伊豆大島で裏砂漠グラベルライド!フェリー輪行&べっこう丼も楽しむ1泊弾丸サイクリング

2025年10月20日by 多摩バイクプラス

ご無沙汰しております!このところ船旅にぞっこんなテツ店長です♪♪

2025年度もサイクリストなら一度は行っておきたい場所シリーズがやって来ました(笑)

果たして今回向かうのは、みなさんご存じ東京都内の離島である『伊豆大島』!

ここにある公式に認められた日本唯一の”砂漠”を走ってみよう♪♪という個人的に激アツなコンテンツを実行しに行ってきたのでした。

じつは2016年に一度伊豆大島には走りに来ていて、その時の心残りだった砂漠ライドを、足掛け9年の時を経てようやく実現にこぎつけたのでした。

その時のブログがこちら⇒『伊豆大島一周サイクリングがアツい!

今回は走る場所が砂漠なだけにグラベル系バイクが必ということで、森田(ドマーネSLグラベル仕様)、中村(チェックポイントSLR魔改造仕様)、テツ店長(520【絶版モデル】)のベテランスタッフ3名で精鋭部隊??を編成して勇躍出撃したのでした。

夕闇迫る多摩川サイクリングロードから竹芝桟橋へ

この旅で重要な地位を占めるのが『船旅』だということ!

しかも往路は夜行便ということで、夜の東京・竹芝桟橋に向けて走り出したのでした。

多摩川サイクリングロードから見る京王相模原線

日が落ちつつある時間帯に、多摩川サイクリングロードを下流に向かって走るのはちょっと不思議な感覚がありますね。≪京王相模原線・多摩川橋梁≫

多摩川サイクリングロードから見る小田急小田原線

刻一刻と暗くなってゆく多摩サイですが、次々あらわれる電車に気を取られてなかなか前に進めないのはいつもどおり(汗) ≪小田急小田原線・多摩川橋梁≫

国道15号八ツ山橋交差点

そんなこんなで、すっかり日が落ちた頃には品川区に入りましたが、夜の都心風景眺めながらを自転車で流すのも、新鮮で気持ちの良いものでした(笑) 

ちなみに前方に京浜急行の電車が写り込んでいるのに気づきました??

竹芝客船ターミナルでの輪行準備風景

予定通りに『竹芝客船ターミナル』に到着すると、今回の相棒一人目の戸田店スタッフ中村が一足先に到着していました。

かなり余裕を持って到着したこともあり、ここからゆうゆうと自転車を輪行袋に詰めて、待つこと数十分。

竹芝客船ターミナルでの輪行準備風景

やや出航時間が気になりだした頃にやって来たのが、相棒二人目の多摩店スタッフ森田でした。

旅サイクリングのエキスパートらしく、時間を読み切っての登場はさすがです…

旅情満載の船旅にココロ躍らす

東海汽船のきっぷ

今回は閑散期に不定期で発行される、割引きっぷの『オフトクきっぷ』を利用しました。

往復大型客船利用で¥7,000という格安のきっぷで、これを利用しない手は無いという、大島行きの決め手となった立役者がこちら↑

東海汽船さんはこのほかにもしばしばお得なきっぷを出しているので、みなさんもチェックしてみてください。

竹芝客船ターミナル入口にて集合写真

ということで、輪行の準備が整ったところで乗船口へ。

停泊中のさるびあ丸

こちらが我らを大島まで運んでくれるのがこちらの大型客船・3代目『さるびあ丸』。

2020年に就航した新型船で、前回2016年に大島へ渡ったときの船と比べてグラフィックが小洒落ていますが、果たして船内はどうなっているのか?気持ちが高まりますね❤

さるびあ丸船内自転車置き場

なんと!新型の船内には輪行した自転車を置くための荷物室が用意されているではないか!!

