トライアスリートのためのバイク改造計画 Di2化?ホイールアップグレード?
港北店松野です!
2015年モデルPINARELLOマーベルをシマノDi2化させていただきました。ありがとうございました!
ディスクロードが主流の現在ですが、リムブレーキのロードバイクも思い入れがあって大事に乗っていればカスタムも完成度の高いものにできる!と思った一件でしたのでご紹介させていただきます。
トライアスリートのロードバイクカスタム シマノDi2化
シマノDi2化 アルテグラR8100シリーズ(12速)に交換へ
トライアスロンはスイム、バイク、ランと常に極限状態でゴールを目指すわけですから少しでもバイクパートは力を温存、ストレスフリーにしておきたいところ。
シマノDi2(電動シフト)なら指のソフトタッチ一つで頭を使わずポチポチっと変速。めちゃくちゃ楽!
お客様のPINARELLOマーベルには当初シマノ11速の105(5800系)が装着されていました。果たしてDi2アルテグラR8100シリーズ(12速)に交換ができるのか・・・
しかしながらピナレロのリムブレーキ時代のバイク・・・やはりいろいろと調べないとDi2化が出来る?出来ない?がわからない・・・
バッテリーは内蔵できるのか?、エレクトリックワイヤー(Di2のケーブル)がフレームにうまく挿入できるのか?仕上がりはきれいにできるか?
コンポ交換前にまず確認が必要でした。
結果→Di2化できる!
バッテリーの内蔵化、エレクトリックワイヤーのフレーム挿入、仕上がりもきれいにできることが判明と一安心。
シートポストにバッテリー内蔵
ケーブルのフレーム挿入口も専用パーツが用意されている。
いや待てハンドルは?・・・
リムブレーキロードDi2化にはハンドル交換が必要?
リムブレーキタイプのDi2(12速)交換、実はコンポ同士はすべて有線。ディスクロードのDi2化はレバーとディレイラーが無線のセミワイヤレスになりますが、リムブレーキロードはコンポ同士すべて有線接続になります。
ハンドル内部にケーブルを内蔵させたいのですが、ハンドルのレバー付近やドロップ付近に穴がないと外装になってしまいます。
Di2対応のハンドル↓↓
ピナレロのマーベル、古い型のハンドルのため穴がない・・・
DHバーの取り付け可能なエアロハンドルへ
ところがちょうどお客様のご希望でハンドルのアップグレードも行うことに。
これはさらに追い風。最近のハンドルにはDi2用の穴が設けられており、スマートにDi2化が進むと思ったが次の問題・・・
DHバーを取り付けたい!
このご要望に非常に頭を悩ませました。。。
最近のエアロハンドルはステムクランプ部分までエアロ形状になっており、DHバーのクランプができないものが非常に多く、探してもなかなか良いものが出てこない。
ほとんどのエアロハンドルはステムハンドルクランプ部分が直前までエアロ形状となっており、左右にDHバーを取付ける部分が無い・・・
やっと見つけたのがこちら↓↓↓
Vision Metron 4D FLAT
トライアスロンユーザーにオススメのハンドル!
なんとこちらハンドルとDHバーが一体になっているハンドル。カーボンハンドルでデザインもかっこいい。アームレストやDHバーも簡単に外せる仕様になっているので、これはおすすめだと直感。
ブロックが付属しており、アームレストの高さ調節も可能
シフトスイッチを取り付けたい!
次にシフトスイッチをどう取り付けるか?
さらに問題はDHバーを時々外したいというご要望が・・・
STIレバーとDHバー先端のシフトスイッチを直接つないでしまうと、DHバーは簡単に外せるが、エレクトリックワイヤーが繋がれてしまうためNG。
そこで思いついたのが中継点を作ること
変換アダプターシマノEW-AD305を中継点にする!
