SRAMアジアの中の人にスラムコンポの凄さについて直接聞いてみた。AXSとか12速とか
SRAM(スラム)って?


SRAMといえば「軽量」
マウンテンバイクのシェア拡大と合わせて、ロードバイクコンポへ参入し、シマノ、カンパニョーロに並ぶ、3大メーカーにまで成長してきました。SRAMのコンポーネントで真っ先に思いうかぶ特徴が「軽量」。 以前、私がリムブレーキタイプでデュラエースのDi2とSRAM RED eTapでどれくらい重量が変わるのかを調べた際のノートには「フルセットで比較するとR9150シリーズより98g軽くなる」と書いてありました。
SRAMといえば「ダブルタップ」

シンプルで迷わない操作を追求して…
こうした工夫は、ライド中に気にする部分を少なくして、路面やコースなど周囲の状況に最大限気を配れるように、操作をシンプルにしているんだと思います。それが、マウンテンバイクのフロント1速×リア12速のワイドギアの開発につながっていると思います。 チェーンが落ちる心配があるなら、いっそのことフロントの変速をなくして代わりにリアを多段化して、重たいギアから軽いギアまでワイドレシオにすればいい、っていう。いろいろ突き詰めていったら、ユーザーにも喜ばれて、意味のある12速化を果たしたのがSRAMなんだと思いました。2016年のワイヤレス電動コンポeTap登場のインパクト
2016年の電動コンポSRAM RED eTapの登場は、ロードバイク業界に衝撃を与えました。電動コンポはシマノのアルテグラやデュラエースDi2、カンパニョーロのEPSがずでに存在していましたが、コードでレバーやディレーラーをつなぐ方式をとっています。 SRAMが革新的なのは、eTapは無線接続だということ。だから取付も設定も簡単!レバー部分はボタン電池で、フロントディレーラーとリアディレーラーは取り外し式の充電電池を使っているので、充電の場所に気をつかわずに済みます。そして軽量。なんでも無線通信のこの時代でも他のwifiの影響を受けにくいeTap独自の無線帯域の暗号通信方式で行っているので混線することもありません。 SRAM Red eTapが出たばかりの頃、取付や使用感を紹介した記事がコチラ↓↓SRAMのAXS(アクセス)の進化がすごい
「X-RANGE」で意味のある12速化


さらにトップが10Tになったことでこれまで以上に幅のあるギア比に
3つのチェーンリングと3つのカセットスプロケットの計9通りの組み合わせから選ぶことができるわけです。カセットスプロケットが3種類しかない。そしてリアディレーラーも1つですべての組み合わせに対応します。 シマノのようにSSかGSかという具合にカセットの歯数に合わせてリアディレーラーのプーリーゲージの長さを変える必要もありません。選ぶ必要がない、無駄がない、なんかシンプルですよね。一体どの組み合わせを選べばいいのか?

ハードでなくてソフトのアップデートが肝心!eTAPはアプリも充実

ロードコンポもMTBコンポもAXSであればミックスして使える!
ちなみにAXS同士であれば、ロード用のコンポーネントもMTB用のコンポーネントも互換性があります。車種をまたいだコンポの組み合わせはこれまで互換性はないのが暗黙の了解でした。 互換性はないけれどもギア比の構成欲しさにマウテンバイクにロード用コンポを無理やりつけて動かしていたという時代もありましたが、SRAMはこの課題をなんとクリアしてきました。Rockshoxから発売のドロッパーシートポスト「Reverb AXS」の操作もできるそうです。 たとえばグラベルロードに、MTB用のSRAM Eagle AXSのワイドレシオをつけて、ドロップハンドルにRED eTap AXSをつけてというミックスコンポも可能なんです。組み合わせ次第では見たこともない自転車ができそう!DOTオイルを使うワケ
話を聞いていて、SRAMのすべての製品がどんな自転車でも取り付けできるようにというメーカーの信念を感じました。と同時に、さまざまな規格が乱立する中で共通のものを作ろう、使おうというところも伝わってきました。
新しいDUB規格でより剛性が高く軽量に

MTBのディレーラーハンガーを統一した動きも
つい先日、SRAMは「ユニバーサルディレーラーハンガー」の発売を発表しました。ディレーラーハンガーは曲がりや折れなどトラブルの多い場所ではありますが、フレームメーカーによって、さらには車種によって異なる形状をしているため持ち込み先のショップでは手に入らない場合があります。 互換性がないからこそ何かあったときにどうにもできないパーツの一つなんです。ユニバーサルディレーラーハンガーはマウテンバイクのディレーラーハンガーをメーカーの垣根を越えて統一する画期的な試みです。世界共通っていう、目指すところの高さにビックリしました。「いろいろ統一してシンプルに」いう姿勢が面白くて応援したくなりました
共通規格とはいっても、AXSは12速でチェーンは片側フラットな独自形状のものを使用していますし、11速化から12速化をする際にはカセットスプロケットの取り付け様式も異なるためXDRドライブ用フリーボディへの交換が必要です。 ボントレガーのホイールで言えば、DT Swissのハブを使用しているホイールの場合は交換が可能です。(プロジェクトワンでSRAM RED eTapを選択する場合には、フリーボディもSRAM用を選択できます)。
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