幾度となく通ったDH系トレイルの登坂にEマウンテンバイクで初挑戦!
行ったトレイルは私の原点とも言える馴染みの場所
あれは高校1年のゴールデンウィーク。初めてここに訪れた時の相棒は人生で2台目となるMTBでH社のクロモリ。今でこそ当たり前になったサスペンションフォーク"Rockshox"が産声を丁度あげたかどうかの頃なので、もちろん愛車はフルリジット。しかもブレーキは全然効かないカンチブレーキとUブレーキ。
今でも残っているその時のライドの思い出はと言うと・・・
目線はブレブレのガタガタでどんなにレバーを握っても減速できず転ぶまでは止まれない...序盤にしてすでにハンドルを握る握力は残っていない(涙
あーーーーー!! ドッカーン!! バキバキッ!! 痛ってーーーー!!! ウワッ鎖骨折れた!? 肩いてーーー!! ヤベッ自転車大丈夫??? ウオーーーハンドル明後日向いてるよ!!
と・・・こんな記憶です。
当時のMTBは今のバイクからは想像もできないくらいの性能でした。 その後C社、G社、S社、R社、T社など北米メーカーを十数台乗り継いできました。 フレームはクロモリからアルミ、カーボンへと性能アップ。ブレーキはカンチからV、油圧ディスクブレーキへと進化。
サスペンションもナシから、前70mm、前後120mm、前だけ140mm、前後150-160mmへとパワーアップし、バネ素材もコイルからエアーへとグレードアップ。 ホイールサイズも26インチの1.9から2.3、29インチの2.3、2.6に巨大化。リム幅もフレームのエンド幅やハブ軸の径も今も進化を続けています。
振り返るとバイクを購入する度にほぼこの場所にくだりに行っていました。ここは機材の進化の具合を楽しむ私にとっての原点のような場所なのかも知れません。 そんなお気に入りの場所で今回もまた最新機材の性能を楽しむライドをしてみたくなったわけです。
ただ、いつもと違う点は「初めて登ってみる」ことと、欧米で大旋風を巻き起こしている「電動アシストMTB(e-MTB)Eマウンテンバイク」であること。
頭を離れないのが、果たしてeMTBは誰のための遊び道具なのか?ということ
...ちなみにですが、私は機材の進化と軽量化に反比例するかのように心肺機能や柔軟性、体力はもちろん、視力までもが退化、体重においては目下記録を更新中ときたものです。いかにもeバイクに飛びつきそうなタイプの代表格であります(笑
というわけで、満を持して、この男が、このバイクで、このトレイルで、登坂ライドをしてみよう‼️という展開になったわけです。くだったことしかない、登ろうなんて今まで一度も考えこともない、このくだりが長くて楽しいトレイルで「登るだけライド」を(笑)
果たしてeMTBは誰のために作られたモノなのか?その結論を探しながら...
登れる気にさせられたeMTBはこちらのバイク
前置きが長くなりましたがこちらが今回使用したeMTB(eマウンテンバイク)TREK Rail 9.7(詳細紹介ページ)。どれだけ走れる気にさせてくれるワクワクするバイクなのかご紹介します。
マウンテンバイクとして考えると重めの20kgオーバーですが、純粋なアシスト関連パーツでの重量増は、バッテリーパックが2.8kg、アシストモーターユニットが2.9kg、合計で5.7kg。
この5.7kgの車体重量増こそ、eバイクをeバイクたらしめるための機能と性能の証しだぜ〜!
たいしてこぐことなく下りだけを楽しんでいれば良さそうなバイクですが、そんなに重くしてまで装備させたいeバイクの機能性能は一体どんなものか???期待が膨らみまくりです。
海外のインスタやYouTubeでeMTB動画を毎日のように観てきた結果、余裕の表情でヒョイヒョイと激坂を登り森林限界を超え、目の前に広大な自然が飛び込んでくるような、刺激的かつ爽やかなアクティビティのイメージを持ってしまっています。
そんな妄想も手伝って、電動アシストというズルイ道具を手に入れたことで、俄然やる気が出てきて、出来る気になってしまった自分(笑 重さには正直不安を隠せませんが、そこはアシスト機能分だから問題なし!! 普通のMTBで自走で登れる体力も技術もなく、今まで一度たりとも登ろうと思ったことがないこのトレイルの登坂にeMTBでチャレンジです!
いろんな意味でその重みを噛み締めながら!?