11速用のエレクトリックワイヤーEW-SD50と12速用のエレクトリックワイヤーEW-SD300を変換するアダプターのEW-AD305
というよりシフトスイッチSW-R9160には変換アダプターEW-AD305をもともと使用する予定でしたので、ちょうどよかった。問題はEW-AD305をどこに取り付けるか?
ハンドルやDHバーに内蔵してしまうとハンドルからDHバーが外せなくなってしまうため、こちらは外装にすることに。
ステムの下側にマジックテープで取り付け、いつでも簡単に外しやすいように工夫。
ハンドルからDHバー間はちょっぴりケーブルが外装になってしまうもののDHバーの取り付け取り外しがなるべく簡単にできるようになっている。
これでDi2のカスタムはOK!キビキビと確実に変速してくれる気持ちよさ!
スプロケットサイズは11×34T
クランクは50×34T
トライアスロン仕様にリムブレーキバイクのホイールをアップグレード
リムブレーキのアップグレードホイールはありますか?と現在でもご質問頂きます。
ディスクブレーキが主流の現在。ラインアップは昔に比べかなり少なくなってきているのが現状。
アルミホイールは補修用からミドルハイエンド(20万ぐらい)まであり。
カーボンホイールはミドル(20万ぐらい)が少なくハイエンド(30~40万ぐらい)がありラインアップに偏りが。
FFWD(ファストフォワード) TYRO リムブレーキ
トライアスロンにオススメできる!
そんな中見つけたのがこちら!オランダの高性能ホイールブランドFFWD(ファストフォワード)のカーボンホイールTYROリムブレーキ。
- 重量:前700g 後940g 合計1640g
- リムハイト:45mm
- リム内幅:21mm
- クリンチャー、チューブレス対応 23C~44C
- FFWDスチールベアリング
- 価格:168000円 (税込み)2024年3月現在
すべてのスペックにおいて申し分なし。どんなトライアスロンのコースでもおすめできるホイールだった。
リムハイト45mmにワイドリム仕様。10年前のリム幅の狭いディープリムより格段に空力性能は上がっており、剛性も高いため踏めばぐんぐん加速、そしてスピードの維持がしやすい巡行性能も兼ね備えており。もうFFWDのTYROはめちゃくちゃおすすめであった。
しかもカーボンホイールだが、他社に比べ圧倒的なコストパフォーマンス!
保証もしっかりしているし・・・何よりFFWDは愛三工業レーシングが使用するなどその性能はお墨付き。
FFWDを使用する愛三工業レーシングの當原隼人選手
ハブも駆動力の高いFFWDハブ。DT SWISSのスターラチェットに似てる?簡単に取り外しができてメンテナンス性も◎
今回はクリンチャーでの取付を行いましたが、元々はチューブレス仕様で入荷してきます。
タイヤはミシュランのPOWER CUP クリンチャー25C
様々なタイヤメーカーがありますが、「転がりの軽さ」という部分で一番おすすめなミシュランの「POWER CUP」。
FFWDとの相性も考え、とにかくスピードに乗りやすく、乗り心地も良いところがおすすめ!
クリンチャー25Cで重量は215g。最近のタイヤ値上がり事情から考えたらフラッグシップモデルとしてはコストパフォーマンス高め。
25Cを装着したが、リムとタイヤのギャップも少なく空力性能も高いとみた!
トライアスロン仕様にDi2化&ホイールアップグレード
ついに完成。トライアスロンバイクに変貌!
トライアスロン会場にいかにも!というバイクに仕上がりました。
DHバーにディープリムめちゃくちゃかっこいいです!
単純にDi2を載せ替える作業は多々経験してきたつもりでしたが、DHバーやシフトスイッチなど複雑な配線に四苦八苦。それでもスマートに出来上がり個人的に勉強になりました。
そしてリムブレーキのロードバイクですが、大事に乗っていればまだまだカスタムも底知れないポテンシャルと持ているなと改めて再確認。
お客様にも今後のトライアスロンライフをもっと楽しんで頂きたいなと思いました!