たしか先代は通路の一角に置くカタチだったような…

なにはともあれこれは安心ですな。

船上からの夜景 東京タワーとレインボーブリッジ

22時に出航したさるびあ丸のデッキから、夜の東京湾クルーズを楽しみます♪♪

やっぱり船旅っていいなぁ…

さるびあ丸二等客室

船室はこんな感じ!二等和室という名の大部屋ですが、今回は我々3名で貸し切りだったのでめっちゃおくつろぎでした。

寝袋&マットを持参すると、なお快適に過ごせますのでおススメですよ(笑)

実質3人部屋だったので、広々した部屋で心おきなくお喋りしつつも、明日の朝も早いので、そこそこに切り上げて就寝しましょうねぇ。

それではみなさん「おやすみなさ~い」zzz…

早朝の伊豆大島に上陸

伊豆大島岡田港で自転車の組み立て

この日は大島の岡田港に6:00到着。早朝であるにもかかわらず、横になって眠れたので思いのほか疲労感もなく、爽やかな朝を迎える事ができました。

下船後さっそく自転車の組み立てに入るメンバー。

荷物預かり業者の軽バン

ここで今回利用した便利なサービスをご紹介!!

事前の調べによると、早朝に到着する岡田港にはコインロッカーが無く、輪行袋などサイクリングに必要の無い荷物を預けられる場所が無い、という事が判明し困っていたところ、現地の『Joint-Farms 大島』さんの方で、船の到着と出発に合わせた手荷物預かりサービスを行っていることを知り、今回お世話になりました。

じつは大島には『岡田港』と『元町港』という主要な港がふたつあり、風向きなどにより行きと帰りで港が変わる事があり、荷物を置いて出かけるのはちょっとリスクを孕んでいるのですね!

そんなときに、預かった荷物を帰りの港まで運んでくれるという、神サービスを行っている業者さんがあるのを見つけてしまったので、これはもう利用するしかないと予約の連絡を入れておいたのでした。

とっても便利なので、大島サイクリングの際は、利用されるとよろしいかと思います。

岡田港を進入路の急坂

身軽になったところで、いよいよサイクリングスタート!

到着した岡田港は、出発早々からガッツリ上らされるのがしんどいのですが、まあここは辛抱ということで…

いったん坂を上り切って大島一周道路に突き当たったところで左折して、今回は時計回りに大島をまわる事とします。

泉津の切通し

まだ走りはじめて15分も経っていませんが、ちょっと気になる場所があったので、軽く寄り道してゆくことに…

こちらは『泉津の切通し』と呼ばれるフォトスポット?でしたが、木の根っこと苔むした感じがちょっと神秘的というか、ちょっとジブリっぽい雰囲気の素敵な場所だったので、気になる方は立ち寄ってみてください♪♪

あこがれの裏砂漠入口へ到着!

大島大砂漠バス停

岡田港から大島一周道路を走ること約13kmで、アップダウンの連続する道に苦戦しながら、ついにやって来ました裏砂漠入口へ!!

足掛け9年の夢がすぐ目の前に!あぁ感無量(涙)

大島裏砂漠入り口の避難シェルター

しかし喜び勇んで砂漠へ突入しようというその時、無情にも雨が降ってきちゃいました…

まあここは焦っても仕方がないし、ちょうど火山噴火時の避難シェルターもあったので、雨宿りしながら雨脚が弱まるのを待つことにしました。

大島裏砂漠走行中の風景

予想通り通り雨だったようで、20分もすると雨はおさまり、いよいよ裏砂漠に突入する時間がやって来ました!

誤解の無いように説明しておきますと、公式に『裏砂漠』と定められたエリアは自転車は入れないので、一周道路から裏砂漠までの1.3km区間が自転車で走れるエリアとなっております。

まるで別世界の砂漠ライド

大島裏砂漠の走行風景

とは言え、実質的にここも裏砂漠の延長なので、走るぶんには砂漠を走っている感100%で楽しい❤❤❤

独特の黒い砂礫(スコリア)の路面は意外と柔らかくて、締まったエリアからコースを外すと簡単にスタックしてしまうので気を抜けません!

40Cのタイヤを履いたテツ店長も、前輪が砂に埋もれてまんまと転倒を喫したのでしたが、基本地面がやわらかいので、転んでもダメージの心配は要らなさそうです(笑)

大島裏砂漠の終点

夢中になって走っていると、前方にロープが張られた柵が見えてきました!ここが裏砂漠ライドのゴール地点という事になります。

朝早かったこともあり、他に誰もいない裏砂漠には静寂が広がっていて、荒涼とした風景を際立たせていました。

大島裏砂漠での集合写真

ミッションを達成して大満足なメンバー❤

大島裏砂漠の下り風景

景色を眺めたり、写真を撮ったりして裏砂漠を満喫したところでそろそろお暇することにします。

眼前に海を見ながら砂漠をダウンヒルしてゆくわずかな時間もプライスレスでしたね♪♪

見どころいいっぱいの伊豆大島を散策

大島一周道路の最高地点票

大島一周道路まで戻った後は、そのまま大島をぐるっと一周するコースを辿ります。

一周道路の最高地点『372m』とありますが、伊豆大島ってじつは全体が山なので、一周まわると獲得標高が軽く1,000mを超えてしまうという事実…

まあ見どころが多くて、寄り道しながらだとそれほどキツくは感じないのが救いなので、みんな頑張ろう!!(個人の感想です)