ライドはのっけから超興奮!! アシストモードを制する者がeMTBライドを制す!?
eマウンテンでの登坂は路面状況にあったアシストモードの選択がカギ
そして真ん中に乗りながら一定のトルクで足を回すペダリングスキルと適したギアを選択するシフトチェンジスキル、それに前輪を狙った場所に向かせたり持ち上げたりするスキルが必要です。 浮いた岩や倒木、落ち葉に埋もれた根っこや岩、ウネウネ曲がりながらも断続的に続く大小様々な段差...かなり苦労しました。
細いシングルトラックであればあるほどラインどりに失敗が許されない、eMTBでなくても難しい路面です。
テクニカルな路面ではアシストのパワーに頼らない方が登りやすい
路面によっては踏み込みすぎるとアシストが働きすぎて後輪がスリップしやすいく、急激にアシストが働かないように踏み込むのではなくとにかく足を回すことを意識すること、踏み込みんだ時のアシストが働くタイミングと自分がペダリングでイメージしているタイミングとのズレへの対応に悩まされました。
eMTBの場合は、普通の登りスキルに加えて「路面や速度にあったアシストモードを選択し、そのモードに適したパワーでペダリングするスキル」と「アシスト加速のタイミングでも重心位置をキープするスキル」、「アシスト加速に影響されない(もしくは上手に利用する)ホイールリフトスキル」なんかが求められる気がしました。
これがeMTB特有の登りの楽しさでもあり、なんだかものすごく刺激的ではあったのですが、テクニカルな路面ではアシストを活用できた気がせず、全然うまく登れた気がしていません。
むしろアシストに振り回された感じです(笑)
ちょっとしたギャップを乗り越えるために前輪を持ち上げようとペダリングをするとアシストがノンアシスト車のタイミングより若干遅れて働き瞬時に加速するeMTB特有の挙動にとにかく四苦八苦しました(笑
踏み込んだ後にアシストがかなり伸びるターボモードは、ほんとテクニカルな登りでは扱いが難しい。。。
で、下手なりに導いた結論は...
ペダリングのタイミングや力加減が重要なテクニカルな路面では反応がペダリングの感覚に近いemtbモードを使ったり、アシストがかかりすぎないようにecoモードにしたり、思い切ってオフにしてしまった方が車体をコントロールしやすい!ということ(笑
今回のライドでは前半が崖っぷち過ぎて恐怖心が先行してしまい押し歩きが多く、中盤はさほどテクニカルではなくアシスト全開でパワーで登っていけて、後半は積雪でにっちもさっちもいかずだったので、テクニカルな路面でのアシストとの付き合いかたがまだイマイチ掴みきれませんでした。
(楽をしたくてターボに頼りすぎるとかえって苦労します)
テクニカルな路面では正直乗りこなせた感はゼロです...。まあもっとも、普通のMTBでも乗りこなせるのかと言われるとムリだったと思います(笑
難しい路面もターボモードのアシストパワー任せにガーっと登る...なんていうことを少し期待していましたがテクニカルな路面ではほぼムリでした。。
比較的楽に登れる長い登坂はトコトンアシストに甘えろ! アシストのパワーに踊らされ、こがされてしまっては呼吸を忘れ酸欠状態になる(笑
低速では足を回せば回すほどアシストがどんどん働き激坂でもぐんぐんと加速していきます。もう楽しくて楽しくて仕方ありませんっ!
Walkボタンよ誤作動してくれ〜!!
乗ってクリアできないような岩場や段差の登坂はただのお荷物!!
乗って超えられない、押したり持ち上げたりしなければならない大きな段差や岩場、超急勾配ではこれがホントにただただ重い!! 私が今までメインで乗っていたFuelEXの倍近い重量なのでとにかく重い!!
eMTBの感想はこの辺まで、後半は写真メインでライドをお伝えします。
表面的には難易度が低いなんてことはない路面に思えた場所でしたが、後輪が落ち葉の中でちょいちょい空転しなかなか前進できない場所があり、しまいには前輪が落ち葉に隠れた何かに突っかかり停止。
eMTBモードで息が上がらないようにペースを抑えながら黙々と登る
フルサスeMTB TREK Rail 9.7で登りだけのトレイルライドをやってみて思うこと
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気持ち的にもアシストされている感じがあってとにかく自転車で出掛けたくなる!
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サイクリングを諦めていたひとにもサイクリングが身近になる!
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サイクリングをするためにカラダを鍛え直すほどの根性や時間もない人でも楽して本格的なサイクリングを楽しめるようになる!
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登りが苦手だった人が限界を超えてさらに高いところに自分の足で到達出来るようになる!
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10kmのサイクリングも苦だった人がもっともっと走れるようになる!走ってみたくなる!
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自走で登ったらダウンヒルする体力がなくなることを理由に車でピストンしていたトレイルで登りも下りも楽しめるようになる!
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稲城のスマイルバイクパークまでなんだかんだ自走でいけるようになる!
eMTB、気持ちいいですよ〜!! ここはくだるともっと気持ちいいんですけど(笑