Madone SL Gen8の選び方と各グレードの違いを徹底解説

2024年11月25日by さいたま大宮バイクプラス

こんにちは、大宮店スタッフの遠藤です。今回は、TREKのエアロロードバイク「Madone SL Gen8」シリーズについて、それぞれのグレードの違いや選び方を詳しくご紹介します。新しい1台を検討中の方や、レベルアップを目指す方はぜひ参考にしてください!


Madone SLシリーズの特徴

MadoneはTREKを代表する軽量オールラウンド(&エアロ)ロードバイクで、SLシリーズはその中でも価格を抑えつつ、高性能を実現したラインナップです。初めての1台から、さらなるステップアップを目指す2代目としてもおすすめ。

SLRシリーズと同じ形状を持ちながら、手頃な価格を実現。さらに、以下の特徴が初心者から上級者まで幅広いライダーに支持されています。

  • Iso Flowシートチューブ構造:軽量化と振動吸収を両立。
  • エアロポジションをサポート:セミフル内装のケーブルとフレアハンドルを標準装備。
  • Shimano 12速変速コンポーネント:SL5は機械式、SL6とSL7は電動変速を採用。

それではさっそく各グレードの違いを紹介して行きます!


各グレードの大きな違い

  1. Madone SL5 Gen8

    初心者やコストパフォーマンス重視の方に最適。

    • コンポーネント:Shimano 105(機械式・12速変速)
    • ホイール:Bontrager Paradigm SL(アルミ製・チューブレス対応)
    • 重量:SL5 - 8.70kg
    • カラー:3色(商品ページはこちら


  2. Madone SL6 Gen8

    電動変速デビューやカーボンホイールを求める中級ライダー向け。価格と性能のバランスが良く、現在最も人気のモデル(2024年11月時点)です。

    • コンポーネント:Shimano 105 Di2(電動変速・12速)
    • ホイール:Bontrager Aeolus Elite 35 TLR(カーボン製、約1,660g)
    • 特徴:電動変速により操作が軽快。カーボンホイールで巡航性能もアップ。
    • 重量:8.16kg
    • カラー:3色商品ページはこちら

  3. Madone SL7 Gen8

    レース志向やハイエンドな1台を求める方に最適。SL7は拡張性も高く、ガーミンや電子ベルの操作をハンドルボタンに割り当てることも可能です。大宮店遠藤と戸田店松川が所有しています。

    • コンポーネント:Shimano Ultegra Di2(電動変速・12速)
    • ホイール:Bontrager Aeolus Pro 51 TLR(51mmディープリム、約1,590g)
    • 特徴:変速速度が大幅に向上し、レースや記録狙いに最適。高い空力性能と剛性も兼ね備えています。
    • 重量:7.88kg
    • カラー:1色(商品ページはこちら


コンポーネントの違い

同じフレームのシリーズの中から購入するバイクを選ぶのなら、重要なポイントの一つがコンポーネントの違いです。Madone SL Gen8では、それぞれのグレードに合わせたShimanoのコンポーネントが搭載されています。以下に各モデルの特徴を詳しく解説します。

  1. SL5:Shimano 105

    変速システムは2 x 12 段の機械式変速システム。ブレーキは油圧ディスクを採用。

    • 初めてのカーボンロードバイクや、アルミフレームからの乗り換えに最適。
    • 変速はワイヤー式で、直接的な操作感が魅力。
    • コストパフォーマンスに優れ、カスタムのベース車両としても最適。
    • 変速段数は上位モデルと同じ2x12段なので、後からのアップグレードが可能。

  2. SL6:Shimano 105 Di2

    変速システムは2 x 12 段の電動変速システム。ブレーキは油圧ディスクを採用。

    • Shimano 105 Di2を搭載し、電動変速のスムーズさと正確さが大きな魅力。
    • ボタン操作での変速が可能なため、手が小さい方や初心者でも扱いやすい。
    • 機械式と比べ、変速の調整が不要で、常に高いパフォーマンスの維持が可能。

  3. SL7:Shimano Ultegra Di2

    デュラエースに次ぐセカンドグレードであり、105の上位グレードにあたるアルテグラ搭載。変速速度がさらに向上(リアで58%、フロントで48%短縮)している2 x 12 段の電動変速。もちろんブレーキは油圧ディスクブレーキ。

    • フロントディレイラーがコンパクト化され、軽量化と高い操作性を実現。
    • サテライトスイッチを装備可能。Garminなどのデバイスをワイヤレス操作できる拡張性を持つ。
    • レース志向のライダーや、記録を狙いたい方に最適。