大島一周道路の波浮港へ向かう下り

最高地点を越えたあとは、南端の波浮港に向かって一気に下ってゆきます。

前方に海を見ながらのダウンヒルは気分爽快なことこの上ない♪♪

筆島をのぞむ展望台

下ってゆく途中に現れるたは、大島の定番観光スポット『筆島』。

海から突き出た巨岩が筆の穂先の様でこの名前になったとのことですが、実際に高さ30mもあるそうですから、なんとも神々しい感じがします。

ここは昔から神聖な場所として崇められてきたパワースポットなのだそう…

筆島に向かう小径

せっかくなので、海岸に近づけそうな道を探索してみました(笑)

波浮港の街風景

大島の南端にある漁港『波浮港』までやってきました!

古くから変わらない漁港の風景は、なんともノスタルジックで画になる場所ですねぇ…

波浮港の鵜飼商店

そんな波浮港にある人気店がこちらの『鵜飼商店』さん!

こちらの店構えもレトロで、まるでタイムスリップしたような気分になれるのがステキ❤

鵜飼商店のコロッケ

こちらの鵜飼商店さん、いちおうコロッケが主力商品のよう、ハムカツやメンチカツ、から揚げなど揚げ物メニューいろいろで、注文してから揚げてくれるのがウレシイ♪♪

海を眺めながら、揚げたてサクサクにかぶりつくこの贅沢!これまたプライスレスな時間なのでございました❤

大島のグラベルロードを走行中

波浮港から先はいくらかアップダウンは優しくなってきたのもあり、余裕も出てきところで寄り道しながらグラベルロードを開拓してみたり…

大島のバームクーヘンこと地層大切断面

島一周道路沿いに突然現れる『地層大切断面』では、美しくも壮大な景色を見せてくれたり…

サイクリストを飽きさせない演出が心憎い、伊豆大島サイクリングなのでございます。

やっぱりご当地グルメははずせない❤

元町にある海鮮茶屋寿し光の看板

ということで、ここまで順調に大島周回をこなしてきたわれわれですが、いよいよ大島で一番大きな集落『元町』までやってきました!

まだ時間にも余裕もあったので、お昼ご飯は落ち着いていただくことが出来そうです。

大島名物のべっこう丼

ここはコンテンツ的にもやはりご当地グルメを…ということで、今回も『べっこう丼』をいただく事にしました。

白身魚を唐辛子醤油に漬けた、いわゆる"漬け丼"ですが、タレに漬かった刺身が鼈甲色になることからそう呼ばれるようになった、大島の郷土食だそう。

この日の白身魚はサワラかな?ピリ辛の醤油が染みた刺身は歯ごたえがあって、ごはんと合うことこの上ない!

獲得標高1000m越えでエネルギーを使って来たこともあり、べっこう丼はあっという間に胃の中に消えて無くなって行ったのでした(笑)

元町のアイスクリーム屋『トリトン』

昼食後ももう少し時間がありそうだったので、お次は食後のデザートをめざし、ちょっとだけ移動(100mちょっと)して、アイスクリーム屋『トリトン』さんへ!

アイスクリームトリプルコーン

島の素材を使用したアイスクリームがウリということで、欲を出して『島のり』、『大島牛乳』、『明日葉』のトリプルを今回はチョイス!

こう言うご当地メニューが揃っていると、選ぶのも楽しくてうれしい(笑)

もちろんどれも美味しくて癒されました❤

みはらしの良いサンセットパームライン

この日の東京行きは『岡田港』から出航とアナウンスされていたので、元町港から10km少々走ってもどることします。

まだ多少時間に余裕があったので、ここからは景色の楽しめる海沿いルート"サンセットパームライン"経由で岡田港に向かいました。

岡田港ターミナル

まずまずのペースで走って、あっという間に岡田港へ到着!!

