでなかなかいいペースで走れますね。下北半島の東側は高低差が少ないのでなかなかおすすめコースです。そう、東側は(意味深)。

自転車旅ならではの出会い?

ガンダム床屋 思わずえっ!!と2度見してしかも引き返してしまったガンダムとザク。鈴木理容のご主人による力作は高さ3.5mと圧巻、レベル高すぎです。そんな出会いも自転車旅ならでは!? ちなみに地元おいらせ町では『ガンダム床屋』と呼ばれているそうで。

東通村で見つけたちょいノスタルジックな風景

ひたすら下北半島東側を北上するなか、たまたまたどり着いた東通村の中のとある集落。そんな一角にあった木造の小学校跡。今となっては校庭の草の伸び具合や校舎もやや風雪の痛みが隠せない状態ではあったものの、現役だったころはきっと子供たちの賑やかな風景が広がっていたのでしょう。 なんとなくトタン葺きの赤い屋根が懐かしさを誘います。

日本百名道・尻屋崎道路で最果て感ある尻屋崎灯台へ

同じ東通村の中にある尻屋崎へと足をすすめます。下北半島北東端に位置する岬は、冬には人を寄せ付けないほどの厳しい表情を見せますが、今回は夏季ということもあって開放感ある穏やかな雰囲気で出迎えてくれました。 尻屋崎周辺は日本百名道にも選定されている『尻屋崎道路』を走行します。 道路の距離はさほど長くはないもののシーサイドラインをロードバイクで快走するのは、やはり自転車旅のひとつの醍醐味だと思います。ちなみに背後の尻屋崎灯台、日本でももっとも高いレンガ造りの灯台だそうで120年もの間津軽海峡を往来する船舶の安全を見守っているのだとか。

尻屋崎名物の寒立馬と自転車のツーショット

尻屋崎のもうひとつの見どころが寒立馬です。岬周辺に放牧されているのでゲートで仕切られたエリアのあちこちで見る事ができます。最初野生馬と勘違いしてたのですが人の手で管理されてるんですね。 ちなみにゲートが締め切られる関係で夜間は立ち入る事ができませんで注意が必要です。
解放感ある尻屋崎周辺、ついペダルを踏み込む足にも力が入ってしまいがちですが、飛ばしすぎに注意。そして道路も自由に歩き回ってる寒立馬と、そして地雷のように散在するコチラにも注意。 突っ込んでも痛い思いはしなさそうですが、ショックで心がバーストしちゃうかも。それにしても豪快!!

脇野沢村に飾られたたくさんの大漁旗

翌日はむつ市からスタートしてマサカリの刃のような下北半島の西側を走破しました。敢えて走破と書いたのも下北自転車ライドのひとつのハイライトの海沿いなのになぜかアップダウンだらけだからです。 青森行きのフェリーが往来する脇野沢までは高低差も少なく快調そのもの。集落の道沿いにはたくさんの大漁旗が飾られていてにぎやかでした。

『海峡ライン』なのに海が遠い…

国道338号の下北半島西側は別名『海峡ライン』と呼ばれていて、ちなみにこちらも百名道です。旅情を誘いますがこの道がある意味曲者。脇野沢から隣村の佐井までの50キロは海側があまりにも断崖なので山手を迂回するためかここだけで獲得標高が1200mもあるのです、海沿いなのに。

絶景!名勝『仏ヶ浦』をのぞむ

海峡ライン沿いのひとつのハイライトがこの仏ヶ浦。海近くまで崖がせり出す急峻な地形が良くわかりますね。ちなみにこの区間は補給ポイントが無いのでガス欠には注意。ダブルボトルで挑みましたが中盤には使い果たしてこの辺りでヘロヘロになってました。むむっ恐るべし海峡ライン。。

佐井の願掛岩はワイルド

ちなみに佐井まで下ってしまえば再び道路は海沿いに戻ってアップダウンは緩やかに。ようやく自分のペースを取り戻して北西端の大間へ向かってペダルを漕ぎます。 巨大な岩が海に突き刺さったような『願掛岩』は左側がオンナガンカケ、右側がオトコガンカケと呼ばれていて古くから信仰の対象となっていたそうです。

『ここ本州最北端の地』大間へ

ようやく辿りついたのが本州最北端の大間崎。かすんでよく見えなかったものの津軽海峡を挟んだ反対側は北海道。このあたりは潮流がはやくテレビなどでも登場するマグロの一本釣りの漁場としてとても有名です。

マグロのモニュメントがかわいい

尻屋崎に比べて漁港のある町の一角にある大間崎は訪れる人も多いので非常ににぎやか。本州最北端の碑の横にあったのがやっぱり外せないマグロのモニュメント。実際のマグロも大物ならこのくらいになるのでしょうか?

『大間のマグロ』を食す!

海峡ライン仏ヶ浦の怒涛の坂攻撃にも耐え抜いた!?のはやっぱりコレが食べたかったから。岬近くの海峡荘さんで頂いたマグロ丼。関東でも食べる事はできるのですが、自転車ではるばる訪れる苦労が味覚をさらに引き立てる!? 『美味い!』の一言で十分。来た価値ありました♪

半島北部の下風呂温泉名物

大間を抜けお隣の風間浦(名前の響きがなんとも素敵)へやってきました。下風呂温泉にあるちょっとユニークな施設がコチラ、烏賊様レース場。競馬、競輪はあれどイカで競うのは前代未聞です。 奥の売店で出走するイカを用意してエントリーするみたいですね

巧みにイカを操りゴールを目指す

スタート地点の仕切りを引き揚げればよーいドンでスタート! コースの底にうずくまるイカ、逆走するイカなどハプニングを楽しみつつ渡された棒を手綱よろしく操縦しながらゴールへ。今回ソロライドだったので横から眺めてましたがみんなでワイワイやってると結構面白そう!

大間未成線+足湯=メモリアルロード足湯

もともと戦時中に最北端の大間まで鉄道を建設する計画が頓挫。そのまま作りかけた橋だけが残されていた下風呂地区。大間未成線と呼ばれた当時の遺構に足湯スポットを設けたユニークな施設があったので立ち寄ってみました。

下風呂温泉の足湯で疲れを取るはずが

未成線の橋の上から下風呂地区や津軽海峡を眺めながらのんびり足湯にでもと思ったら、なぜかとんでもなく熱く飛び上がりそうに。。少しずつ慣らしてようやく一息。ちなみに共同浴場もあるので自転車旅の途中で日帰り入浴を楽しむこともできそうです。

海も山も楽しめる下北半島一周ライド

他にもいろいろ見どころもたくさんあったのですが今回は一旦ここまでで。 半島の緩やかなアップダウンを駆ける東側ととにかく登らせられる西側のギャップがとかく印象に残りましたが、信号も車も比較的少なかったので3日間なかなか楽しめました。 ロングライド