 細かな違いとポイント

  • より軽いギアが必要そうなら105:

    SL5とSL6に搭載されているShimano 105のリアスプロケットとリアディレイラーは、最大36Tの軽いギアに対応しており、脚力に自信がないけれどもヒルクライムに挑戦したい方やのんびりライド派には105か105Di2を搭載したモデルが安心。

    SL7に採用されているShimano Ultegra Di2 のリアディレイラーは36Tに対応していないため同様のカスタムはできません。34Tでも十分軽いですが。

  • 変速操作感の違い:

    SL5搭載の機械式デュアルコントロールレバー(シフトレバー)はレバー操作感が物理的で直感的。Di2はボタン操作なので軽い力で正確な変速が可能。特に長距離ライドやレースでは電動式の恩恵は大きい。手が小さい方にはDi2がおすすめ。

  • 変速速度の差:

    SL7搭載のアルテグラDi2は105Di2と比較すると変速速度がスピーディで正確。瞬時の変速が可能なのでストレスが少ない。レースでの使用にピッタリだし、レースでなくてもライドにより集中しやすい。

コンポーネントに注目してMadone SL Gen8を選ぶ場合は上記を参考にしてください。用途やライディングスタイル、走りに求める質に合ったモデルを選ぶことで、快適で充実したライド体験が得られるはずです!
 


ホイールの違いと性能比較

操作感や軽さに影響してくるコンポーネントよりも走りへの影響が大きいのがホイールの違い。せっかくのマドンSLなのでカーボンホイールを組み合わせたくなる方が多いですが、アルミリムのSL5をしばらく乗ってからホイールセットだけ後でグレードアップするという方も多くいらっしゃいます。

  1. SL5:アルミ製ホイール(約2kg)

    Bontrager Paradigm SLというアルミリムを採用したホイール。チューブドのクリンチャー仕様。カーボンフレームのロードバイクとしては重めのホイールを搭載していますが、その分お求めやすい価格に設定できている。

    • コスパ抜群。
    • チューブレスレディ対応リム。タイヤがTLRに対応していないのでタイヤ交換時にタイヤと共に必要な小物を用意しチューブレス化するのがおすすめ。
    • 外周の重さは慣性が働くと回転を維持しやすくなるため、巡航速度の維持の点でメリットとも言える。
    • 漕ぎ出しの軽さはSL6とSL7には敵わない。
    • トレーニング用ホイールと思いガンガン使い倒すのが良し。

  2. SL6:カーボンホイール(約1,660g)

    SL6のホイールはBontrager Aeolus Elite 35TLR 。SL5との大きな違いは何と言ってもカーボン製になるところ。

    • 誰もが憧れるアイオロスカーボンホイール。
    • SL5搭載ホイールと比較するとおよそ350g軽量。
    • これ一本あればヒルクライムもロングライドもオールラウンドに楽しめる。
    • 漕ぎ出しの軽さ、加速時の爆発力、乗り心地の良さでSL5に勝る。
    • シーラント付属、最初からチューブレス。

  3. SL7:51mmカーボンディープリム(約1,590g)

    Bontrager Aeolus Pro 51TLRです。こちらは最上位グレードのBontrager RSLホイールに次ぐミドルグレードのカーボンホイールになります。Pro OCLVカーボンというさらに軽量な素材を使用しており、前後で1590g。より速くて軽い1台をお求めの高級志向なライダーにはSL7を是非オススメしたいです。

    • ディープなリムながらクライミングにも性能を発揮してくれる軽量ホイール。
    • 空力性能が高いディープリムだから平地の巡航速度もダウンヒル速度も速い。
    • ホイール剛性も高いためパワー伝達性能にも長けている。漕いでも漕がなくてもよく進むホイール。
    • DTハブなのでラチェットカスタムも容易。さらなる性能アップが比較的安価に行えるのも嬉しいポイント。
    • シーラント付属、最初からチューブレス。


ハンドルの違いと選び方

  1. SL5とSL6:Bontrager Comp 

    SL5とSL6のハンドルは同じもの。性能の違いはありません。

  2. SL7:Bontrager RSL エアロ

    軽量でエアロなドロップハンドル。振動吸収性にも優れるため疲れにくく、長時間のライドでも疲労が蓄積しにくい。

両者のドロップの違い:

上ハンから下ハンの距離感の差も両者の大きな違いです。Bontrager Compは、ドロップが121mm、RSLエアロは124mm。RSLエアロの方が下ハンドルを握った際の前傾姿勢がより深くなります。レースなどで記録を狙いたい方はRSLを装備しているSL7がおすすめ。

初心者やのんびり派、柔軟性が心配な方、エアロポジションに不慣れな方は、ドロップが浅いSL5&SL6で慣れてからカスタムを考えても良さそうです。


 店頭での人気傾向とおすすめポイント

  • SL5:初心者やコスト重視の方に人気。初期スペックで十分楽しめ、カスタムにも最適。(Trek Madone SL5 Gen8 詳細
  • SL6:電動変速デビューを狙う中級者に人気。2024年11月現在、最も売れているモデルです! Trek Madone SL6 Gen8 詳細
  • SL7:レースや記録を目指す上級者におすすめ。高性能かつカスタム不要な完成度の高い1台。 Trek Madone SL7 Gen8 詳細

SL5:初心者やコスト重視の方に人気。初期スペックで十分楽しめ、カスタムにも最適。

店頭では初めてのカーボンロードバイクをお探しの方やアルミフレームからの乗り換えを検討している多くの方にSL5を選んでいただいています。

シマノ105を搭載した初期スペックのしっかりとした1台になっているので安心して走り出すことができるでしょう。

各店に常設の試乗車を用意してありますのでぜひマドンの走りをぜひ体験してみてください。

車体のカスタムをしてみたいと考えている方もSL5がオススメです。装着したいハンドルやホイールが手元にある方は予算を抑えたSL5で思うままにカスタムしましょう!

マドンSL5のカスタム例はこちらのブログの後半で!
Madone SL Gen8 カスタム例|性能アップもイメチェンも軽量化も!

SL6:電動変速デビューやヒルクライムをノーマルスペックで楽しみたい方に人気。2024年11月現在、最も売れているモデルです!

一方でカーボンロードバイクの乗り換え検討されている方、電動変速デビューやカーボンホイールデビューを狙う中堅ライダーはSL6を選ぶ方が多いです。

軽量かつエアロ+電動変速で普段のライドからレースにまで使える1台になっているので、レベルアップや機材の一新を図りたい方が多い印象です。

さらなる軽量化を模索する方はハンドルやステム周りをカーボン化するのがイイかも!

ゆくゆくはガーミンを便利に操作したりスプリントスイッチ等の拡張ボタンを設置したいと考えている方はレバーだけアルテグラ化したり一部分だけグレードアップさせることも出来るので、じっくり時間をかけてカスタムを楽しみたい方はSL6がオススメです。

実際に大変多くの方にご注文頂いていて、現在はこちらが一番人気の車体ですね。(11月現在)

SL7:レースや記録を目指す上級者におすすめ。高性能かつカスタム不要な完成度の高い1台。

レースでの好記録や0.~何秒の争いで勝利を手にしたいレーサーはSL7をオススメさせて頂きます。

その他にもハイエンドに興味のある方や、初期スペックが高めでカスタムをする必要のない車体に乗りたい方、またはある程度余裕はあるが、SLRグレード以下でご予算を考えていらっしゃる方などもSL7がいいでしょう。

私もどうせ買うならといじる必要のない1台を求めてSL7を購入しましたが、やっぱり最高の1台です! 高速域への突入と維持が驚くほどしやすく自分の脚力が突然上がったかのような錯覚を感じるのがSL7の特徴です。

またカラーリングも他にない独特な仕様になっているので眺めているだけでカッコいい車体になっています!ただ自分は結構カスタムするのも好きな性格なのでこれからゆっくり模索して自分色の車体にしたいですね!

もしそれ以上にご予算がある方、またはよりハイモジュラスなカーボンフレームを求める方にはMadone SLR Gen8がきっと合うでしょう。SLRとは?と気になった方はこのページの末尾のリンクからご覧になってみてください。


まとめ:あなたに最適なMadone SLを選ぼう!

いかがでしたでしょうか?Madone SL Gen8は、それぞれのグレードに明確な特徴があり、初心者から上級者まで幅広く対応するバイクです。

実際に試乗してフィーリングを確かめたい方や、もっと詳しい情報を知りたい方は、お近くのバイクプラス店頭(店舗一覧)へぜひお越しください。一人ひとりに合った最適な1台をご提案いたします!

【関連リンク】


Trek ロードバイク

当店は、クルマ界のトヨタに例えられるような世界的に人気の総合スポーツ自転車専門メーカー「Trek」のコンセプトストア。

Trek ロードバイク一覧