その後、港で待ち合わせていた『Joint-Farms 大島』さんから荷物を受け取り、大島でのサイクリングは終了。

あっという間に帰宅の時間に…お迎えの船に乗って

さるびあ丸乗船口にて

余裕を持って輪行準備を終えたところで、神津島から戻って来た『さるびあ丸』が入港。

ここからはふたたびの船旅を満喫することにしましょう!

さるびあ丸の二等和室貸し切り中

大島からは4時間半の船旅は、行きと同じく3名で大部屋貸し切りだったので、のびのびとして過ごす事ができました。

遊び疲れて爆睡中の森田、中村の2名をよそに、大好きな船旅にテンション高めのテツ店長(笑)

とか言っておいて、この後ワタシも船に揺られながらの昼寝を楽しんだのですが…

船上から眺める夕暮れの海景色

東京湾の夕景 横浜とクルーズ船

しばしの睡眠でしたが、すっかりリカバリーしたので、ひとり屋外のデッキに出てみると、船は夕暮れの東京湾を航行中でした。

遠くには横浜の高層ビルと、クルーズ船が夕景を飾っていて、何やらとても良い雰囲気です❤

東京湾アクアラインと海ほたる
反対側に目をやると、人工島『海ほたる』と『東京湾アクアライン』が!
東京湾の夕景 羽田空港を飛び立つ旅客機

その先では『羽田空港』を飛び立つ旅客機も拝むことが出来、ひとときの東京湾クルーズを楽しんだのでした♪♪

都心からの輪行帰りも座席指定列車なら安心!

竹芝客船ターミナルで解散

すっかり日が暮れた19:00、船は東京・竹芝客船ターミナルに到着しました!

ここで本日二度目の自転車組み立てを行なって帰路に就くことにします。

東急大井町線の大井町駅Qシート待機エリア

多摩店の2名、河井&森田は竹芝から7km弱を走って、大井町駅までやって来ました!

大きな自転車を担いで、夜のラッシュアワー時間帯の電車で都心を抜けることを考慮して、ここからは『春の南房総サイクリング!!電車とフネが主役の輪行ライド』でもご紹介した、東急大井町線・田園都市線を直通する座席指定列車を利用することにします。

東急大井町線急行の座席指定車両Q-SEAT車内

7両編成中、1両だけ座席指定車両を挟んだ、東急電鉄の『QSEAT』を使えば、帰宅ラッシュ時の輪行でも安心♪♪

最後はプチ鉄道旅行気分を堪能して、1泊1日の弾丸ツアーを終えたのでした。

鉄道、船、飛行機と公共交通機関を利用してサイクリングの幅をひろげてくれる『輪行』の旅、興味が出てきたという方はぜひチャレンジしてみてください!

バイクプラス各店では『輪行袋の使い方』講習会を定期開催しているので、どなた様もお気軽にご参加くださいね(笑)

河井 孝介(Kαwai Kosuke)

河井 孝介(Kαwai Kosuke)

バイクプラス多摩センター店店長自転車ショップ歴28年

社会人1年目、日本上陸直後のTREKのMTBと運命的に出会い、その魅力に開眼。その後、アウトドアショップで自転車販売に携わり、プロとしてのキャリアをスタート。2002年には沖縄県初のアウトドアショップ立ち上げに参画し、足掛け10年間、沖縄県におけるスポーツバイク普及の最前線で活動。その後、スポーツバイク普及の理念に共鳴したバイクプラスの出店拡大時に店長として参画し、現在に至る。本土復帰後は、鉄道好きが高じて輪行に傾倒。その知見を活かし、自転車情報サイトで輪行記事の連載を経験。現在は、廃線跡を巡る輪行の旅をライフワークとし、全国を回っています。予備自衛官としても活動する、一児の父。

専門/得意分野
  • ロードバイク/マウンテンバイク/クロスバイクの販売整備
  • 得意分野:輪行ツーリング/トレイルライド/自転車+撮影や廃線巡り/廃墟探索など/自転車を組み合わせた遊び方の探求
  • ライドスタイル:輪行旅/通勤ライド/ロングライド/グルメライド/ポタリング
保有資格
  • 自転車組立整備士合格
  • 自転車安全整備士合格
  • Keeperコーティング技術バイシクルコース終了
  • TREK プレシジョンフィッター認定
  • TREK University 2025認定ガイド取得

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